平成も終わるのに、未だにヤミ市をやっている街、六角橋のおすすめ飲食店①

私の住む横浜市神奈川区には、神奈川宿としての歴史が長いだけあり、いろいろディープなスポットが存在しますが、特にお気に入りは白楽駅近くの「六角橋商店街」です。かつてヤミ市として発展し、現在でも当時の狭い仲見世の路地がそのまま残っており、また実は現在でも毎月ヤミ市が開かれています。何を言ってるのか分からないかもしれませんが、事実です。「ヤミ市は、ありまーす!」

ヤミ市の他にも、定期的に仲見世で野宿するイベントが開かれていたり(私も参加しました)。

商店街プロレスと称して駐車場でプロレスの興行を行い、場外乱闘でどこかの店が破壊されるのが伝統になっていたりもします。ちなみに神奈川区長も覆面をつけてリングに上がりました。写真は、前から2列目の座席に座った私のところまで飛んできた蛍光灯の破片です。画鋲も飛んできました。

そんな六角橋周辺のおすすめの飲食店について、数回に分けてご紹介しようと思います。まずは、「ヘンな店ベスト3」から。

・1位 「サリサリ」(カレー)
個性的な煽り文句の看板が目印。ご主人がパキスタンで「人には言えない仕事」(詳細不明)をしていた時に現地で教わったカレーだそうです。メニューはカレーセット(カレー、ピクルス、チャイ)のみなので、注文する必要はありません。座ってしばらく待っていると、決して笑わない女将さんが足音も立てずにカレーを運んできます。


そんな怪しさ全開の店内とはうらはらに、出てくるカレーはめちゃくちゃ美味いです。水を一切使わずに、鶏肉がほろほろとコンビーフ状になるまでトマトペーストと油で煮込んであり、辛さもけっこう強いです。ちなみにこの笑わない女将さん、その正体はアイルランドの王女である、という噂がまことしやかにささやかれたこともありますが、札幌出身のれっきとした日本人で、札幌には息子さんが経営する同系統のカレー屋も存在します。

・2位 「大洋」(居酒屋)
誰に聞いても「あの店はいい……すごくいいよ……」と言うのですが、具体的にどこがどう良いのか聞いてみても誰も答えられないのです。歴史ある店、というより、店そのものが歴史。とはいえ決してハードルが高いわけではなく、地元のおじいちゃんから大学生まで愛されているお店です。


かく言う私も一度行って虜になったのですが、何が良いのか聞かれると「椅子が重いところ、かな?」という論理的思考が出来ない人のような答え方しか出来ません。ちなみに椅子はマジで重いです。たぶん横浜で一番椅子が重い店です。

・3位 「すしえもん」(注文の多い料理店)
どの店を3位にするかめちゃくちゃ迷いましたが個人的に好きな店をご紹介します。とにかく店主の注文が多いのが特徴です。常連客のほとんどは、twitterに毎日アップされる日替わりメニューを頼むのですが、twitterには毎回大量の注意書きが添えられています。「他の客と交流したい人は他店に行ってください」「2時間以上の滞在禁止」「注文はまとめてしてください」「1000円以下しか使わない人は来ないでいいです」「今日はロクなつまみがないのでおいしいものを食べたい人は他をあたってください」などなど。


これらの注意書きは店内にも貼ってあり、いかにもめんどくさそうですけど、実際のところ常識的な飲み方をしている限り怒られることはないので安心してください。季節限定のレアな日本酒が1合500円程度で飲めます。あと、店名はすしえもんですけど寿司屋ではなく焼き鳥屋です。(えーっ!)

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