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家の中に循環を作ってみる

サステナブルに暮らしたい、と思う。そしてサステナブルな暮らしを日常に取り入れることは、結構楽しい。去年からやり始めたことの一つに「コンポスト(堆肥)づくり」がある。アメリカ大学院時代の意識高い友達も含め、周りの友達に「最近コンポスト始めたんだよね」と言っても、知っている人や、既に実践している人は皆無で、それだけ知名度が低く人気がないことを知る。ただ、私がアメリカ時代に住んでいた学生寮は、西海岸だったからなのか、すべての部屋の排水溝に入る野菜くずは、自動的にブレンダーのようなもので分解され(実際に排水される際に、ぶーんという音がした)、コンポストになるという画期的な仕組みになっていた。

最近芽が出たルッコラ。野菜の成長を観察するのも楽しい。

それでコンポスト。私が住む鎌倉や逗子・葉山は、コンポスト補助金制度があったりするので利用するのもひとつだけど、一人暮らしで巨大なコンポストを家に置くのは少し気がひき、LFCコンポストという小型のバックに野菜くずを入れるだけで堆肥になるものを昨年から続けている。これが、結構楽しい。何が良いかというと、家の中に実際に循環を作れるから。

下の図を見ると分かるけれど、ふつうは「原材料(raw materials)」を購入し、「ものを作り(production)」、「消費し(use)」、「廃棄する(non-recyclable waste)」という直線型の経済モデルとなる。これが、生ごみをコンポストの原料とし、コンポストが野菜の肥料となり、その野菜を消費する、そしてまた野菜くずをコンポストに活用し、、、という流れを作ることで、直線から円型の経済に変換される。それによって、無駄なごみがなくなることや、自分で野菜を育て食べることで、かなり小さな一歩だけれど、経済的な自立にもつながる。

リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへ(https://ideasforgood.jp/glossary/circular-economy/)

私は、日本を含めた近隣諸国で有事があっても、じたばたしないで生きられるようにしたいなと思っている。そのためにも、自分で何かを作って食べれるようにしておくことは、個人的にものすごく大事だと思っている。

実際にコンポストを作ってみると、うまく分解が進まなかったり、夏場は羽虫の幼虫が大量に発生して、くらくらしたり、色々ある。それでも自分の生活の中に循環が出来、その循環の中で暮らしていくことで、自然な暮らし(不自然ではない暮らし)を経験することができる。どうすればもっとごみが減らせるのだろうとか(私はそう思ってお菓子作りを始めた)、どうすればうまく野菜が育つのだろうとか、色々考えるきっかけになるのも良いと思うので、もし興味がある人は、ぜひトライして欲しいなと思う。

もっとサーキュラーエコノミーのことを知りたいなら、安居さんの本がおすすめ。オランダの政府、ビジネス、市民団体が協働して取り組みを進めているのは、読んでいて気持ちが良い。

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