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プレゼンは1つのことだけ伝えて欲しい

自分の人生を左右することも多いプレゼン。

私は仕事柄プレゼンを聞く機会が多いのですが、「せっかく頑張ってきたのに」とか「いい研究なのに」と思っていても、プレゼンが上手くいかず、評価されていない場面が多くあります。

最近は文字だけの資料は止めようとか、Web上でテンプレートがあったりするので、グラフィックについては見やすいものも増えてきた気がしますが、
内容についてはあまり変わってないのかなと思っています。

なので、一度プレゼンについて何を伝えればいいのかを整理してみようと思います。

プレゼンは自分が言いたいことを1つだけ伝えて欲しい

なんでも言いたくなるのはよく分かります。

自分を知ってもらいたい。
実績を評価して欲しい。
研究結果を理解して欲しい。

そのプレゼンで掲げたい欲望はたくさんあるのは想像出来ます。
ただ、言いたいことが多くなるにつれて本当に伝えたいことが見えなくなることは忘れてはいけないと思うんです。

多くの事象や概要をプレゼンしてしまうと、本当に言いたいことが見えなくなってしまいます。

今日の10分間でこれを私は言います!と言い切ってくれる人の方が、熱意と感動を生み、何かが動き出すケースが多いんですよね。

だからこそ言いたいこと1つを伝えて欲しいと思います。

せっかくなので、自分の頭の整理をするためにもよく見るパターンを何個か振り返ってみます。

周りの人や環境を説明しすぎるパターン

まず1つ目が周りの人や環境を説明しすぎるパターン。

私にはこんなバックが付いているので、信用に足りるでしょ!?と言い続けるプレゼン。

確かに発表者に実績が少ない場面では、多少説明が必要になってくるのかもしれませんが、プレゼンのメインでは無いはずですよね。

例えば、美味しいコーヒー豆を見つけて、セブンイレブンに卸すことが決まり、他にも買ってほしい人たちにプレゼンをするとしましょう。

そこで、セブンイレブンの商品開発のすごい人やセブンイレブンの社長もめちゃくちゃ気に入っているなどの話を永遠と繰り返す人をよく見かけます。

ですが、新たに買おうとしている人にはセブンイレブンが気に入っていることはたいして重要なことではありません。

なのにセブンイレブンについて長々と説明する人は多くいます。

大切なのはなぜそのコーヒー豆が美味しくて、どんな顧客満足につながるのかだったり、自分たちが叶えたい世界観や聞いてもらう人との世界観がマッチングしているかの話に時間を割くべきだと思うんです。

10分のプレゼンで、半分以上をバックグラウンドについて語る人は結構多いです。

補足的要素が多いパターン

これもよく見るパターンの1つです。

機能や効果をあるったけ語り尽くすパターンです。

先ほどのコーヒー豆の例だと、味の話の他にも

・尿酸値が下がる
・心筋梗塞のリスクが減る
・朝飲むとスッキリする人続出な成分を発見

などの健康的メリットの話や

・明日には届く流通網が整備されてる
・業界最安値の原価で提供

などなどの価格やサポート面でのメリットの訴求...。

それは副次的には語れるので言いたくなるでしょう。しかし、聞きたいのはプレゼンターが1番言いたいことなんです。

様々な効果があると購買意欲や協力意欲が湧きそうですが、結果に結びついているプレゼンは少ないです。

それなら

「この新しいコーヒー豆には○○という成分が見つかり、朝目覚めがどのコーヒー豆より良くなるとアンケート結果で分かりました。これで日本の朝を変えていきたいです。」

のように、自分が言いたいことを1つに絞り、そこに熱意を込めていた方が人は動いていくと思います。

説明が詳細すぎるパターン

最後によく見かけるパターンは説明が詳細すぎるパターン。

研究者さんとか商品開発の方のプレゼンに多いです。

簡単に言うとこんな感じですかね。

「私たちが発見したコーヒー豆は世界で初の栽培方法で、○○という成分と○○という成分を掛け合わせることにより、○○が生まれ、その○○と○○により○○が作用し、副次的に生まれる○○を使って栽培するという方法です。さらにその栽培方法がなぜいいかと言うと、湿気に強くなるからです。湿気というのは○○が○○に付着すると細胞を殺し........」

必要な部分も多いんですけどね。学会だったり、学術論文の世界では必要な説明なんだとも理解出来ます。(その場合は説明が細かくてもOKですかね)

ただ、ビジネス化したかったり、資金調達したかったりするケースはNG。訴求ポイントがふんわりしちゃうのと、熱意やその開発に心動かされるってことが無くなっちゃいます。

気持ちはめちゃくちゃ分かりますけどね。自分が一生懸命やってきた結果とプロセスを詳細に語りたくなる気持ち。でも必要なのは出てきたアウトプットに対して、協力を仰いだり、ビジネスにつなげたりすることなはず。

ここは気持ちを切り替えて、プレゼンの方法を変えていければ、前に進むケースも多いのでは無いかと思ってます。

人を動かすのは理論では無く熱意

これは反対意見も多いですが

私は人を動かすのは理論では無く熱意だと思っています。

色んなコンテストやグランプリでも理論やプレゼンが多少上手くいってなくても、熱意があれば受賞にこぎつけているケースは多かったです。

理論や方法論は後でも変更出来るけど、熱意だけはなかなか変更出来ない。

だからこそ人は熱意に動かされるんだと思います。

ここで最初の話に戻りますが、熱意を伝えるためには

1つのことを熱く語る必要がある

と思うので

プレゼンは1つのことを伝えて欲しい

と思う訳です。

多くの事象と概要を話過ぎると、熱意もぼやけてしまいます。

1つの発表でチャンスを多く掴める時代だからこそ、自分が最も高い熱を1つに込めてプレゼンして欲しいなと思ってます。

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