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09.百日

あいつらが言う青よりももっと切実な君の声は
音楽的でどこまでも現在で、遠くで鳴るべき音だ

「季節の終わりは綺麗だけどこのまま終わるのかな」
って話す君の靴下が深い赤色で

外は次の季節の匂いがする 鳴る革靴

目の憂いと潤みが泳いでいる 合っては解ける
詩美に酔っていよう 喩えた言葉のままいられるように

日が沈むよ 通過する電車に言いかけてやめる
その言葉を知らずにいることで成せるものを信じている

ドアが開いてそれぞれに解けてゆく
取り残された僕らは街灯もない道で大きな音に振り返った
電車の明かりだけが浮かんで暗闇を通り過ぎていった
眼下に見る海に映る灯をいつか見上げる夜景と重ねるだろう

人波の中

目の憂いと潤みが溢れている 合ってはぼやける
意味を見ないように 隠した願い通りいられるように

髪の先が唇についている 剥がせば揺蕩う
その頬に触れずにいることで消える線だって気づいている

君が君としてここにいること
君が君としてバスに乗ること





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