iMovieで特撮!理科実験

必要なハードウエア

iPad
グリーンスクリーン(アマゾンで扱いあり)


必要なソフトウエア

iMovie
ロイロノート


純正ソフトもまた魅力的です

AppStoreには,数え切れないほどのアプリが上市されており,教育の場面で使うと効果的なものもたくさん存在します。しかし,あらかじめiPadにインストールされているアプリもまた大変魅力的で,生徒の創造性を高めるのに適しています。今回は,iMovieとグリーンスクリーンを使った特撮(?)を授業内に採り入れてみました。



今回の単元

単元のテーマは「酸化銅の炭素による還元」です。酸化銅と炭素を混合して試験管内で加熱すると,酸化銅が還元され,銅が得られます。それと同時に,炭素は酸化されて二酸化炭素になります。

まずはいつものように生徒実験を行います。4人班の中で撮影係を決め,その生徒が試験管内のようすや石灰水のようすを動画で記録します。その素材動画をロイロノートの提出箱(回答共有オン)に提出し,班員はそこから必要な動画をダウンロードします。その後,iMovieで必要部分を切り貼りして実験動画を編集します。

編集前の素材動画

各自で編集した動画の上に,自分で実験の内容や結果を解説した動画をのせるのですが,解説のための「セリフ」が必要になります。また,動画上にのせるテロップも必要です。どんな実験をして,どんな結果が出て,どんなことが言えるのか,どんなテロップを載せるかをロイロノートでまとめて提出箱に提出します。

読み上げ原稿とテロップ

グリーンスクリーン

グリーンスクリーンはアマゾンで入手できます。総合学習でも同じような取り組みをやっていたので学校に何枚か在庫がありましたが,不足分は手芸店で緑色の布を買ってきてミシンで縫いました。

色が褪せているので半額

これを理科室のかべに張って,このグリーンスクリーンの前で解説動画を撮影します。撮影するiPadは自分のものを使い,解説原稿(カンペ)は友達のiPad上に表示させています。


グリーンスクリーンを使うことの目的

生徒は,セリフを言い間違えるとテイク2,テイク3……と何度も撮り直そうと試みます。実はこれが思うツボでして,何度も理科で使う用語を言い直したり,わかりやすく説明しなおすという行為をとおして,正しく用語を運用する能力を伸ばしたいとの思いから,この手法を選択しています。特に酸化・還元は受け身形で表現することが一般的で,高校で学習する酸化剤・還元剤への布石でもあります。

録画しているときのようすや成果物は,生徒の肖像が出ているのでここでは掲載できないのが残念です……。(下に勤務校での取り組みを記事化したもののリンクがありますので,興味がある方はご参照ください)グリーンバック合成は理科のみならず他教科でも使える手法です。今回の内容は,実験して,レポート書いて,説明すれば2時間扱いくらいで済む内容ではありますが,時にはこのような活動をとおして,自分が納得がいく表現をする時間が作れればと思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?