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歩む方向が見えなくても

静かに応援は続ける。

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先先週の土曜日、リコーダーアンサンブルの春コンサートの終演後に、ひとりの女性に呼ばれ、お話をしました。どうやら、この14年目のわたしたちのグループに入りたいと。13年前に入ったメンバーがひとり居る。そのあとも何人か見学にきたけど、続かなかった。
実は、メンバーの募集は、していない。
きちんと習った指導者がいるわけではなく、わたしが好きにやってきただけ。いや、立ち上げ理由は別にあるんだけど。

入りたいんですけど、会費は?先生はいらっしゃらないのですか?
いろんな話をした後に、そんなことを言われて戸惑った。
はい、わたしが指導者です。先生と呼ばれている人はいません。会費は、月〇円です。と答え、練習の見学に早速行きたいので、と言われた。

どちらかといえば、わたしの苦手な話し方のひとだなぁ、という印象だけれど、どうぞ、どうぞ、と話したのである。

自分の思いが前のめりで、ひとの話を聞いていないタイプ。

前期高齢者というのもひっかかるけれど、木製リコーダーで15年バスリコーダーを吹いてきたと言うではないか。

プラスチックのリコーダーにこだわっているわたしたち
クラシック曲は、年に3曲くらいしか吹かない。バロック時代の曲もほとんど吹かない。
コンサートを聴いて入りたいって言ってるのだから、大丈夫なんじゃない?とメンバーは言う。

次の本番は、
4/27(土)高齢者施設での春コンサート、6/29(土)に笑恵館(しょうけいかん)と続く。7月には小学校のイベントもある。

見学の日
一番のりで彼女はやってきた、と鍵係が言っていた。わたしは、バスの都合、数分遅れで到着する。木製リコーダーを並べて、譜面台をセットし、着席。楽譜の用意がなかったので、わたしのを貸す形となった。吹けているのかどうなのか、プラスチックの音の向こう側で耳を澄ます。
見学の前に「テナーを吹きたい」と言っていたので、バス以外はどうなのか?と聞いてみると、今まで3つの教室で吹いてきたけれど、テナーを吹きたいと言っても、バスしか吹かせて貰えなかったため、ヘ音記号は読めるけど、ト音記号は読めない、と…。ふむ。音楽の畑からきた人では無いことがよくわかる。年齢のことを考えると、何年続けられて、どのくらいでテナーが吹けるようになるかなんてわからない。

歩む方向が見えない今、どういう風に指導して行くかは、わたし次第。

練習後みんなとわかれた後に、あるメンバーから、「で、今後どうしていくか見えた?断る?受け入れる?」と聞かれた。

断る理由を考えるより、この年齢で、まだチャレンジしたいという気持ちを大切にしてあげたい、と思ってしまった。どのくらい続けられるか、そもそもわたしたちだってわからない。それなら、同じ目線で行ってみようかと思っている。それが、プラスになるかマイナスになるかは、わからない。わたしだけの判断でよかったのか、そうじゃないのかもわからない。でも、今までと変わらない方法ですすめていく。60代が2人から3人になっただけ。

メンバーにも、受け入れる旨をメールし、同意してもらえたので、やるっきゃない。全く知らない人が入るのは、初めてだから、わたしたちも試されているかもな。

来年の15周年記念コンサートでは、笑顔で数曲一緒に奏でられますように。