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散った桜が集まっているのを見て思った。

週末をこえると4月になっていた。新年度。

桜はこのタイミングにあわせて満開、とはいかず、少し早く散りだしている。早い変化に慣れすぎたせいか、あれだけ待ち望んだ桜が散ることに悲しさはあまり感じない。

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3月と4月。連続した二つの月だけれど、終わりと始まりと捉えれば、それらは対義語となる。

たしかに、年末年始の静的な切り替わりとはうってかわって、わりとダイナミックな変化がある。住む場所が変わる、肩書きが変わる、付き合う仲間が変わる、そういった変化の渦が、あちこちで発生している。

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僕はこの冬、選択することに悩んでいた。

時間の使い方だったり、仕事の内容だったり、これからの生き方だったり。どうやってバランスを取ろうか、そんなことを考えていた。

そして、その悩みは今日、「変化していこう」というなんとなくの着地点を迎えた。「今やりたいと思うことを今やる」それを繰り返していこうと思ったのだ。

変わる前提で、とりあえず、今の最適解に思えるものをやっていこうと。

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昨年末に結婚した友人と今日ランチをしていて、離婚を考えているという相談をされた。離婚の悩みに対して、結婚すらしていない僕が答えられることなんてないんだけれど、それでもいろいろ考えていろいろ話した。

その結果、目の前のことにしっかりと向き合おうと思ったのだ。未来はいくら考えても読み解くなんて不可能だから。

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何かを決めてしまえるほど、僕たちはこの世界のことをまだ知らない。

知ってることなんてほんのわずかで、できることなんて限られていて、その中で散歩したり仕事したり遊んだり旅行したり本を読んだり誰かを好きになったり、まずはそういったことを大切にしたいなと思う。自然に、というか、欲張らないというか。

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人生はやっぱり難しい。

何かを極めるには時間が足りず、選択肢ばかり多い。ありがとうを言うタイミングはわからないし、さよならにいたってはうまく言えた試しがない。読みたい本はきっと今世で読み終わらない。

否定も肯定も簡単で、敏感にも鈍感にもなれて、意味は自由自在で、結果が出るのはまだまだ先で。そんな日々がまだまだ続く。

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それがいいんだよね、と春が言う。

確かにそうかもなあ、と、エスカレーターを上りきったところに散った桜が集まっているのを見て思った。

読んでいただき、ありがとうございました!