見出し画像

Awakening期を振り返る

推しの新しい髪型がようやく解禁され、次のカムバの足音がしている。前回はアルバムだったし、年も変わったので一旦区切りをつける意味も込めてINIの1stアルバム『Awakening』期を振り返る。


リリースが発表されたのはいつだっけ。公式ツイッターで検索すると10月13日だった。それから19日に全員のアー写が公開された。煌びやかな宮殿のような部屋を背景に、これまたキラキラの装飾を施された衣装を着た11人に王族だの貴公子だの騒いだ時間がなんだかずっと前に感じられる。そのくらい今期は色々なことが詰まっていた。

三人のデビュー公約のYouTubeが上がったのも今期の話だ。推しである理人くんのデザインTシャツの販売が見直しになったのは、ほぼ確実にコメント欄やツイッターでの意見があってのことだったと思う。私自身納得がいかなくてわーわー嘆いていたけど、実際に販売延期になったことに対して私達の声はちゃんと届くんだという安心だけでなく、私達の声ってちゃんと届いて "しまう" んだという焦りみたいなものも感じた。どうせ私達の意見なんて届かないと諦めてはいけないと思うと同時に、メンバー本人ではなくとも向こう側に届くことを前提に言葉を選ばなければいけない、と背筋の伸びる思いがした。

12月1日。INIは全員が1人ずつばらばらに全国に散らばってアルバム発売のプロモーションを行った。理人くんは地元の福岡へ。平日だったので私は普通に大学に行っていたけれど、慣れない一人仕事を、しかも地方で行う彼の様子が気になってしかたなくてツイッターに貼り付いていた。いつもとは違う顔ぶれに対して借りにゃん(借りてきた猫の意)になる君も、名産品か何かを頬張ってふにゃっと顔をほころばせる君も、遠くで頑張る姿がなんだか愛おしくてたまらなかったよ。外仕事の彼が大好きだ。


それからMVが公開されたり地上波での初披露があったりして流れるように日々が過ぎていき、あっという間にアルバムは発売された。今期といえばなんといっても初めての全国アリーナツアー『BREAK THE CODE』だ。12月17日から28日にかけて愛知、大阪、東京、福岡の四都市を周って、年明けに追加公演である武道館公演を開催し、11人は初めてのツアーを無事完走した。私が参戦できたのは25日の有明アリーナでの公演と28日のマリンメッセ福岡での公演だった。

ああ、何から話そうか。長くなると思うけど、25日の朝から振り返ってもいいですか?振り返ります。朝の8時30分、家を出る直前、恐る恐るアプリを開いて席を確認。転売防止か分からないけど公演の5時間前くらいに席が分かる謎システムだった。FC先行なんてあってないようなもので、無事4階席のほぼ逆最前。めちゃくちゃ楽しみにしていたからこそ、死ぬほど落ち込んで、なんとか家は出たけど駅のホームでひとり静かに涙を流す不審者になった。

あー鬱になってきた。りーを近くで見たかったしりーに手を振ってもらったり指さしてもらったりして自分の存在を確認して安心したかった。りーと近くで会えるかもと思って可愛くしたつもりだったけど、可愛くない気がしてきた。りー😿

2022/12/25 9:30

当時のツイートを見返すと、かなりちゃんとショックを受けているのが分かる。よく頑張ったね。会場に着いてCDを買ったり相互のお姉さんたちに会ったりしているうちに(ありがとうございました♡)あっという間に時間が過ぎてライブが始まった。


何千何万の星のひとつになった私は、双眼鏡を一秒たりとも離さずに理人くんの動きを隅から隅まで追いかけた。普段は長方形に切り取られてしまう、彼から放たれるきらめきをひとつも取りこぼさないように全神経を集中させた。やっと、やっと彼の存在を直に感じられるのが嬉しくて、正直パフォーマンス全体を楽しむ余裕も他のメンバーを見る余裕も無かった。捌けている時も、暗転中も、どの方向を向いていても彼から目を離せなかった。会場全体を噛みしめるように見つめる笑顔も、空間に切り込むような鋭くて熱いまなざしも、大きい図体で一生懸命空気を取り込む胸の動きも、彼を彼たらしめる要素のすべてが愛おしくてたまらなかった。

Brighterの「寂しく光る夜空」のところは双眼鏡を外して全体を見た。私がINIにハマりたての頃ダンス動画を見て一番衝撃を受けたのがそこで、生で見れるのが本当に楽しみだったから。ひとつの生き物のように息を合わせて輝く11人が綺麗だったなあ。BAD BOYZも忘れられない。ライブ終盤の曲で一気にギアを上げてサビで爆発的なパワーを放ちながら踊る理人くんに度肝を抜かれたし、持っているすべてを出し切っている感じがして嬉しくもなった。

朝はありえないくらい落ち込んでいたのに会場に入ったら席なんて関係無く緊張して心臓がバクバクして、11人が登場すると朝の憂鬱も単番の寂しさも日常生活のあれこれすらもどこかへ飛んでいって、目の前で起きていることについていくのに夢中になった。こうやって頭の中を真っ白にしてイマココの空間だけに溺れることが許されるライブの時間が大好きで、この時間だけは生きている心地がする。

最後の挨拶で京介さんが「自分を大切にして」って言ってくれたことも鮮明に覚えている。前後は詳しく覚えてないけど、彼は今回のツアーのMCで「きっと皆やりたくないことや大変なこともあると思うけどこういう日を楽しみにして、こういう日の為に毎日頑張れていたらいいなという気持ちでアイドルをしている」ということを一貫して伝えてくれていた気がする。彼が度々発する「自分を大切に!自分のやりたいことやろう!」という言葉は、自分のやりたいことより他の事情を優先させた彼自身の過去に基づいていたりするのかな?と考えたりした。そしてやりたいことを仕事にできている今を京介さんがこれでもかというほど大切にしているのは日頃からすごく伝わってくるし、この生活を絶対手放さないぞという強い意思とかも勝手に感じ取っている。

4階席から会場の外へ出るのは笑っちゃうくらい時間がかかって、さっきまで見ていた光景を反芻しながらぼーっと階段を下りた。外へ出ると、オレンジとピンクと紫がグラデーションになった夕焼け空が本当に綺麗で、急いでイヤホンを繋いで『AMAZE ME』の再生ボタンを押した。”あの空の色を一つに言えば、思い出すのは君の名前だけだよ。紫色もオレンジ色も滲めば、君の夢を見るようになる。こんなのが幸運かな?” きっとこれからAMAZE MEを聴く度にあの有明の橋の間から見える夕焼けを思い出すんだと思う。

やっと見れたとはいえほぼずっと双眼鏡越しだったから "会えた" という実感は湧かないまま私的初日は幕を閉じた。ただINIの初めてのアリーナツアーの空間に1公演でも入れたことが嬉しくてふわふわしていた。


そして、朝一の飛行機に乗って向かった28日の福岡公演。飛行機に乗る直前に見えた朝焼けが綺麗だったこと、機内の備え付けのモニターで君の好きなバズライトイヤーの映画を見たこと、途中で寝ちゃって何が何だか分からなくなったこと。無事到着してどこにいても豚骨の匂いがする(気がする)福岡の街を歩きながら、君に話したいことがたくさんあって今すぐにでも会いたくなった。会っても話せるわけじゃないのに、私のくだらない話に適当に笑ってほしくてたまらなくなった。

ホテルに荷物を預けて、理人くんがブログに載せていたラーメンを食べたり、リリイベ会場とかでよく聞くキャナルシティを覗いたり、神社に飾られた大きくて綺麗な山車を見上げたりした。彼を好きじゃなかったら来なかったであろう街に謎に愛着が湧いた。

マリンメッセ福岡までは博多からバスが出ていて、長く待つだろうなと思っていたけどすぐに乗れた。イベントがある日は臨時のバスが多く出ているらしかった。マリンメッセはどの席でも近いと聞いていたけど、席が席だったのでそんなわけは無く、またバードウォッチングオタクになった。

セトリも演出も特に変更は無く私はまた双眼鏡を覗いて理人くんだけが映る世界を堪能していたわけだけど、BOMBARDAで威嚇するように唸った彼を忘れられない。漠然と ”殺される。” と思った。なんでちゃんと双眼鏡を外してモニターを見れていたのか忘れたけどあれを見逃さなくて本当に良かった。他に言い方が分からないから上から目線な表現になってしまうけど、ツアーを通して彼はカメラへの抜かれ方、魅せ方が上手になったんじゃないかなと思う。最強のビジュアルを持ち合わせているのに魅せ方まで上手くなったら私は本当に敵わない。これからもっとアイドルとしてのスキルを高めていく彼を見るのが楽しみだなあ。

最後の挨拶中、疲れてしまって双眼鏡を下ろして遠くに並ぶ彼らをぼーっと見つめていたら、やっとINIに会えた実感が湧いてきて不思議な気持ちになった。いつも神様と形容している彼ら(それもあまり良くないけど)が肉眼で見える距離にいる状況がなんだかよく分からなくて、挨拶を聞き逃したくないのにひとりで急に混乱してしまった。確かにあそこにいるのに遠いから他人事のようにも感じられて、初めての感覚だった。

地元の大きなステージに立った理人くんは客席後方を指さして何年か前に声優さんのライブでマリンメッセに来ていたことを教えてくれた。そのライブで人に夢を与えられるって本当にすごいと思って、それから時が経って今度はステージ側に立てていることが嬉しいというようなことを話していた。彼は "夢を叶えた大学生" から "夢を与えるアイドル" になったのだと勝手に実感した。いや、私はその過程に一ミリも携わってはいないのだけど、本当に身勝手に実感して、前日(福岡公演は2日間ありました)の夜に届いた「生きてて良かったー!!」という件名のメールを思い出しながら、彼のここまでの度重なる決断やその度に捨ててきた選択肢に思いを馳せたりした。そして「次会うのが楽しみになるから寂しくなる時もあっていいのかなって思う」とも言ってくれて涙が出た。私達、お互い寂しい想いしてまた会おうね。

初めての遠征でドタバタだったけど、その疲労感すら彼への愛にすり替えられて、とっても満たされた気持ちになった。JR博多駅の改札内に設置された凱旋広告も無事見に行けて、きっとファンではない通りすがりの人達が大きく載った彼の写真と "Rihito Is Back" の文字に目を向けるのを遠くから眺めてニヤニヤしたりした(お巡りさん!コイツです!)。こんな感じでツアーの話はやっと終わり。



今期の思い出といえばヨントンも外せない。今回で二回目だったけど、やっぱりめちゃくちゃ緊張した。前回はファンサ型(?)のヨントンをしたので今回はしっかり会話がしたくて、あとあわよくば彼に笑ってほしくてネタを考えた。結果緊張を押し殺して平然を装うことで普通に相槌を打ちながら会話することができ、彼は思い出し笑いみたいな形ではあれど笑って楽しそうに話してくれた。私は一対一の空間で彼が笑ってくれたことが本当に嬉しくて、非現実的な多幸感でいっぱいになった。何百と量産される30秒の間でこんなに幸せな気持ちになれるのはヨントンにしか無い魔法だと思う。理人くんありがとう。




「その気持ちもぜーんぶ知ってる」「全部届いてて全部かみ締めてるよ」「~してたこととか全部知っとるよ!!だから全部満たせるようにこれからも頑張るから見とってね」「辛いこととか全部忘れてその人の希望であれれば良いなぁ」「俺達に関することで傷ついて欲しくない」

今期に彼がくれた言葉たちも、大切すぎる宝物。こんなに綺麗なものを貰っていいんだろうか、こんな救済を受けていいんだろうかと思うことが何回もあった。そのくらい彼はいつもこちらの幸せを願ってくれて、欲しい言葉をくれて、寄りかかることを許し続けてくれた。きっと彼は他人を勝手に希望にする後ろめたさと、他人に勝手に希望にされる痛みのどちらも経験した上で、希望でありたいと言ってくれるんだろうと思う。こんなことがあっていいんだろうか。こんなアイドルに出会ってしまって、というか出会ったアイドルがこんな人だと分かって、私はもう執着せずにはいられなかった。温かい言葉をかけられる度に私はまたひとつ深く彼の沼へと沈んでいって、彼の柔らかい部分に触れる度に自分の刺々しさに嫌気がさしたりもした。彼の "人を虜にさせる力" には限界が無くて、しかもその力は私に対してあり得ないくらいの効力を持っているので、これからもずっと彼の虜になり続けていくんだと思う。




そんな彼は先日やっと新しいビジュアルを公開してくれた。それより前にバラエティ番組への出演があったりインスタライブがあったりしたので先に公開されていたメンバーもいて、待ち遠しくてたまらなかった。髪色は変わらず黒のままで襟足も伸ばしたままパーマをかけていて、なんかもう理想的すぎる、というか理想をはるかに超えるカッコよさだった。「濡らすだけでセットできます!皆さんオススメ!」とご機嫌にグッドサインをしてくれたけど正直それどころじゃないし「あーた自分が今どれだけカッコいい状態になってるか分かってるの?」とデ〇ィ夫人のようなキレ方をした。彼のビジュアルの良さには際限が無いのでびっくりする。世界一カッコいいを更新し続けてくれるのだ。そんなこんなできっと次のカムバも彼にメロメロだろうな。


ビジュアル解禁のインスタライブ後に載せてくれたストーリー。死ぬど、人が。というかインスタのメンバー投稿解禁嬉しい!やったー!ありがとう!



最後まで読んでくださりありがとうございます!
改めてAwakening期お疲れ様でした!楽しい期間をありがとう、INI!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?