遠距離恋愛

遠距離恋愛がうまくいかない理由をマーケター脳で考えてみたらその要因は明らかだった

みなさん、遠距離恋愛したことありますか?

僕は新卒時代、一年間、仙台に転勤したときに経験しました。「逢えない時間が二人を近くする」なんて言葉がありますが、いや、遠距離恋愛、大変でした。

逢いたい!寂しい!

「遠距離恋愛は続かない」という定説は枚挙にいとまがないし、事実、遠恋が続かず別れてしまう恋人たちも多い。

なぜ遠恋は続かないのか。

ちょっとしたマーケティング的な考え方で説明してみましょう。名付けてRFEメソッド!(流行らなそう)

「RFE」は「RFM」をもじったもの。

==

顧客を分析する超伝統的な手法に、RFM分析というものがあります。

R:Recency(最近いつ買ってくれたのか)
F:Frequency(どのくらいの頻度で買ってくれているのか)
M:Monetary(どのくらいのお金を使ってくれているのか)

たとえば、下記2人のお客さんがいた場合、どちらのお客さんの方が見込顧客としての可能性が高いか。

山田さん
R:2年前
F:不定期(過去5年で2回)
M:去年度は0円、一昨年に30万円、5年累計で70万円

鈴木さん
R:先月
F:月に1~2回
M:去年度は5万円、一昨年は3万円、5年累計で12万円

方針にもよりましょうが、一般的には鈴木さんがホットな顧客になります。どれだけお金を使ってくれてるかの絶対額だけでなく、推移や距離感が重視されるわけですね。

==

さて、遠恋の話しに戻ります。

恋愛におけるRFMはこうなります。

R:Recency(最近いつ会ったか/最後に会ったのはいつか)
F:Frequency(どのくらいの頻度で会っているか)
M:Monetary(どのくらいお金を使ってくれるか)

たとえば、東京在住の25歳の恋人たちがいたとして、彼氏が福岡に転勤になったとします。「物理的な距離なんかに負けない!」と遠恋が始まって一年が経ちました。東京に残された彼女の近況です。

彼氏(イケメン)との関係
R:最初は月に1回ペースで福岡に行ったり、彼が東京に戻ってきたりしてたけど、最近はお互い忙しくて最後に会ったのは3ヶ月前
F:当初は月1回。最近は2~3ヶ月に1回ペースになりつつある
M:会えば昔通りおごってくれる

会社の2個上の先輩(話はおもしろいがブサメン)
R:今日
F:毎日
M:最近流行りのおいしいご飯やさんにたくさん連れて行ってくれる

遠くのイケメンより、近くのブサメン。雲行きが怪しくなってきました。

さて、上記はRFM→RFMです。

RFEとは何か。それがこちら。

R:Recency(最近いつ会ったか/最後に会ったのはいつか)
F:Frequency(どのくらいの頻度で会っているか)
E:Engagement(どのくらい精神的なつながりを感じているか)

M(お金)が E(精神的つながり)になりました。このRFEでもう一度彼氏と2個上の先輩を見てみましょう。

彼氏(イケメン)
R:最初は月に1回ペースで福岡に行ったり、彼が東京に戻ってきたりしてたけど、最近はお互い忙しくて最後に会ったのは3ヶ月前
F:当初は月1回。最近は2~3ヶ月に1回ペースになりつつある
E:LINEでのやり取りが主。昔はビデオチャットしてたけど、最近は疲れているし(実はめんどい)テキストメインでのやりとり。精神的なつながりが薄まりつつある

会社の2個上の先輩(話はおもしろいがブサメン)
R:今日
F:毎日
M:先週、酔っ払った勢いでお店からの帰り道、手をつないでしまった

んん~。あるある。アルヨネー!

手をつなぐという物理的な行為が、会っていないときにも少しずつブサメン先輩を思い出すきっかけになったりします。

寝る前に思い出したりして、LINEこないかな、とか、今度はいつ誘ってくれるかな、とか考え始めたら勝負あり。RFEの合計値で、ブサメン先輩の勝利が濃厚になります。

==

これ、ブランドと顧客の間にも同じこと言えると思うんです。

ブランドマーケでのRFE
R:Recency(最後のブランド体験はいつか)
F:Frequency(どのくらいの頻度でブランド体験が上書きされているか)
E:Engagement(どのくらい精神的なつながりを感じてくれているか)

大事なのは、多ければ多いほどいいってことじゃないってこと。

メーカー側の担当者は、こう考えます。

担当者の思い
R:できれば今日
F:できれば毎日
E:至近距離で愛してほしい。浮気は許さない!

でも、コンビニには3,000種類、食品スーパーには2~3万種類、大型GMSには10万種類の商品があって、それぞれのマーケ担当者はあなたとRFEしたがっているわけです。

あなたは、3,000個のブランドと毎日RFEしたいですか?

したくないですよね。めんどい。うざい。興味ない、なわけです。

だから、ブランドが考えるべきは、カテゴリー関与度や、顧客のロイヤルティに則った「適正な距離感と頻度」を保ち、「適正なレベルのエンゲージメント」をゴールにすることです。

今日会いたい!明日も会いたい!毎日会いたい!(あなたのお財布を)愛してる!だから僕のことも愛して!(買って!)浮気しないで!(買い続けて!)って無理よね。無数の商品があるんだから。

てことで、あなたもRFEメソッドをマスターして、恋愛もブランドマーケもブイブイ言わせちゃってください!

==
当社(トライバルメディアハウス)では(池田がフルコミットして)マーケターの「知る→わかる→できる」を支援し、マーケターの成長やキャリアアップを実現するためのオンライン無料学習サービス「MARPS(マープス)」を提供しています。会員登録するだけで、池田+豪華ゲストのコンテンツをすべて無料でご利用いただけます。マーケティング担当者が抱える、現場で発生しがちな課題解決を助ける学習プログラムがてんこ盛りですぞ!どんな学習プログラムを提供しているのか、まずは以下リンクからチェックしてみてください。マーケティング全体を”体系的に”学びたい方、お待ちしてます〜!

==

Twitterでもいろいろ発信してますです(フォローしてね♡)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?