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「楽しい」を伝えると、人は巻き込まれる

「巻き込むのも、巻き込まれるのも、得意なんだね」

コルクラボというコミュニティで、この2年間で大小あわせて20件くらいイベント企画・運営していたことから「どうやって巻き込んでいるの?」と相談を受けることが最近増えてきた。

確かにコルクラボに限らず他のコミュニティでも、いつの間にか人をつなぐ仲介者になったり、プロジェクトの中心になっていることもあった。会社とは違い、権利義務がない緩やかな関係で維持されるコミュニティでは、私のような人間は珍しいタイプなのかもしれない。けれども、私は自分の特徴は実行力だと思っていたので「はて?」と戸惑いながら聞いていた。

抽象的な「巻き込み方・巻き込まれ方」という質問に「最初に、やりたいことをつぶやく。次に、その人たちをグループ化する。そして、日にちを決める.......」とフローを書いてみたのだけれど、結局のところ


「自分が楽しいと思っていることを、めいっぱい伝える」

「信頼関係をつくる」


この二つが一番大事なのではないか、という結論に至ったので、今日はそのことについて書いてみる。

ちなみにポイントは「楽しさ」を伝えるのではなく、「楽しい」を伝えることだ。

どういうことかというと

「このイベントの楽しさはAとBと、なんとCまでできてしまうことです!」

と書かれてある文章には「このイベントの楽しさはAとBと、なんとCまでできてしまうことです!(どう?楽しそうでしょう?)」というのが意図が見え隠れしてしまう。つまりとても広告的なものに私には見えてしまうのだ。どんなに親しい人の文章でも宣伝として脳内に変換されてしまう。

逆に

「このイベントでAとBとCを体験してみたらめちゃくちゃ楽しかった!」

と書くと、書き手の個人的な感想として記憶されやすい。これが信頼出来る人であった場合「あの人のオススメだから参加してみよう、やってみよう」という気持ちが発生する。

インフルエンサーたちがやっていることと同じか、と思う人もいると思う。ただ、これをイベントの企画者(一般人)がやっているかというと、案外、私の周りで実行している人はいない。

作り手になると、正直なところ、楽しいことばかりではない。一般人だし、自分のつぶやきや投稿に意味がないかもしれない......そう思う人の気持ちはとてもわかる。

けれども、人は「楽しそう」にしている人間の周りに、絶対に集まってくる。

だから、自分が面白い、楽しい、と思ったときには躊躇なくそれを発信した方が良い。まだ思いつきの段階だとしても、未完成のものであったとしても、どんどんその良さを発信すると、必ず誰かの目に止まる。

もし、「そんなことはもうやっているよ、それでも誰かを巻き込む=仲間を集めることができないんだ」という人は、まだ「信頼関係」の構築途中にあるのだと私は思う。

「信用」は過去の発言や行動、極端な言い方をいうと実績が蓄積された結果、信じること。

「信頼」は信用が積み重なり、未来に向けて、信じて頼るという行為。


一文字の違いだけれども、過去と未来のどちらについて話しているかが異なる。何かをこれから作り上げるためには、信用を積み重ね、これから一緒にやっていく未来に向けて信頼を得なくてはいけない。

誰かを巻き込みたいと思う人は、自分がどの段階で立ち止まっているのかというのを細分化してみると、突破口が見えてくると思う。

......とまあ、いろいろ書いてみたものの、結局のところ、巻き込み方・巻き込まれ方に、完全な型があるわけではないのはわかっている。

今度は、具体的に「巻き込むためのアクション」というテーマで、noteにまとめてみるつもりだ。その時にまた今日のnoteを振り返ろうと思う。

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