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13.八月

うだる夏の日に目が覚めた
嬉しいも悲しいもそばにあると知った

霧が晴れたら歩けると思った
嫌いも綺麗も見えて でも確かにいる 僕がいる

確かにいる 僕がいる

何通りを潜り抜けた
偽物じゃないだろう 虚構ではあるけど
まだ灯台のサーチライトだって
毎夜美しい灯を投げ掛け続ける

立ち止まらなければ
見えない明かりがあったんだね
ゴミをゴミだと気づくまでに
時間がかかったこの部屋から出よう

胸にたまった海が両目から流れてゆく
港に返そう そうすればまた

ひとつに束ねた髪が時間を物語ったら思う
いつか流れ着く場所があること
「優しい場所であるように」と

嘘できた街並みに
懐かしいも何もないのになぜこう
愛してしまうのだろう

僕が僕として





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