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内藤が辻を破り時代を守るも、新しい時代の波はゆっくりと押し寄せてくる…

新日本プロレス、両国国技館大会「SAKURA GENESIS 2024」で行われたIWGP世界ヘビー級選手権、(王者)内藤哲也vs(挑戦者)辻陽太は、30分越えの試合となるも、内藤がデスティーノで辻を降し王座を防衛、時代を守り切った。


試合内容は辻が内藤の世界観を封殺すべく先手を奪って試合を進めていったが、時間の経過と共に、キャリアに優る内藤のペースになり、終盤でも長期戦を経験していなかった辻に焦りが見え始めた。

時の勢いは辻の方にあった、しかしその勢いを自分のものにするまでには至っておらず、また内藤も時代を掴むことは簡単ではないというものを見せつけた。しかし、敗れた辻もこのまま収まるつもりはない、今回の敗戦を糧にして再びIWGP世界ヘビー級戦線に戻ることは間違いないだろう。

セミファイナルで行われたNEVER選手権(王者)EVILvs(挑戦者)鷹木信悟は、序盤からEVILの狙いだった金丸義信レフェリー案が却下されるどころか、ディック東郷も退場させられるなど、EVILにとって嫌な展開になるかと思ったら、介入なしでも試合を作ることが出来るEVILは緩急を織り交ぜた試合ぶりを見せる。巧みなインサイドワークで相手を翻弄する、介入や反則のイメージが強いEVILだが、こういったところで、しっかり強味を発揮する。

そして、終盤では浅見レフェリーがKOされ、金丸レフェリーや高橋ヒロムレフェリーまで登場する大乱戦となったが、こういった乱戦になればなるほど強味を発揮するのは鷹木の方で、DRAGON GATEではヒール経験もあり、またベビーフェース時代でも介入を受けていることから。こういった乱戦には慣れている。最後は鷹木がラスト・オブ・ザ・ドラゴンで3カウントを奪い、王座を奪取した。

そしてメインを終えたバックステージではデビット・フィンレーを始めとするWARDOGSとLIJの抗争が勃発していた。WARDOGSはBULLET CLUB内派閥のユニットだが、メンバーもデビット・フィンレー、ゲイブ・キッド、クラーク・コナーズ、ドリラ・モロニーと次世代の選手ばかり、内藤もシカゴでモクスリーとの防衛戦を控えているが、勝てばフィンレーの挑戦を受けることになるのか、内藤の時代は守られたが、新しい時代の波はゆっくりと押し寄せてきている。今回の両国大会で感じさせられた。


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