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「俺はジェットコースターのような人生を送りたいんや!」と言ったら結婚を約束していた彼女に壮絶にフラれた昔話

むかしむかし、いまから22年前の24歳のとき、僕には結婚を約束していた、押切もえクリソツの、それはもう可愛くて可愛くて仕方のない彼女がいました。

※↑イメージ図

新卒で入社した会社で出会ってすぐに付き合い始め、半年後にはプロポーズ。結婚資金として、僕が毎月5万円、彼女が3万円を、二人でつくった横浜銀行の口座に積み立てていくという、なんとも甘酸っぱい青春時代を過ごしておりました。

彼女は、いわゆる一般的な中流家庭の一人娘で、スノーボードやアウトドアが大好きな明るく人懐っこい子でした。

二人であちこちドライブに行ったり、旅行に行ったり、仲睦まじく過ごしていましたが、変化があったのは付き合いはじめて3年目。

僕は新卒一年目で中小企業診断士の勉強を始めたんですが、週末に通い初めた学校や、そこで出会う様々な業界の社会人の人たちに影響され、「俺はこんなところでくすぶっている人間ではない!」「(珊瑚礁に影響されて→)いつか七里ヶ浜にレストランバーを開店して外食店経営者になるんだ!」などと、重度の若気の至り病を発症していました。

「一生、企業勤めのサラリーマンにはなりたくない」「俺は外食王になる」「(いまはこんなだけど)俺は絶対に成り上がる」「なんとしてでも年収1,000万稼ぐ男になる」「ジェットコースターのような波乱万丈の人生を歩んで、最後は前のめりに倒れて死にたい」などと暑苦しい話しかしなくなったとき、二人の関係に亀裂が生じ始めました。

彼女は、今日という日が365回続き、それが死ぬまで数十年繰り返される大いなる安定した人生を求めていたんです。

仕事で ”大きな何か” を成し遂げたいと思っていた僕と、普通に結婚・妊娠・出産をして、郊外に一戸建てを立てて、子育てをして、家族みんなで、普通に、安らかな人生を送りたいと考えていた彼女。

二人の人生観、仕事観、幸福観のギャップは埋まることがないまま、彼女は新卒入社の会社を退職し、富士ゼロック○の受付嬢として転職。きっとそこでイケメソ営業マンに口説かれ、僕は壮絶にフラれました。

あまりにもショックで、40°の熱が一週間ほど下がらず、体重も5kg痩せ、立ち直るのに結構な時間がかかりました。22年経ったいまでも、年に1回くらい夢に出てきます(笑)

なんでこんな話をしているのかというとですね。

僕はこう思っていたんですよ。

安定、安定と言うけれど、安定していればいいのか? 青い人生は安定している。赤い人生は不安定。赤い人生は不安定かもしれないけど、どん底のときでも青い人生よりも上にいる。だったら、赤い人生の方がいいじゃんか! と考えていたんです。

若いですね。でも、いまだにこの考えは変わっていません。

別に安定した人生を送るために生まれてきたわけじゃないし、いつか死ぬ瞬間に「設計通りにうまくまとめることができた…」なんて人生はおもしろくないし、一度きりの人生、この道をどこまで切り拓いていけるのか、自分でもわからない毎日を送っていたい。

明日は今日と違う日。上がったり下がったりするけれど、必ず前に進む。未来が、過去の解釈をつくる。

いまの僕がいるのは、あのとき、彼女が僕を振ってくれたおかげです。

万が一、このnoteを見てくれたら……

○○美○さん、僕は元気です。30年後くらいに、どこかの縁側で、昔話しながら茶でもしばこうぜ!

良い旅を。

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