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慣れた頃が一番怖かった…。本州初日、新潟の教訓【北海道小樽市〜新潟県新潟市 7月18日〜19日】

気に入りすぎて4週間にも及んだ北海道滞在も、ラスト・デイ。夕方には小樽からフェリーに乗り込む。思い出があれこれ頭を巡るなか、昨夜は札幌から余市へ移動し、今朝も道の駅で目覚めた。日差しが眩しい。涼しかった北海道も、最後には真夏を思わせる太陽と出会うことになるとは。

そして今日の朝ごはんは特別。昨日、パーマカルチャー研究所の三栗さんファミリーからいただいた、烏骨鶏の卵と梅干し、山わさびの佃煮をいただく。産みたて卵の卵かけご飯は、まさに至福の味わい。梅干しと山わさびも添えて、ご飯何杯でもいけるおいしさだった。あぁ、幸せ。ただただ、出会いに感謝。

余市と言えば、そう、ウィスキー。ウィスキー好きの主人に連れられ、ニッカウィスキーの工場を見学することに。工場内は広々としていて、とても美しくて。建物間を散策するだけでもなんだか気分がいい。製造過程を映像とともに見せてくれていたり、歴史が展示してあったり、原料を手で触ったり。娘もまるでアトラクションを巡るように楽しんでいた。

最後は主人お楽しみの、試飲会場へ。ウィスキーを飲み比べ、ほろ酔いでそのままレストランへ行き、ランチタイム。お酒にあまり興味のない私も、ウィスキーの奥深さを知ることができて、とても楽しめた。授乳が終わったら、ウィスキーをいただいてみようかしら。あ、娘が飲んでいるのはリンゴジュースですよ、あしからず。

そうこうしているうちに、フェリー乗船まで、あと数時間に。余市から小樽のフェリーターミナルに向けて約30分、車を走らせる。北海道の道は、本当に広くて余裕があって、運転がしやすかった。運転手さんたちのマナーも抜群。普段小さな車を運転している私でも、キャンピングカーを無理なく運転できるようになった。ドライブを満喫させてもらったなぁ。

そんなことを考えながら運転し、最後に小樽で娘待望の夕張メロンソフトをいただいて、フェリーに乗船。小樽から新潟へ、約16時間の船旅へ出発。自然と人と新しい価値観に出会った充実の日々に、別れを告げた。ありがとう、北海道。最高の4週間だったよ。

海も穏やかで、予約した部屋も露天風呂も快適そのもの。家族でゆったり眠って目覚めると、そこはもう本州。さぁ、残る50日間は、新潟から西へ、本州・四国・九州を巡るよ!意気揚々と上陸した新潟で私たちが最初に感じたのは…ただただ「暑い」ということ。梅雨明けしていないとはいえ、新潟はムシムシとしていて、肌も一気にベタベタに。やっぱり北海道は涼しかったんだなぁ、と、本州に来て改めて実感。これから先は、蒸し暑さとの戦いかなぁ〜。なんて話しながら新潟の街をドライブし、まずは新潟市古町にある新潟“食”実験レストラン「アルモニア」へ。新潟の食材にこだわった古民家イタリアンとして人気のアルモニア、実は茅ヶ崎で知り合ったお友達ファミリーが新潟に引っ越し、開業したお店。念願かなってランチで伺うことができた。

お店に入ると、見慣れた真保シェフの顔が。驚きとともに迎えてくださり、まずはご挨拶も早々に、ランチを堪能させていただくことに。お豆腐でできたディップでいただく色とりどりの野菜を使った前菜やスープ、メインのお魚、お肉、どれもソースやスパイスまでとてもこだわってつくられているのがわかる、繊細な味付け。素材の味が生きていて、一品一品、その丁寧な仕事ぶりに、感動さえ覚えてしまう。娘も「美味しい美味しい!」と、いつもはおしゃべりなのに食べるのに夢中。ランチタイムはすぐに満席になってしまう理由もよくわかる。


ランチタイムが少し落ち着いた頃、食事を終えた私たちが談笑していると、真保さんがテーブルまで来てくださり、レストランのことや新潟でのくらしについてもいろいろとお話してくださった。実は真保ファミリー、日本一周の大先輩!息子さんが3歳で茅ヶ崎に住んでいたとき、家族3人で約半年かけて車中泊で日本一周し、その後、新潟に移り住んだ。車中泊の苦労や楽しさを分かち合い、美味しく楽しい時間を過ごさせていただいた。

さて…。ここからは少し書くのに勇気が要りますが、ドキドキしながらも教訓として書き残します。

見知らぬ土地でのあたたかな再会に喜びを感じながらお店をあとにし、近くの海岸へ。私は車中で仕事のオンラインミーティング、子どもたちと主人は海遊び。そんなゆったりとした時間を過ごし、今夜のキャンプ場へ向かおうと、私の運転で駐車場を出ようとしたそのとき……ガガガッという音とともに、車内に振動が走った。あわててブレーキを踏み、サーッと血の気が引く思いで左のサイドミラーを見ると…やってしまった。駐車場にあった低い鉄製のポールがキャンピングカーの左にあたっている。内輪差を確認し忘れた重大なミス。動揺しまくっている私をなだめるように主人が運転を代わってくれて、車を駐車場に戻してくれる。ぶつけた場所はちょうど後部座席の出入り口のところで、扉が開かない。キャンピングカーはレンタル。うわぁ、大変なことをしてしまった…。

レンタカー屋さんに電話し、警察を呼んで事故証明を取り、板金屋さんに電話し…誤りまくるしかない私の横で、主人はテキパキと必要な手続きを進めてくれた。どうやら修理代は保険がきくらしく、限度額内で大丈夫(それでも高額だけど…)と安心させてくれた。本格的な修理は茅ヶ崎に帰ってから。でも扉の開閉については応急処置が必要で、新潟の板金屋さんにお願いするとのこと。移動する車中でも動揺が続き落ち込む私に、「失敗は誰にでもあるからね〜」と、主人。…はぁ。私はいつもこの人の優しさ、心の広さに助けられている。本当に、ありがたい。板金屋さんの修理は、30分ほどであっという間に終了。傷はできてしまったけれど、問題なく旅が続けられる状態になった。

「旅が続けられて本当によかった」。主人が言ってくれた言葉が、心に沁みた。旅も半分を過ぎて、運転にも慣れて、おそらく、私の中に心の緩みが生じていたんだろう。慣れてきた頃が一番危険って、本当だ。めちゃくちゃ落ち込むけれど、後悔しても仕方がないから、これを教訓に、改めて「安全第一」を心に刻んだできごとだった。

それにしても。私の重大なミスを責めることなく、協力し助けてくれた家族には、ただただ感謝しかない。主人は前述のとおりの的確な動きと優しい声がけで、物理的にも心理的にも私を救ってくれた。娘も大変な状況を察知し、騒ぐこともグズることもなく何も言わずに見守ってくれて、「パパは駐車券無くして(この日の午前のちょっとしたハプニング)、ママは車ぶつけて、たすくは椅子から落ちたね。こなつだけ失敗してない!」と、笑わせてくれた。

あぁ、ありがたい。本当に家族に助けられて、私は生きているんだなぁ、と大げさじゃなく実感。私も誰かがミスしたとき、こうやって手を差し伸べられる存在でありたい。ありがとうね、みんな。

このハプニングで旅の予定は少しだけ後ろ倒しに。でも明日からは動けそうなので、楽しみな燕三条方面へ向かいます。教訓の1日を強く強く心に刻んで…


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池田美砂子

フリーランスライター・エディター、2人の子どものお母さん。人の言葉をありのままに聞くことで本質を見つめるインタビューがライフワーク。現在は主にウェブマガジン「greenz.jp」にて、「ほしい未来」のつくり手のみなさんの言葉を紡いでいます。

育休キャラバン 〜キャンピングカーで子連れ日本一周放浪の旅〜

2019年夏。家族4人、育休取って日本一周の旅路へ。0歳児と6歳児を連れて、キャンピングカーに乗って。家族の濃密な時間を、のんびり記録していきます。
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