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Bear Country🏔️ 2019.autumn Canada Yukon

2019年秋、旅行者目線で見たBear Country Canada Yukon準州
ここにはこんな看板がある

カナダの公用語は英語とフランス語なので、カナダの商品や看板には二か国語の表記がある。私のつたない英語力でも読める。

あなたは熊の国にいる

カナダのユーコン準州は、カナダというよりアラスカの隣。
そう言った方が場所がよくわかるだろう。
冬には-50℃になる場所。
野生動物がいた場所に人間がやってきた。

ここには熊の国で暮らすための工夫がある。

ゴミ箱とトイレ

車で走っていると、いろいろな場所にこのでっかいゴミ箱とトイレが置かれている。
ゴミ箱は熊に食べ残しを漁られないように、トイレは熊が入ってこられないようにつくられている。

このゴミ箱は人の手は入るが、熊の手は入らない。
このでっかい、重たいゴミ箱の中にごみを捨てることで熊が人の食べ残しを求めてやってくるのを防ぐのだという。

キャンプ場にも薪と一緒にゴミ箱が置かれている。
周りを見てもゴミが落ちていない。
熊の国で生活していくために徹底されている。

熊が人の近くまでやってくる場所があった。


南アラスカのヘインツHAINES
鮭がのぼってくる場所だ。


HAINES近くの川の鮭

HAINESの川にはたくさんの鮭がいた。
ボロボロになっていた。
ひれも体もボロボロになり、のぼってきていた。


川で熊が鮭をとっていた。
さっきまで私たちが釣りをしていた川だ。

次の日、対岸に二匹の熊の子が見えた。


場所から見て、昨年ガイドさんがキャンプをしていたときにのっそりやってきた二匹の小熊かもしれないと言っていた。昨年は熊が現れたのでキャンプ場が閉鎖されたという。


ユーモラスな姿を見せる熊。
望遠レンズなしの普通のカメラで撮影できる距離だ。近い。

道を走っていて熊を見つけた。


熊が身近にいる場所。Bear Country。

ガイドさんがお客さんに聞かれたそうだ。
「(熊から身を守るために)銃は持ってないの?」
ガイドさんは、「Bear スプレーがあるから大丈夫」と。
熊に対峙したときに、自分の周りに壁をつくるように熊スプレーを噴射して、熊がひるむ間に逃げるという。
人の目に入ったりすると刺激で動けなくなるほど強烈なものだ。

ガイドさんは銃が保持できるライセンスを持っていた。
お客さんには言わなかったそうだが、「銃を持つ方が熊より危ない」
熊が襲ってくるよりも、人に銃を奪われて脅される方が怖い。

熊・狼・狐・鷲・などが、野生動物が闊歩する場所。
生きるために銃が必要とされる場所。
そこに「あなたは熊の国にいる」と人の分をわきまえる看板がある。

アラスカの自然を撮り続けた星野道夫さんの言葉にある。

僕たちが生きていくための環境には、人間をとりまく生物の多様性が大切なんだろう。オオカミの徘徊する世界がどこかに存在すると意識できること・・・・それは想像力という見えない豊かさをもたらし、僕たちが誰なのか、今どこにいるのかを教え続けてくれるような気がするのだ。

ラブ・ストーリー「星野道夫」より

庭で触れる雑草も自然。
だが、どこかに触れることができない熊が住む雄大な自然がある。
触れる自然と、心の中で想う自然。
二種類の自然が気持ちを豊かにしてくれる。

熊キケン⚠️

ではなく

You are in Bear Country・・「あなたは熊の国にいる」

この看板をたてたYukon人に乾杯!


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