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育てるフライパン

葉山に面白いお店がある。鉄瓶や鉄鍋を中心にキッチン用品を扱う「Cook&Dine Hayama」である。今年の初めに、貧血を改善する方法を色々と模索していて、私が通う北鎌倉にあるヘッドマッサージRainbowbirdの南さんから鉄製品を日常に取り入れることを勧められたのが鉄瓶への興味のはじまりだった。

その後、横浜高島屋などのデパートで鉄瓶を見るも、あまり惹かれず、その後色々と探している中で鉄瓶を専門に扱うお店が葉山にあることを知る。鉄瓶を買ったのは、葉山の本店ではなく、横浜ベイサイドのアウトレットお店だったけれど、店員さんが初心者向けに丁寧に説明してくれて、鉄瓶の中でも職人が作ったものと量産品の大きく分けて2つあることを知る。最初は一番安いものでいいやと思っていたけれど、店員さんから「まず最初はこれで良いと思っても、鉄瓶をそんなに買い足すことってないと思います。職人さんが作ったものは置いておくだけで、芸術品として見るだけでも楽しめます」など、私の心にびゅんびゅん刺さるセールストークを頂き、迷わず職人さんの作った鉄瓶を予算オーバーだったが即決した。

毎日活躍する鉄瓶


それから、毎日鉄瓶の生活を楽しんでいる。朝鉄瓶で沸かしたお白湯から1日が始まり、そして仕事の合間のコーヒーも自分で豆を挽く間に鉄瓶でお湯を沸かす。時間に追われる仕事柄、コーヒータイムが至福の時になっている。それで今日は少し時間があったので、葉山の本店にも足を運んで、鉄鍋を購入した。店員さんに数か月前に鉄瓶を買ったことを話すと、「育っていますか?」と聞かれて面白かった。今日鉄鍋を買ったときに頂いた使い方の冊子には「長年使って育てあげる鉄鍋」というタイトルで、一般的なフッ素樹脂フライパンは使えば使うほど劣化してくるけれど、鉄鍋は使えば使うほど油が鉄鍋になじんできて使いやすくなることや、お客さんの中で60年間鉄フライパンを使い続けた写真なんかが出てきて、読み物としても面白い。

買うともらえる鉄フライパン入門講座

色んなものが安価で素早く手に入る時代において、この道具を使い続けて育てる、というコンセプトがとっても良いなぁと思う。今日買ったばかりの赤ちゃん鉄鍋で肉じゃがを作ってみたけれど、まぁまぁの出来だった。さぁこれからも料理の腕を磨いて、この鉄鍋を育てていこうと思った日曜日の昼下がり。

買ったばかりの鉄鍋は青い。使い込むと黒くなるそう。

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