見出し画像

上野観光連盟の人たちとソーシャルビジネス体験プログラム"Sea"を開催してみた結果。。。


今日は、昨日の続きで観光連盟にお邪魔したときの話を書きます。
昨年主催した、12月8-9日に行った上野の地域課題を解決する学生向けのプログラムの事後報告をしに行きました。

観光連盟の方や商店街の皆さんに協力をいただき、ソーシャルビジネスに興味のある学生20人ほどを集めて開催していたイベントでした。
当日は4人グループになってもらい、お題となる上野の地域課題を現地で実際に働いている人や観光客の人にヒアリングをしながら課題解決に取り組んでもらうプログラムです。


観光連盟の事務総長である茅野さんに学生のアイディアに対するフィードバックを行ってもらっていました。

ここでは、前回のイベントの備忘録も兼ねてうまくいった点と反省点をお伝えできればと思っています。

とりあえず、上野に持っていった報告書を張っておきますが、こんな感じの2日間を過ごしました。

今回、開催してみて得た気づきと課題を書いていこうと思います。


1,現地にいる人の生の声をヒアリングすることに対する満足度が最も高かい(学生視点)

様々な目的で参加者が集まっていましたが、最も声があがった印象に残っているポイントは、商店街で働いている人の話を聞いたり、上野に遊びに来ている観光客へのヒアリングの時間でした。
大学生に1次情報の重要性を伝えるという趣旨もイベントの目的に含まれていたのですが、案外しっかりとキャッチしてくれている人が多かったみたいです。
2日間の限られた時間の中で地域課題を解決するためのプランを考えてもらうわけですが、必然的にその参考になる経験の価値があがるんだと思います。
現地の人の声をヒアリングするって多分いつでもできることなんですけど、やろうと思い立つことなってなかなかない。
課題解決系のイベントをやる時は、参考になる人の声を実際に調査できる環境を選んで開催するとより満足度があがるかもしれないです。


2,地域の課題に対して課題意識を持っている人はごく一部(地域視点)

上野商店街の皆様に協力していただき、学生が直接ヒアリングできる時間を取らせてもらいました。上野ではかなり有名なお店の社長さんや商店街通りの管轄をされているような方が協力してくださりました。

上野のアメ横が戦後の闇市から発展したとか、アメ横の地価は銀座並に高騰していて1年で1割以上のお店が入れ替わっているお話など。興味深い話をたくさん聞かせてもらいました。

ですが、その後に上がった意見だったのですが、商店街の方は自分たちの商売で忙しく、うまくいっているお店の方々は地域課題に対して本気で解決したいという思いを持っているのかというと、そうじゃないのではないかというお話です。

これについて、観光連盟で正直にこの話をしてみたところ、

「よくそんなこと気づいたね。」

と言ってくださいました。
きっと皆さん、上野で生まれ育ってきたり、数十年間仕事をされてきた方々ばかりなので、上野自体の将来性には関心が強いのですが、自分たちの事業がうまくいっているとそこまで危機感を感じて動くことができないのは、割と納得でした。


ただ、その中でも上野が現在抱えている課題に対して、東大の研究室で研究されている教授がいたり、観光連盟の中でも大手企業と組んで地域コミュニティから動かしていこうといった取り組みは確実に動いています。

地域課題に取り組むためには、誰にどのような話を持っていき、どんな人の協力を得られれば(話を通して予算をもらったり、地域の正式な取り組みとしてもらったり)前に話を進めていけるのかも意識するポイントみたいです。

3,現地の人の声を聞いてプランをつくると、上野が水面下で大手企業と組んで遂行しているプロジェクトと内容が似てくる(企画者視点)

これは、最終日のプレゼン発表に来てフィードバックしてくださった観光連盟の方が言われていたのですが、大学生のプランの質が高いことに驚いていました。
もっと大学生らしいアイディアが出てくるのかと思ったら、全然そんなことなかったと言ってくださり、私達としても嬉しいお言葉でした。

でも、この状態でのアウトプットがつくれた理由は現地の声を直接ヒアリングしたことから来ていると思いました。
結局、一次情報が最も正確なので、自分たちで取ってきた情報を元にプランを組み立てたら理にかなったものになるということだと思います。


4,お題をどの粒度で提示すればいいのかがわからなかった(企画側視点)
今回のお題として

「200万円の資本から2019年12月に上野公園来訪者の30%を上野商店街に来訪させ、1人平均1000円以上の消費を行う施策を考えよ。」

といった課題を提示してみたのですが、既に決めてしまっている数字が多く、逆に柔軟度に欠けるアウトプットを生んでしまうケースもありました。
上野公園から上野商店街に人を流すための施策を考えたいというのが根本にあるテーマだったのですが、商店街に来訪する人数のデータが調査されていなく、推定することで課題を進めてもらいました。

ですが、決まっていないことや正確に取れていないデータが必要となってくるテーマにしてしまうと解きづらさもあるみたいでした。

地域の課題となると、企業ほど正確にデータを計測しているわけではないので、推定や仮説などから行動プランを立てていかなければならなくなるところも一つ難しい点でした。


さて、色々書きましたが、ここに書いたこと以上に細かい反省点は実はたくさんあります。
次回の開催では良いところはさらに強調させ、課題となった点に関しては、ブラッシュアップして開催していければいいなと思っています。
ちょうど今日、そのミーティングをしたので、明日にでもブラッシュアップの施策を書こうかな。


次回のイベントの詳細はこちらから↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?