誰かが見てる。

先日、1通のメッセージが届いた。
初任時代を支えてくださった大先輩(以下K先輩)からの突然の連絡。
数年前、学校でお会いすることがなくなってからは、連絡をとりあうこともなかったので驚いた。

内容は、ICTのことで教えてほしいことがあるとのことだった。

そのK先輩とご一緒していた時はICTは使っていなかったはずなのに、どうして僕に連絡してきたのだろう?と少し疑問に思った。

引っかかりがあったが、何はともあれ、お役に立てるのならと思い、承諾した。
その日は夜遅かったこともあり、翌日電話を受ける流れになった。

そして翌朝、電話の中で衝撃の事実が判明した。

僕「連絡をくださったことは嬉しかったのですが、どうして僕に?」
大先輩「あなたをEDUBASEの写真で見かけて…」

エ、エ、エ、エデュベース???????

いま、エデュベースって言った?!?!?!?

電話口で僕は一時混乱した。
まさかK先輩の口から"EDUBASE"というフレーズが出てくると思わなかったからだ。
それにだ、よくあの写真から僕を見つけたなと。

よくよく話を伺ってみると…
昨年ICTに関心を持たれていて、EDUBASEの存在を知り、
そこで夏のEDUBASE FESの写真を見ていたところ、僕に気付いたと。
それから連絡しようか迷いに迷って、今回意を決して連絡するに至った。
ということだった。

勇気を出して連絡してくれた感謝の思いとともに、
大先輩が今もまだ新しいことを学ぼうとされている姿に僕は強く心を動かされた。

K先輩はこうも仰っていた。
「わからないのが悔しくって…。」
この言葉が出てくるの、僕は素直に凄いと思った。

これはもう全力で応えるしかないと思った。

せっかくならということで、ご自宅に伺い、片っ端から質問に答えさせていただいた。
話の中でK先輩の悩みが痛いほど伝わってきた。

・学校現場にICTの波がきて、わからないことが本当に多いこと。
•基本の「き」がわからないこと。
・わからないまま話が進んでいき、時間だけが過ぎていくこと。
・質問しようにも多忙である先生方には中々聞きづらいこと。

この辺の思いを持たれている先生はきっと僕の学校にもいるだろうと思ったし、置いていってしまっていた部分もあったかもしれないと反省した。

他には、
・Canvaって最近よく目にするけどいいの…?
・ミライシードって?スプレッドシートって?
・meetとzoomはどう違う?
・その他ICT関連用語の説明 etc.

僕はデジタル世代で、抵抗感なく使っていくことができたけれど、
学校には様々な方がいて、抵抗感を持たれる先生もいるのは当たり前だよなと。
カタカナばっかりで、次から次に専門用語が出てくるし、もうええわってなっちゃうのもわかるなと。

質問に答えていく中で、情報教育部としてのあり方を考えさせられた。
改めて、僕は、先生方の"声にならない思い"も汲み取っていける支援者でありたいと思った。
そのためには、話しかけやすい存在になること、これが必須である。
具体的なアクションとしては、自分から挨拶+一言。これなら明日からでもできる。
小さなことから積み重ねていきたい。

また、自分自身も人に助けを求める姿勢をもっていきたいとも思った。
今回、自分のちょっと得意な分野でK先輩の助けに応えることができた。
自分の力を引き出してもらえたし、役に立てた自分に誇らしさが残った。
これは、K先輩の「助けて」があったからこそだ。

渡辺道治先生がいつか仰っていた。
『「助けて」は相手へのプレゼント』だと。
『「助けて」は「あなたの力を貸して」と同義。
「力を貸してほしい」と言われて嬉しくない人はいないでしょ?』と。

この言葉の意味を少し実感できた。
僕があまり口にしない「助けてください!」という言葉、それは時に相手へのプレゼントにもなりえる。少しずつ増やしていけたらいいなと思う。


大先輩を助けに行ったら自分がたくさん学ばせてもらった。
こんなことってあるのか、という出来事だった。
ほんと、人生何が起こるかわからない。
行動を起こしていたら誰かが見てくれているというのは本当なのかもしれない。


行動したら何かが起こる。

Let's Action!(ださっ)


p.s.
K先輩、EDUBASE CREWになるってよ。


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