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激しいレイプの末に妊娠した12歳の少女。 中絶を選ばなかった彼女が得たもの。

リアナ・レボレドさんはそのとき12歳。メキシコシティーの家の近くを歩いていると、突然2人組の男にクルマで連れ去られ、激しい暴行を受けてレイプされる。顔がわからなくなるほどの半死の状態で発見されたリアナさん。「ほんとうに恐かった。もう殺されると思った」と当時を振り返る。

事件後、発見されたのは傷ついたリアナさん本人だけではなかった。彼女の中に誕生したひとつの新しいいのちもともに。

医師はリアナさんにレイプの“副産物”を抱え続ける必要はないことを伝える。この先、あの忌まわしい夜の思い出を引きずって生きていかなくていいのだからと。中絶は当然の権利であることを彼女は納得する。

しかしリアナさんは医師に問う。中絶すればあのレイプが忘れられて自分の痛み苦しみを和らげることができるの? 医師が「いいえ」と答えたとき、彼女は悟る。赤ちゃんのいのちを終わらせることは誰のためにもならないことを。

「もし中絶によって何も癒されないんだったら、中絶に意味はないでしょう」と彼女は言う。

「ただ誰かが私のからだの中にいることはたしか。生物学的な父親が何者か知らないし知りたくもないけれど、その子は私の子。私の中で育っている。その子が私を必要としているのはたしかなこと。だから私にとってもその子は大切…それで(養育のために)、仕事を見つけて働かなくちゃと思ったの」

レイプはリアナさんの人生を生き地獄に変えてしまった。どれだけ洗い流そうと必死になっても心の闇をぬぐい去ることはできない。この苦悩から逃れるためには他に方法はないんじゃないかと、12歳の少女の脳裏に自殺の二文字が浮かぶ。しかし彼女は、自分のことだけを考えていたらダメ、自分のからだの中で芽生えた小さないのちのことを考えなければいけないと思うようになる。

今35歳のリアナさんは、娘さんが自分のいのちを救ってくれたことを、あのとき死に物狂いで求めた癒しを娘さんが与えてくれたことをはっきり理解している。

「2つのいのちが救われたの。私は娘のいのちを救った。けれど、娘が私のいのちを救ってくれた」とリアナさん。

レイプの後の自分の人生に明確に目的と意味を見出せたのは、もうすぐ大学を卒業する23歳になる娘のおかげだと。

「幼い子どもが、いのちが与えられていることを幸せだって口にするなんてなかなか考えられないでしょう。でも本当なの。“ママ、いのちをくれてありがとう”って娘が言ったのは4歳だった。そのとき私は確信した。この子が私を再生させてくれたんだって」

「娘はいつもそばにいてくれた。娘は私に本物の愛を教えてくれたかけがえのない人。これからもずっと娘に感謝するわ」とリアナさん。

リアナさんは娘さんのいない人生なんて想像もできないと言う。驚くべきことに彼女は、それによって娘さんを受け入れて愛することができるようになるならば、もう一度あの屈辱も痛みも苦しみもぜんぶ耐えることができると言う。

「その現実(レイプ)がどれだけ絶望をもたらそうと、娘を心から愛するためにはそれに耐えねばならないのだとしたら、私はもう一度でもその現実を受け入れる」

現在ロサンゼルス在住のリアナさんは、レイプされて妊娠した女性を支援するNPOを立ち上げ、どんないのちも愛されるに価するという大切なメッセージを世界に伝えている。

※ソース https://www.lifesitenews.com/news/woman-who-chose-life-after-brutal-rape-at-12-has-no-regrets-says-her-daught

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