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これだから男子高校生は(褒めてます)

皆さんの高校は、男子校?女子高?共学?
私は共学でしたが、それ故に分からないところもあります。

それぞれの良いところ悪いところがあると思います。ですから、マンガでもそれをテーマにした作品が多いのも事実。

というわけで今回ご紹介するのはこちら
『かしこい男は恋しかしない』(作:凹沢みなみ、出版社:集英社)

たいていの男子校、または女子高を舞台にした作品では、比較的偏差値的にはそれほど高くない学校が舞台になる傾向があるように思います。(異論は認める)それは、同性同士でバカをやるのにあたって、偏差値の高さが多少のハードルにもなると考えられているからではないでしょうか。

しかし、この作品は違います。
舞台となる学校は、建学110年を迎えた中高一貫男子校。超難関大学への進学実績は全国有数です。そんな名門男子校の生徒たちはオバカなことはしない・・・訳では全くないのが本書の特徴です。

男子高校生にありがちな、恋と友情なら恋をとる主人公の正直(まさなお)君。しかし、男子校3人組の中から抜け出すために色々と動くものの友達であるシグマ君は悪意をもって、樹太郎(じゅたろう)君は天然と友情で邪魔をしてくるわけです。とはいえ、結局は友情パワーが回りまわって勝つのですが。恋愛に一生懸命なのは素晴らしい。まあ、叶ったら作品も終わりでしょうけど笑
そして、女子高に合格したちほねちゃん。彼女も彼女で一風ゆがんだ自意識の持ち主。それが見ててほほえましいのです。

そんな3人組が織りなす学歴×ラブの男子校コメディですが、本書の特徴としては、東京・神奈川の名門男子高校生のインタビューが掲載されていることでしょう。いわゆるマンガの世界のことでしょ?という世界観が、彼らの話を聞いていると、現実と変わらんなぁという事が分かります。
頭が良すぎると、その分ちょっと変な方向に行きがちなのもインタビューを見ていると面白いです。

カラッと笑えてちょっといい話でホロっと、そして少々のノスタルジーにも浸れるという稀有な作品です。
きっと男子高校生だった皆さんなら共感も一塩でしょう!

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