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1世帯当たりの消費エネルギーは1000ワット!そのうち半分が電気です!

エネルギー白書2022の、図【第212-2-7】によると、家庭でのエネルギー消費量は、1965年から1973年では1.7倍に増加、1973年から2020年では1.1倍に増加したことが示されています。


エネルギー白書2022図【第212-2-7】

この図だけ見ると最近30年の、家庭部門のエネルギー消費の伸びがとても穏やかだったような印象を受けますが、同じくエネルギー白書2022の図【212-2-2】には、家庭部門エネルギー消費量は、1973年から30年の間にほぼ倍増しており、2011年の東日本大震災後の省エネルギーの傾向がみられるも、その減少幅は1割程度に見えます。1世帯当たりの消費エネルギー量の増加が抑えられているように見えるのは、世帯数の増加によるものであることがわかります。

エネルギー白書2022の図【212-2-2】

さて、【第212-2-6】世帯当たりのエネルギー消費原単位と用途別エネルギー消費の推移(xls/xlsx形式67KB) の中身を見てみましょう。

第212-2-7家庭部門におけるエネルギー源別消費量の推移

単位がジュールなので、2.78e-7[kWh/J]をかけて12か月で割ることで、1世帯当たりの消費エネルギー量をkWh単位で表してみると、下のようになります。

世帯当たりの月平均消費エネルギー

あるいは、365日・24hで割ることで、単位をkWにすると、

世帯当たりの平均消費エネルギー毎秒

毎秒消費しているエネルギー量へと変換できる。
すなわち、「今日の日本においては、各家庭において、常に1000ワットのエネルギーを消費しており、そのうちの半分は電気によって賄われている」という実態が浮き彫りとなりました。

従って電力消費だけに限ると、「各家庭では平均して常時500ワット分の電気製品を使いながら生活している」という描像が見えてきました。

検算:
1世帯平均人数は2.6人程度らしいので、1人あたりにするとおよそ380ワットとなる。家庭部門は全体のエネルギーの16%程度らしいので、家庭内で使うエネルギーだけでなく一人当たりの全エネルギーは、380/0.16=2400ワット相当となる。別の計算で、最終エネルギー消費量を国民一人当たりで計算するとおよそ3000ワットになっていたので(https://note.com/ikebeya/n/n102c16ffaea9)、おおむね正しい計算と言えるだろう。

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