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5LACK「KESHIKI」

どうも。

本日は最近リリースされた5LACKの新しいアルバムKESHIKIについてさらっと。

僕は昔から日本語ラップが大好きで、小学校の最後くらいから兄の影響でずっと聞いていて最近はそこまで熱心では無いですがシーンの行方をそれとなくチェックしています。

大学3年のころ、少し日本語ラップ熱が冷めてしまっていたんですが時折チェックしていたsampling loveさんのブログでPSGという日本語ラップグループが紹介されていて、その時久々に日本語ラップに痺れてからこのPSGのクルーの作品はチェックしています。そんとき聞いたのはこの曲


PSGはPUNPEE、SLACK(現5LACK)、GAPPERの三人で構成されていてPUNPEEとSLACKは兄弟です(PUNPEEが兄貴。)

去年PUNPEEが初めてアルバムを出してそちらもかなり良くて、早くも日本語ラップクラシック入りしたなと感じたんですが、今回の5LACKのアルバムもかなり良いです。

トラックはほぼ全曲5LACKが作成。何人か客演も入っていてめっちゃ豪華というわけではないのですが、5LACKの持つダウナー且つかすかにマッチョな雰囲気がアルバム全体に漂っています。まさに自負しているコンクリートビーツってやつですね。

HIPHOP界隈って文化的にけっこうスラング的な感じで自らの個性を表していますがこのコンクリートビーツは5LACKらしさをしっかりと表していてこのアルバムでかなり高度なものに昇華したなって印象です。

個人的には一曲目のイントロの語りからかなり痺れました、少なからずシーンに出始めの頃から成長みたいなものを追えてきていたので、語り(ラップて基本的には語りですが)でここまで聴かせられるのはもう風格すら身につけてきたなといった感じで感慨深いですね。

他には
3曲目のTwiligh Diveは5LACKにしては珍しい曲調ですがなかなか好きです。しんみりな感じ。


4曲目のSITTのHOOK(サビ)も好きですし
6曲目のCUSのメロディアスな曲調は5LACKの引き出しの多さ、そして抜群のリズム、メロディセンスが炸裂しています。


9曲目のKOHHが客演した24365、シングルカットもされた曲です(結構前ですが。)これはKOHHのめちゃくちゃに聴こえながらかなり高度な韻を組み立てているとことか最高です。なんかこう、音が途切れそうで途切れずに前のめりで進みながらいつのまにかリズムを作っていく感じ。最初はなれなかったのですがだんだんとめちゃくちゃ癖になってきてこりゃ1つのライミングの発明だなって感じです。今回は5LACKもこのフローに似ている感じのものをやっている感じがして、新境地も感じられてそこもまた最高。最初にこの曲聴いたときはあんまり良さがわからなかったんですがほんとじわじわときて、今ではもうノリノリです。

ラストの11曲目指針も6曲目同様に最高にメロディアス、且つリリックも心に刺さるものがあってこれまた最高です。

全曲聞いた感じは、もはや5LACKは日本語ラップの中でも完全に突出した存在なんだなと感じました。ライミングスキル、リリック、作曲、どれをとっても日本でトップなのは間違いないです。
ケンドリックラマーも本国ではこんな存在なんでしょうか。
実は5LACKもドコモのオリンピックのCMで使われていますよね。これなんか映像もかなりかっこいいし結構はねると思っていましたがあんまり話題にはならなくて個人的にはもじもじとしていました。


ちなみに日本語ラップ名CMといえばこちらもおすすめ。


日本語ラップがいまよりはるかに市民権を得る前の時代ですからやはりNIKEってめっちゃ嗅覚あるしセンスあるなって思います。当時見たときは本当にかっこいいと思いましたが今見てもかっこいいなぁ

とはいえまだまだ一般的には知名度がそこまでなので早く日本も古くからあるヒップホップのイメージから脱却して聞く側のリテラシーも高まれば海外でも勝負できるカルチャーになるんではないでしょうか。K-RAPなどASIAN RAPがかなりアメリカでも勢いがあるみたいですが、日本のように独特の生態系をもって進化したラップカルチャーはあまりないのでは無いかと思います。

正直日本語ラップビギナーにはそこまでおすすめではないですが、PSGや5LACKを昔から知っている人なんかにはかなりオススメです。
まずは貼ったリンクからきいてみてもらえたら良いかなと思います。

では

追記:上記のplayer's delightの元ネタのrapper's delightがQueenのAnother One Bites The Dustのベースリフにそっくりですね。

昨日見たボヘミアンラプソディーと意図せずつながって一人でテンション上がりました。

では!

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