流れるように流される

4ヶ月前に買った縁結びのお守りは、全く効力がない。もはや、幸せになることについて神頼み。

下鴨神社のレースが綺麗なお守りで、何かが変わるかもしれないと思えた。しかし、そんな甘いものではなく、毎日持ち歩いているけれど、何にも変わらなかった。

初恋の人から突然連絡がきたり、イケメンから話しかけられるなんてことは起こらない。階段から落ちそうになったところを助けられて恋に落ちることも、図書館で読みたい本がかぶって手が重なることもない。何もいいことがない。

鴨川沿いを見れば、幸せそうな人たちが二人一組で等間隔に並んでいるのに、なぜ私はあの1人になれないのか、恨めしく思う。

妬み嫉み僻み恨み辛み…

こうやってどんどんこじれてこんがらがって醜くなる。クソみたいな女だ。私が男だったら、私みたい女と付き合いたいと思わない。こんなクソみたいな女と。ああ、なるほどそういうことか。



姉「流れるように流されててもある程度幸せダヨ。チャンスあれば掴むのみ!ちょっとの失敗でくじけない心!」


幸せになりたいと嘆くだけで、手を伸ばしてこなかった私が、幸せになる権利なんて、はじめからなかったも同然だった。私は初恋の人に執着し続け、流されることを許さなかった。そして、今でも好きな人をつくることでさえ、自分の中で許されないまま。流れるように流されていれば、今頃、私も鴨川デートできていたのかもしれない。

でも流されて傷つきたくない。私はどうしても傷つきたくない。結局、自分が一番かわいいのだ。私は、幸せにしたい誰かがいるのではなく、私自身が幸せになりたいだけなのだ。幸せになるために傷つかなければいけないかもしれないなんて・・・なんて不条理な世界。

鴨川にいる奴らは、強靭なメンタルを持っているんだな。
奴らは流された結果、幸せになれたのかな。
もし、傷つかずに幸せを手に入れたのだとしたら、
そのまま鴨川に流されてしまえばいいのに。


#エッセイ #日記 #大学生 #恋愛 #妬み #嫉み #恨み #僻み #辛み #幸せ #鴨川 #京都



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?