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壁に○○○、障子に目ありですが・・・~非破壊検査装置について~

こんばんは。
突発的なタイトルですが、○○○には何が入るでしょうか?

皆さん、すぐ分かりますね。

○○○には「耳あり」ですね!

この「壁に耳あり障子に目あり」とは隠し事をしようとしても、どこで誰が見たり聞いたりしているか分からないため、秘密・密談は漏れやすいものだから、注意しなさいという戒めですね

ウィクショナリー日本語版より

語呂合わせで恐縮ですが、壁の中を調べたい時がありますね?


エアコン等の空調工事等をしたい時に、穴を空ける必要が出てきます。
適当に壁に穴を空けてしまうとて電気の配線をきってしまったりすると悲劇です!

更に鉄筋等を切ってしまったら、建物の強度が低下し大きな問題を起きそうです。問題無い所に穴を空けて調査するコアリングと言う方法もあります。

ただ止むを得ない精密な調査を除いて、できることなら壁に穴を空けずに調査したいのではないかと思います。

ではどのように壁の中を調査をするかというと、

壁の中を叩いてみたり

調査用ハンマーで調べたり

金属探知機のようなセンサーで調べてみたり

無線を使って送信した電波の反射波の強弱や反射波の受信までの時間の遅早

で調査します。このような調査に使われる検査を

非破壊検査

と呼びます。
今日は今までの「身の回りに使われている無線の周波数について」、「電子レンジ」、「体内に吸収される無線」シリーズの延長上で壁の調査用の電波について軽くシェアしたいと思います。

今までの投稿についてはこちらをご訪問いただけると嬉しいです。

このような方法には

  • 電磁誘導方式

  • レーダー方式

の2種があります。

電磁誘導方式では

信号を送受信するセンサー(スキャナー)から磁界を発生させます。鉄筋や電線等の金属にセンサーが近づくと磁界が変化をする特性から壁内部の調査に使われます。

壁の中の金属を調査する時には、精度高く調べられます。
また浅いところに埋められている金属物体への調査にも便利です。
一方、金属ではなく水や空洞等の調査には向きません。また、深い所にある構造物を調べる時にも磁界が届かず確認できない場合があります。

レーダー方式では

繰り返しになりますが、電波の反射波の強弱や反射波の受信までの時間の遅早で壁や床下等の調査を行います。
壁などの内部にある金属だけではなく、水や空洞等も調べることができます。そして10㎝~60㎝ぐらいの深度まで調査可能です。

一方、反射した画像から壁の中の物体を確認するので、電磁誘導方式より識別が難しくベテランでないと分からないことがあります。
あまり表面に近い浅い所だと、電波の受信の遅早や強度が判別できず、調査できません。

さらに

このレーダー方式で使われている周波数帯も

2.3GHz~2.7GHz

となります。直近5回の投稿に訪問していただいた方はピンときたかもしれません。この周波数帯は

極超短波(UHF:Ultra(ウルトラ) High Frequency)帯ですね!

そしてこの周波数帯は皆さんにもっとも身近な携帯電話やスマートフォン、電子レンジ、Wi-Fiもこの周波数帯となります。

60㎝まで調査できるとなると、一般的な外壁の厚さは15㎝ぐらいと言われているようなので、実は外壁ではちょっと薄すぎるのかもしれません。マンション等の集合住宅だったら、壁、床、天井を越えて隣のお部屋まで届きそうですね!

むしろ、橋脚やダムなどの構造物の方がレーダー方式に適しているのかもしれません。

Wi-FiだってPC、タブレット、スマートフォンの”インターネットアクセス”クリックすると近隣から発信される沢山の電波を確認できます。

勿論、同じ周波数だからと言ってレーダー方式の非破壊検査装置とスマートフォンやタブレット等では出力が違うので、その影響も異なると思いますが。

皆さんのお住まいにシールドルームでもない限り、我々は常に電波にさらされていることが分かりますね!

いつもありがとうございます!

今日のサムネイルはAdobeStockから”非破壊検査装置”で検索して使用しました。これは金属探知機か電磁誘導方式のような形ですね。

それでは、また次回の記事で会いましょう!

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