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2021.1.30 アクリル板が、変える(かもしれない)

▼土日のバイト忙しかった。。。ヒマなときヒマだが、忙しい時忙しい。

▼今日はいつもと違うオフィスで勤務しなければならず、いつものレイアウトと違うので「導線づくり」にみんなで苦労した。。。

慣れない場所で働くってストレスね。

でも都度つど小さなカイゼンを積み上げ、明日には働きやすい導線を見出している気がする(笑) 導線大事。物の配置大事! (でも明日でこのオフィスを去るんだけど・・・)

▼台風が来ようが雪だろうがコロナ禍だろうが、この仕事はぜったいに止まらない。

そして必ず全員が出勤しなければ行えない(FAXを送る/電話するのが主な仕事のため)。

事件は現場で取り扱ってんだよ!!と、誰にともなく言いたい(笑) とりあえずこの業界からFAXが消えるその日まで、この仕事はなくならないのだ。

そんな”エッセンシャルワーカー”たる我々の安全安心のため、このオフィスでは、アクリル板を全机に供給していた。

そのアクリル板は、不透明で表面も凹凸があるタイプだった。

アクリル板が垣根みたいになっててて、誰がどこにいるか全然見えない。

ハリウッド映画だったら、隠れる場所がたくさんあるから、ぜったいここでガンファイトするやつ。

周りの人が何してるのかすごく掴みづらいのだ。

例えば、誰かが電話しているときに、何を話しているかが聞こえないのでフォローがしづらい。

▼我々「事務員」という種族は、「背中に耳」を持っている。

自分の仕事をしながらも聞こえてくる電話に10%ほど常に注意を払い、関係している電話だったらフォローしあうという、そういう生き物なのである。巧者になると、電話している人の言葉の端々から誰からの電話でどういう件か想像し、必要なものを渡してあげることもできる。

▼これはもう永遠のテーマだと思うんだけど、他人が何してるか分かった方がいいのか、分からない方がいいか問題。


▼これはコロナ前の話ですが・・・

アメリカ映画で映る「普通の会社」では、オフィスのデスクは完全に「自分スペース・個室ぽい感じ」になっている。

1人1つ電話があり、自習室のような小さな机がマイスペース。他人の仕事にはあまり注意を払っていないように見える(そもそもそこに座ったら他人が目に入らないようになっているし、自分も他人の目に入らないようになっている)。

日本だと、下手すると電話は隣の人と共用(2人で1台)。目の前についたてなどはなく、フロアのどこで誰が何してるかすぐわかる・・・という状況も多かったのではないか。

乱暴に言えば、アメリカが「ジョブ型」、日本は「メンバーシップ型」であることが多いからだと思う。

▼ジョブ型は、他の人が何をしているかを気にする必要がない。仕事が1人1人でできるサイズに切り分けられていて、その範囲なら自分の裁量でやれる。他人のジョブに関心を持ったところで、自分のジョブには関係しない。

だが、日本は、というか今私がやっている仕事は、どーんと大皿に料理(仕事)が盛られていて、ある程度は、誰がどれを取るか(責任の範囲)という決まりはあるが、他人とのバランスの中で自分の仕事を調節したり、フォローしたりされたりする。

「私の仕事じゃないから」と他人の動向をまったく気にしないことは、この職場には合わない態度である。

それゆえ、仕事中は、全神経の10%くらいを、常に外部に向かって開放することが要求される。困ってる人、トラブルの気配を背中で「感じる」のです・・・。

これは単純に合う合わないがあり、ある程度努力すればほとんどの人はできるようになるが、どうしてもできない(したくない)人がいても、全然いい。

みんなでこの1つの仕事が無事に終えられればいい、という考え方なのである。電話も全員がとるし、どんな状況でも誰がみても仕事の進捗をわかるようにしてある。

▼大前提としてそれは仕事によるし、日本にもジョブ型の仕事はたくさんあると思うし、自分がどっち好きかで決めていいし、もうほんとにどうでもいいっちゃどうでもいいんだけど、

私は、おそらく志向としては「ジョブ型」を好むが、今のメンバーシップ型の仕事「も」できるようになりたいので、がんばっているところである。

・・・で、「アクリル板」がめちゃくちゃ邪魔なのだ。


▼(これもコロナ前の話だが)

私は「カンブリア宮殿」(テレビ東京)が大好きで、もうここ7年ほど毎週録画して見ている。龍さんと小池栄子がいい味である。

最近、出演企業に下記のようなことをしている会社がほんとに多くて、ちょっとびっくりしていた。

「社内のコミュニケーションがうまくいってないと感じたので、ワンフロアぶち抜きで部署の垣根をなくしました!」
「オフィスを自由席(なんていうだっけこういうの・・・フリーアドレス)にしました。毎朝出勤したら席を選びます(あるいはAIが席を選ぶので強制席替えされます)。違う部署の人とも知り合えていい感じです」

いや、みんな判で押したように「ワンフロアぶち抜き」だったので、ちょっと笑っちゃったのである。

そんなことくらいで変わるのか?? 

▼そこへコロナ。

人と近づくな。集まるな。飛沫が飛ぶようなコミュニケーションをするな。

そしてそもそも「オフィスで顔を見ながら仕事を進める」ことが激減した。

結果、アクリル板ダンジョンで、隣は何をする人ぞオフィスになってしまった。私たちは戸惑っている。

・・・仕事の中の「配置」ってめちゃくちゃ大事。


▼事務員の「背中の目」の必要性も薄れていくのかもしれない。別のスキルが求められていくのだろうな。コロナが働き方を変えるという一環なのだろうな。


でも私は明日も仕事に行くよ。電車に乗って・・・(笑)



これからも書き(描き)続けます。見守ってくださいm(__)m