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人は強みで尊敬され、弱みで愛される

この言葉が大好きです。

僕は、数年前まで、いつもどこか虚勢を張っていて、社外に人にも、社内のスタッフにも、「俺はすごいんだぞ!」アピールを必要以上にしていました。

それはきっと、自分の自信の無さを、他人からの尊敬を感じることで埋めようとしていたんだと思います。

でも、会社が大きくなってきて、いよいよ自分一人じゃもう無理!というところまできたとき、この言葉に出会いました。

いままで、「社内外からの尊敬を最高レベルまで高めること」が仕事を円滑に進める唯一の方法だと思っていた僕は、脳天をかち割られました。

尊敬のほかに、もうひとつ軸があるだと…? 愛……!? 愛かッ……!! みたいな(笑)

それから、僕は540°変わりました。

「短所を克服するには、人生はあまりにも短い」でも書きましたが、どんな人でも強味と弱味の両方があります。

組織というのは、誰かの強みが誰かの弱みを相互補完することで、足し算ではなく掛け算の効果を出すものです。

でも、弱みを見せてしまうと、「こいつバカだな」「なんもできねーんだな」「使えねー」と思われてしまうんじゃないか。少しずつ積み上げてきた尊敬値が下がってしまいうんじゃないか。それが怖くて、いつも弱みを隠しながら生きてきました。

でも「人は強みで尊敬され、弱みで愛される」という言葉は、仕事も人生も、「尊敬」という一軸ではなく、「愛される」というもうひとつの軸があることを教えてくれました。

確かに、ミスターパーフェクトの人って、ロボットみたいで、尊敬はするけど、「好き」という気持ちにはなりにくいですよね。僕らは、人の弱みを見たとき、自分と同じ、生身の人間を感じて、共感し、応援したくなります。

これはきっと、企業やブランドも同じです。

おととい、Agenda noteで公開された、けんすう君と徳力さんの『大手企業も「弱み」を見せるべき? けんすうが語るミレニアル世代から支持される条件』で、けんすう君がこう言っています。

実は最近、北朝鮮の政府が行う国民向けの施策が成果を上げていると思います。これまで北朝鮮の指導者は、メディアを使って、自分が完全無欠で偉大であることを示してきましたが、今の金正恩は苦労している様子など、一緒に汗をかいている姿を見せているらしいんです。
大企業も同じで、マスメディアのみが情報源だった時代は、思いどおりにイメージを確立することができましたが、インターネットの時代には人々のうわさ話がとても力を持ってしまう。それならば、最初から弱みを見せて、応援してもらう形にしようとしていた方がいいかもしれません。

いままで企業は、ピカピカのメディアを通して、完璧なメッセージを出し続けてきました。

でも、僕らは、いつからか、そんなピカピカで完璧なメッセージには心が動かなくなり、逆に(頑張っているけど)ぜんぜん完璧じゃなく、人間臭くて、欠陥だらけのものに強く共感し、応援したい気持ちを持つようになりました。

グッドパッチの土屋社長が公開したこの独白も、多くの人からの共感と応援のメッセージが寄せられました(僕も心が震えました)。

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完ぺきな人なんていません。

だから、強みも、弱みも、隠さず出していく。あなたが人に対してそうであるように、あなたの周りにいる人も、あなたの強みを尊敬し、弱みを愛してくれるはずです。

結局、自然体が一番なんですよ、きっと。ウェイ!

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