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全日本プロレス12月31日、代々木競技場第二体育館は中嶋勝彦が宮原健斗を降し三冠ヘビー級王座を防衛し、館内に「イノキボンバイエ」が鳴り響くも、大晦日初のビックマッチは大成功を収めたかに思えた。

ところが一夜明けると体調不良で「新春ジャイアントシリーズ」を欠場すると発表されていた石川修司が一転して1月いっぱいで退団すると報じられた。

全日本プロレスは今年後半から次世代が大きく躍進し、全日本プロレスを活気づけていたが、その反面、李日韓レフェリーや奥田亮リングアナが秋に退団、12月に入ってから大森隆男や木原文人リングアナも退団、そして31日当日になってヨシ・タツも退団を表明するなど、全日本プロレスから去っていく選手、スタッフが続出していた。

木原リングアナは音響会社も経営し、大晦日にも外部として全日本プロレスに携わり、大森やヨシ・タツも全日本プロレスでは試合が組まれないか、前座中心になるなど一歩下がっていたことから、東スポが報じる激震ではないだろうと思われていた。ところが中心選手だった石川まで退団するとは激震を通り越しての異常事態になっていると見ていいだろう。

石川の退団理由は福田剛紀社長の不信感と言われているが、動画内で中嶋勝彦が会見をする前にハロウィンパーティーをやり、またアクトレスガールズとクリスマスパーティーを行うなど、目立つ行動が多くなっていたのが気になっていたが、アクトレスガールズとの提携も福田社長の独断によりもので、現場サイドは何も知られていないという。

福田社長は白石伸生体制が崩壊した後、元社長だった秋山準が招いていた人物で、最初はオーナーとして全日本プロレスに携わるだけだった。それを考えると秋山にしてみれば恩人でもあり、全日本プロレスを救ってくれたホワイトナイトだった。

ところが秋山は全ての役職を降ろされたうえで、全日本プロレスからDDTへ移籍してしまう。移籍の際にも福田社長への不満めいた皮肉を発言していたが、秋山が社長から降ろされた頃から、福田社長の現場介入が始まっていたというから、秋山の移籍から全日本プロレスに軋みが始まっていたと見ていいだろう。

記事の内容から見て、石川の他にも退団の意向を示している選手がいるということから、今の全日本プロレスに何が起こるかわからない、激震と言われているが、今はまだ余震程度で、本当の激震はこれからかもしれない。

ファンレベルでは全日本プロレスはWWE NXTに吸収合併されるという声も出ているが、そんなことになれば全日本プロレスの看板が消されるだけでなく、全日本プロレスそのものがなくなる危険性も高い、この話は噂レベルであることを信じたいが…