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ごはんのこと 〜子連れ旅の理想と現実〜【旅のあれこれ1】

旅のこと、日々の記録以外にも、テーマごとにちょこちょこ書いていきたいと思う。まずは、食のこと。100日にも及ぶ旅。地方ごとの美味しいものばかり食べたくなるけれど、日々のごはんは体調を左右する。ある程度は健康も考えねば…と、悩ましいところ。約1ヶ月旅をしてきて、感じたことをあれこれ書いてみます。

​朝ごはんはカセットコンロで調理。野菜必須!

朝ごはんは、基本的にキャンピングカーの中で自炊。地元産の野菜や魚介類、乳製品を道の駅などで調達して、朝、カセットコンロを使った簡単調理で食べるのがお気に入り。外食はどうしても野菜不足になるので、野菜は意識的に多めで。ご飯は鍋で炊き、お味噌汁も添えるようにしている。食後のコーヒーも含めて、カセットコンロ2つ使えば、十分に調理できる。

この日のメインは、道の駅で売ってた無添加さつまあげ。フライパンで焼いただけで、ふわふわで美味しかった。

こちらは富良野で買ったベーコン、地場野菜のじゃがいも、アスパラでジャーマンポテト風に。富良野の白カビチーズもいただいた。

気仙沼の市場で買った「あぶりサンマ」をメインに、めかぶの和え物とブロッコリーなども添えて。

私が授乳中という事情もあって基本的に和朝食が多いけれど、娘の大好きなパンケーキを焼いたり、美味しいパン屋さんを見つけたら購入したり、北海道のキャンプ場ではチーズを使って洋風にしてみたり。そういったお楽しみも取り入れながら。

これは仙台の友人が勧めてくれたパン屋さんで買った朝食。

キャンプ場の朝は、ピザトーストで。

そうそう、今朝はうどんしかないなぁ…と思っていた朝、車中泊した道の駅のとなりに偶然豆腐屋さんを見つけたときは、うれしかった。7時オープンに合わせて買いに行き、できたてのおぼろ豆腐と厚揚げをたっぷり朝ごはんでいただいた。旅ならではの幸せ、ですね。

昼、夜の外食は、できるだけ地元の人に聞いてチョイス。

お昼と夜は、キャンプ場で自炊する以外は、やはり外食メインに。その土地のもので、できるだけ観光客向けではなく、地元の人が愛するような。そんなお店を見つけたくて、出会った人に聞いたりすることが多い。食後に子どもたちとのんびりしていると、お店の人との会話が始まることも多くて、それがまた、旅の幸せでもある。

釜石の「こすもす公園」のみなさんから教えてもらった「ヒカリ食堂」でいただいた油淋鶏は、鶏肉が胸肉なのに素晴らしくしっとりしていて、絶品だった。メニューに記された「住田町清流鶏」を検索しまったほど。タコのアヒージョも堪能し、大満足。

福島の「あんざい果樹園」のお母さんが教えてくれたのが、鉄板餃子のお店「おがた」。行ってみると、カウンターとテーブル席数席の、すごく小さなラーメン屋といった風情のお店。家族連れは私たちだけ…。ドキドキしながら「21個入り」の鉄板餃子を注文したが、これがパリパリサクサクの絶品!にんにくも多めながら、パクパクいけてしまう味だった。ここは絶対、私たちが調べたのではたどり着けなかったお店。

daigo cafe」は、取材で大子町を訪れたことのある友人に教えてもらった。のんびりとした空気感を堪能するとともに、ランチも絶品で、この土地の食の豊かさを感じ取ることができた。「生わさび丼」は、アボカドとわさびのシンプルなメニューだけど、香り高いわさびが主役級に効いていて、新発見のおいしさ。カレーもハンバーグも、丁寧につくられていて、子どもも大人も大満足だった。

とはいえ、いつも教えてもらえるとは限らず、それでも偶然いいお店に出会っちゃったときの喜びはとても大きい。これは美瑛でドライブ中、立ち寄ったカフェ「PECO PECO」のランチ。豚の煮込みがほろほろで美味しすぎて娘のテンションが異様に上っていた(笑) 聞くと、シェフの同級生が営む豚肉屋さんから仕入れているもち豚だそう。ハンバーグも肉汁がやばいと主人が興奮していたお店。

そうそう、八戸で、市場で買い集めた海鮮(終了間際でかなり値引いてもらった!)とお弁当屋さんのごはんで自分たちでウニ丼つくって食べたのは、楽しく美味しく幸せだったな。ウニ丼、お店で食べると4,000円超えてたはず。でもこうやって食べたら、他のお刺身も含めてトータルで4,000円かからなかった。地元の方との会話も楽しく、大満足の夜ご飯になった。

現実は…。

ただ、ここまでは理想のお話。実際の毎日は、お金もそんなにかけていられないし、子どものご機嫌と体力によるところが多くて、毎日おいしいものに巡り会えるわけではない。特に夜はお風呂探しが日課なのだけど、お風呂からあがった娘がグダグダになってしまい、スーパー銭湯でそのままごはん、というパターンもとても多い。3日に1日くらいは、それかもなぁ。そうなると、ラーメン、うどん・そば、カレー、カツ丼という選択肢に。まあ、これが現実。ランチだって、お店がなにもないエリアに入ってしまい、コンビニで済ませてしまったこともある。

でも、こうして1ヶ月旅してきて思うのは、いい意味で自分がゆるまったということ。普段はけっこう食にこだわりがあり、シンプルなもの、自然なものが好きで、コンビニなどの添加物いっぱいのものを食べることはかなり抵抗がある私。手づくりも好きで、どんなに疲れていてもがんばってしまう。でも旅の中では、「そうは言ってられない」場面も多々。コンビニのごはんも、添加物いっぱいのお子様ランチも、娘が美味しいというのなら、たまにはアリなのかもしれない、とちょっとだけ思ったり。(まあ、ちょっとだけ、だけど)

「まあ、いいか」が言えるようになったのは、頭ガチガチの私にとって、大きな前進かもなぁ、なんて思ったりしている。娘が、私の「まあ、いいか」って姿を見るのも、きっといいことなのだろうな、とも思う。まだまだなのは、自覚しているけどね。

あ、ちなみに現在7ヶ月の息子は、旅の終わり、10ヶ月過ぎまでおっぱいのみでいくことに。離乳食、どうしようか迷っていたけど、やはり旅の中で続けるのは難しいと判断して、先延ばしにさせてもらった。いろいろと調べたけど、先延ばししても悪い影響はないとわかったし。この決断も、私自身がゆるんだ証かもです。

子どもメニュー、なんでこうなる?

それにしても。なんでお子様ランチはこうなってしまうのでしょう。どんなに美味しい海鮮のお店でも、こだわりの発酵食品やさんでも、絶品中華店でも、エビフライ、ハンバーグ、ウィンナー、ケチャップご飯、卵焼き。ねぇ、なんでなんで?

同じ味、しかもレトルト?と思うものも多く、娘はいつも、ほとんど残してしまう。それでも、見つけるとついつい食べたくなっちゃうらしく、私たちも毎回、「ホントに?食べられる?」と聞くけれど、「食べたい」と言い張り、注文。またほとんど残して私のものをシェアして…の繰り返し。「お子様ランチ」の魔力、恐るべし。おもちゃ付きとかで子ども心を揺さぶるのもホントやめてほしい。子どもにこそ、本物を食べさせたいのに。

だからね、ちゃんとお店の味をいかした子どもメニューが出るお店に行くと、とてもとても感激する。こちらは福島の「食堂ヒトト」の子ども定食。車麩のフライもベジ餃子も大人と同じく絶品で、娘もペロリ、だった。

こちら、陸前高田の「フライパン」の子どもメニューも、パスタが本物の味でアルデンテ、ポテトもほくほくで美味しく、地元産のリンゴジュースが添えられていて、見た目はお子様仕様でも、かなり上質な仕上がり。娘もニコニコ平らげた。

子どもにこそ本物を、と本気で思うし、子どもの好みをハンバーグ、エビフライ、ケチャップライスと決めつけてしまっているのは、なぜなのだろう?と、ただひたすらに疑問。子どもの味覚をもっと信じてあげてほしいな、と母は思う。娘みたいに、もずく酢が大好物な子だっているのです!

とまあ、旅での食はこんな感じ。1ヶ月間、誰も熱も出さず風邪もひかず、なんとか家族の健康を維持できているのは、とてもうれしい。お風呂で体重を計るのも日課になっているけれど、主人も私も、ほぼ変化なし! でも運動不足を感じはじめているので、7月からは毎朝、ウォーキングかラジオ体操をみんなでやろうか、なんて話しているところ。

残りの旅程も、全国の美味しいものを堪能しつつも、健康第一で過ごせますように。さて、今朝も朝ごはんの準備です。


貴重な時間を割いて読んでくださったこと、感謝申し上げます。みなさんの「スキ」や「サポート」、心からうれしく受け取っています。