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カラオケ、好きですか?

袖すりあうも多生の縁、といいますか。ふとした出会いがその人の人生の大きな影響を与えることがあります。良きにつけ悪しきにつけ、です。

という事で、ほぼほぼ出会うキッカケがないヤクザと中学生が一緒にカラオケに行くことになるお話が『カラオケ行こ!』です。

作者:和山やま 出版社:KADOKAWA ISBN9784047377479

あらすじはググってもらうとして、、、中3の合唱部部長である岡聡実(おか さとみ)くんとヤクザの成田狂児(なりた きょうじ)が織りなす青春ものコメディーです。

和山先生作品の特徴としては、主人公が比較的超然としていることでしょうか。岡くんも狂児に捕まってカラオケに連れ込まれますが、短時間で環境に慣れてしまう。挙句には高音が気持ち悪い、とまで言ってしまう。狂児の岡くんにたいする扱いはソフトではありますが、そうはならんやろ、と思えてしまいました。

しかし、和山先生の画風だと、それもなんだか許せてしまうというか、そういう事がありそうに見えてしまうのです。

狂児の、なんだか人を包み込む笑顔が良いですが、でもたぶんこれに騙される気がするんですよ。本質はヤクザ。外への顔は天使。だから岡くんも彼への扱いがテキトーになってしまう。彼の器の広さがというか、そこがこの作品のキモなんだと思います。

個人的には好きなのはエンディングでの岡くんのカラオケの場面。ここは実写ではやはり難しかったんだと思います。コミックの方が良かったですね。

映画も見ましたが原作の方が楽しく観れました。原作至上主義派というのもありますが。とはいえ、映画は映画で出来は良いと思いますので、ぜひ原作も見ていただきたいです!

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