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30歳を超えたら自分の顔に責任を持とう

「人は見た目が9割」って言うと、拒否反応を起こす人ってたくさんいますよね。

一方、それに対する批判として「外見は一番外側の内面」という考え方もあります。

多くの人は、「外見じゃなく内面で判断してもらいたい!」と思っているし、それを口に出す人もいるけれど、個人的には、大人は「そこも含めて自己責任でしょう」とも思います。

第一印象は、「起点」として相手に強く刻まれ、その印象はその後、長い時間ロックされます。その人と関わるたびに印象は(良くも悪くも)上書きされていきますが、それはあくまで第一印象を起点とした変化であり、大きく最初の印象を覆すことはかなり難しい。

髪型、服装などの身だしなみは、ちょっとした気遣いや努力で変えることができます。そんなことすらできない人に、「内面を見てくれ」と言われても説得力がありません。

「いや、服装や身だしなみじゃなく、美人とかイケメンとか、顔で判断されるのが嫌なんですよ。そんなの遺伝なんだから不公平じゃないですか!」と言う人もいる。

この話、「平等」と「公平」がごっちゃになっています。

「平等でないものを平等に扱うことほど平等でないことはない」

まず、平等には「形式的平等」「実質的平等」があります。

※面倒くさそうと思うでしょうが、ですがすぐに終わるのでお付き合いを

形式的平等とは、「法の下の平等」のように、異なる誰しもが等しく扱われなければならないという平等概念そのもののこと。

もうひとつの実質的平等とは、「機会の平等」「結果の平等」と言われるもの。機会の平等は先着順や大学入試などだし、結果の平等は所得に応じた所得税率などを指します。

国家が厚生的平等の見地から取り組むべき平等と、企業が現実的に取り組むべき平等には一定の差が生じます。

日本人は、日本国憲法の「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」という条文にのっとり、できる限りの不平等を解消する努力をしなければなりません。国ですから。

一方の企業は、法律や社会倫理を逸脱しない範囲で、自社の達成すべきミッションやビジョンを実現させるべく、持続可能な経営をする使命を負っています。

46歳でイケメンでもない僕が、いま「ジャニーズ事務所に入ってテレビに出たい!」と一念発起し、履歴書を送ったところで、書類選考で落とされます。

その結果を「不平等だ!」と言ったところで、「そりゃ当たり前だろ馬鹿なの?」となる。ジャニーズ事務所が僕を採用したって売れるわけはないし、そんな奴を来るもの拒まずで採用していたら事務所が潰れます。ジャニーズ事務所は、不平等なものを公平に評価してるんです。

先天的、後天的、いろんな議論はあるでしょうが、僕らが生きる日本や大半の国は資本主義国家であり、学歴や職歴、スキルや容姿という不平等なものでシビアな選別が行われています。

ジャニーズ事務所のように、外見判断が一番大きな要素にならない普通の仕事であっても――形式的平等と実質的平等が担保されていない状態での選別は差別ですが――形式的・実質的平等が担保された上での公平な評価なら、否定する人は少ないんじゃないでしょうか。

話を戻します。

外見や容姿で選別されることの拒否感。言いたいことはわかるし、理解もできますが、一方で、ほとんどの人は形式的・実質的平等の下で生きてこれたわけだから、まずその上で生じた不平等については自身で責任を持つ、という気概で生きたほうがよっぽど生産的だと思うのです(実現困難なことに不平不満を持ち続けたって自分の境遇は1ミリも変わらないですからね)。

外見や容姿で判断されることの、もうひとつ。

僕は、ココ・シャネルが遺した「20歳の顔は自然から授かったもの。30歳の顔は自分の生き様。だけど50歳の顔にはあなたの価値がにじみ出る」という言葉が好きです。

大人になったら、その人の生き様が、顔に出る。

若い頃の顔は大半が遺伝でしょう。でも、20代後半から30代にもなれば、少なからず(というか、かなり)その人の性格、個性、キャラクター、信条などが、内面の一番外側の外見として顔に出てくる。目(ぢから)に出てくる。

それらが、ノンバーバルな印象として、数秒で相手に伝わり、第一印象となる。それは、まごうことなきなき事実だと思うのです。

※アオアシに出てくる青井 葦人(あおいあしと)は中学生の段階で生き様が「目」に出てるけどね

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芸能人やモデルのような「人に見られる仕事」じゃないのに、容姿で選別されることに我慢ができない人もいるでしょうが、多くの場合、一般的な「美人顔」や「イケメン」で選ばれているというより、その人の顔に出ているポジティブな生命エネルギーのようなもので選別がされていると言った方が正しい気がします。

「あの会社は顔採用だ!ずるい!差別だ!」という人は、自分で会社を立ち上げ、経営してみてください。顔採用で経営がうまくいくなら、それこそジャニーズ事務所やモデル事務所はGAFAを超える世界的優良企業になっているはずです。世の中、そんなに甘くありません。

もしあなたが「あの会社は顔採用だ!」と思うなら、その会社は美人やイケメンで選んでいるわけではなく、そこからにじみ出ている生命エネルギーを選んでいると考えてください。

人の生き様は顔に出る。大人の顔は、その人の生き様そのものです。

鏡の前で問うてください。

いい顔、してますか?

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