「鬼滅の刃」がセンターカラーで最終回を迎えた
今日がジャンプの発売日ですが、ニュースになるくらい話題になっているので、「鬼滅の刃」が最終回を迎えたことはネタバレで怒られることはないでしょう。
ぼくは正直、まだまだ続くと思ってました。この大人気、コミックス爆売れの状況で、編集部が終わらせる判断をするわけがないと。
でも、終わった。ジャンプ編集部も少し“変わった”のかもしれませんね。
ジャンプの巻頭カラー最終回は(たぶん)4作品だけ!
これまで週刊少年ジャンプで、最終回が巻頭カラーだったマンガは、たった4作品です。(ぼくの記憶が確かならば。)
「リングにかけろ」
「ドラゴンボール」
「スラムダンク」
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
特にドラゴンボールは人気絶頂の中、「リングにかけろ」以来の巻頭カラー最終回と話題になったことを覚えています。
「(終わらせて)ごめんなさい」という鳥山明のコメントも、編集部主導で、ああ、なかなか終わらせてもらえなかったし、なんとか終わりにさせてもらったんだなという気苦労を感じさせるものでした。
「スラムダンク」も、最後のページに書かれた「第一部完」の文字、作者の意図ではなく編集部が勝手につけたものだというウワサも、まことしやかに語られていました。(真相は知りませんけども。)
表紙も巻頭カラーも無しで最終回のわけがない!
ちなみにそんな「スラムダンク」は、ジャンプの表紙&巻頭カラー最終回という偉業で、円満に終了した「こち亀」も表紙&巻頭カラーだったはず。
「NARUTO」や「BLEACH」ですら、最終回は巻頭カラーも表紙も無し。
(ただ、この2作品は長過ぎて、人気のピークは過ぎていたのかも?)
なのでぼくは、このところ「終わる」「終わる」と危惧されていた「鬼滅の刃」。こんな絶頂期に最終回を迎えるならば、表紙か、巻頭カラー。どちらかのタイミングであるはずだと考えていたのです。
ジャンプ前号(23号)、クライマックス巻頭カラーだった「鬼滅の刃」が最終回ではなかったのを確認し、ああ、これは終わらないなと確信していたので、24号、巻中カラーで最終回。正直びっくりしました。
連載のちょうどいいボリュームと吾峠呼世晴の次回作に期待
でも、これまでのジャンプの人気作品が「長過ぎた」。
「リングにかけろ」は、全25巻。
「スラムダンク」は、全31巻。
延命に延命を重ねた「ドラゴンボール」も、それでも全42巻。
(「こち亀」に至っては、逆に100巻オーバーである偉業こそがネタ、みたいなところありましたし。)
最近のジャンプの人気作品といえば、50巻オーバーが当たり前。
「鬼滅の刃」は23巻で終わるのかな?
正直、これだけ人気とあってこれから買ってみようという新規読者に、20巻くらいがちょうどいい。50巻もあると思うと、逆に手を出しにくいご新規さん、どんな長期連載作品にも多いと思います。
(そのために、20巻を過ぎた頃にタイトルを改変し1巻からまた連載を続けるという手が、少年誌他誌人気作品ではよく見られます。)
鳥山明担当だった編集者・鳥嶋さんも、「ドラゴンボールを延命させなければ、鳥山明はもう一本、人気作を描けたはず(意訳)」と、当時の判断を悔やむ発言が過去あったように、そういった編集部の反省や、営業の判断があるのかもしれませんね。
「鬼滅の刃」最終回。現代に舞台を移し、キャラクターがわちゃわちゃと楽しい感じ。ああ、吾峠さん本当にこのキャラクター達を描くのが楽しかったんだな、マンガを描くのが本当に好きなんだなと感じられる、良いエンディングでした。
「鬼滅の刃」は、外伝などでまだまだ世界観は続いていく様子ですが、考えてみれば、ジャンプ史上初の巻頭カラー最終回「リングにかけろ」後に、車田正美さんは「聖闘士星矢」でその人気を不動のものにしたわけで、吾峠さんもそうなるのではと「次の作品」にまた期待しますぞ!
以上、漫画原作者の猪原賽でした。あー、ぼくも一発当てて、長期連載してみてぇな〜(笑)
直接応援いただけるとたいへん励みになります!ありがとうございます!