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Addictive Keys 音作り EDIT②編

前回と前々回に引き続き、Addictive Keys の音作りなどについて解説する。

スクリーンショット (17)

今回はこの画面の右上について解説する。

スクリーンショット (31)

まずはPITCHタブから。


OCTAVE:名前通り。実際に押した音とオクターブ分音がずれる。

TUNE FX
 Dissonance:もとの音から敢えてずらす
上の写真のようにツマミが左に振り切れていれば

スクリーンショット (35)

↑のようなマトモなチューニング(調律)だが、MAXまで振り切ると

スクリーンショット (34)

↑のようなとてもじゃないが聞くに堪えない音ができあがる。


 Sample Shift:簡単に説明する。EDIT画面の方のSample Shift を+2してC3の音を鳴らすと、D3の音をサンプリングしたものから機械的に2半音分下げて(ピッチは)C3の音が出る。
-12してC3のキーを押すと、C2の音をサンプリングしたものを、機械的に12半音=1オクターブ分上げた音が出る。結果としてはつまりC3の(不思議な)音が出る。

あんまり良くわからないが、どうやらこの機能は高く評価されてるらしい。
Addictive keysを持っている人はぜひ試してほしいが、持っていない人のために説明すると、ノブを左にガン振りすると、ややくぐもった音に、右にガン振りすると、これまたチェンバロっぽくなる。

VIBRATO
 Rate: どれくらいの早さでビブラートをかけるのか調整する

タイトルな

ツマミを右に回すほど上の図のような波形のビブラートに、左に回すほど下の図のようなビブラートになる。

 Depth: ビブラートのかかり具合を調整する
ツマミを回すほどビブラートがかかる。
なおRateを0にしても、Depthが0になっていないと、ビブラートがかかる。

最後にPITCH ENVELOPE

スクリーンショット (31)

例えば↑の図では、15.0 semitones 500ms 1.00s となっている。
この3つのパラメータをいじれる。(あとVel)

semitonesは何半音上/下から、打鍵したキーに音を持っていくか、ということである。12 semitones に設定しドの音を鳴らすと、一オクターブ上のドからド シ ラ# ラ ソ# ソ ファ# ファ ミ ミ# レ レ#ドのようなイメージで鳴る。
上の設定だと、打鍵したキーより15半音上の音が500ms=0.5秒続き、その後1秒かけてもとの打鍵したキーの音に変化していく、というイメージである。
あとVelだが、これが厄介だ。
最小に設定すれば、上記のことが完全にそのまま起きる。
しかし、このVelの値を大きくすればするほど、入力されるMIDIノートのベロシティがピッチエンベロープのスタート地点の音程を左右する。
つまり、Velが最小のときは、MIDIノートのベロシティがいくつでも=打鍵が強くても弱くても、ピッチエンベロープのスタート地点の音程は同じである。(例えば15半音上)しかし、Velを上の方にもってくると、強く打鍵したときにより高い音程から始まるようになる。(強く打鍵したら15半音上から音色が始まり、弱く打鍵したら5半音上から音色が始まる…といったイメージ)
これは、semitonesをプラスの方向に傾けていてもマイナスの方向に傾けていても同じである。

スクリーンショット (22)

次にFILTERを解説する。

正直このページを読んだほうが早い。
まずTypeだが
LP=ローパスフィルタ 高音を削る
HP=ハイパスフィルタ 低音を削る
BP=バンドパスフィルタ 特定の帯域以外を削る

後ろの12,24は12Odb/Oct ,24db/Oct の略で、一オクターブ毎の減衰の程度を表す。

Cutoff:先程のLP,HP,BPでのフィルターが効き始める周波数のこと。
16Hz - 16744Hzまで設定可能。ノブが真ん中になっていれば523Hz。

Reso:レゾナンス。Cutoff周波数周辺をどのくらい持ち上げるかを調整する。

Kbd: カットオフがMIDIノートの値に応じて増減する
(高音=高カットオフ、低音=低カットオフ)となる。このコントロールを負の値に設定すると逆の効果が得られる。

FILTER ENVELOPE:フィルターのかかり具合を時間軸で調整する。フィルター版ADSR。

Vel: このスライダを大きくすると、入力されるMIDIノートのベロシティがフィルターエンベロープの影響を大きく受ける。
minではどんなベロシティだろうと同じフィルターエンベロープのかかり具合だが、maxにすると、強く打鍵したときほど強くフィルターエンベロープがかかる。

スクリーンショット (23)

最後にVOLUMEタブの解説。


Vel>Vol: ベロシティが音量に与える影響を調整する。左に回しきると、どのベロシティでも同じような音量で鳴る。(ただ、そのベロシティによって音色は異なる)
ダイナミクスをよりつけたければ、右に回すとよいだろう。

Kbd:  このコントロールを大きくすると、MIDIノートの値に応じてボリュームが大きくなる(高音=より大きな音、低音=より小さな音)。このコントロールを小さくすると、逆の効果が得られる。
ちょっとだけ右に回すといい感じに華やかな音に。

VOLUME ENVELOPE: ADSRで検索

Vel>Attack:おそらく、ベロシティの大小がアタックの速さに影響する。
最小にすれば、アタックの速さはベロシティの影響を受けない。(デフォルト設定) 最大にすると、ベロシティが小さいほどアタックが遅くなる。
(ここの部分の英文だけ謎だった)

Release Samples:
↓これがオンのとき

スクリーンショット (39)

↓これがオフのとき

スクリーンショット (40)

つまり、ADSR の"R"eleaseを、サンプリングされたままの物を使うか、あるいは自分で設定するかという違いを選べる。


スクリーンショット (17)

次回は↑の真ん中の段の解説をする。

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