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食の楽しさ・大切さを伝えていきたい。野菜ソムリエ Canacoさん

野菜ソムリエの先駆者。18年に渡り、食の楽しさや大切さを老若男女様々な人に伝える 野菜ソムリエCanacoさんにお話を伺いました。

Canacoさんのプロフィール
出身地:東京都
活動地域:東京、神奈川を拠点に全国
経歴と現在の活動:武蔵野女子大学現代社会学部卒。在学中に野菜ソムリエの資格を取得。野菜の事を発信していたブログが本になる。以来、コンビニのサラダプロデュースやレシピ本の出版、イベントなどを通して食の楽しさや大切さを伝えている。
座右の銘:一期一会

生まれてから年をとるまで、すっと身近にある“食”。その楽しさや大切さを伝えたい。

Q. どのような夢やビジョンをお持ちですか?

Canacoさん(以下、Canaco 敬称略):食べることって楽しい!食べることでみんなが笑顔になる!というような「食の楽しさや大切さ」をもっと伝えたいという想いで活動しています。子どもを産んで気づいたのですが、赤ちゃんでも食べることへの興味って、ものすごく持ってるんですよね!さらに驚いたのは、子どもが成長して歩き出すようになった時のこと。起きたらすぐに冷蔵庫を開けに行くんです!こんなに小さくても、食べることを考えてるんだ!と驚きの発見でした。最近は、お年寄りの施設にも行かせて頂くのですが、そこでもみんな食べ物を色々くれるんです。あれ食べなさい、これ食べなさいって。それを見て「人間って、生まれてから年をとるまでずっと食べることに関心を持ってるんだな」という事をひしひしと感じて。食に関わる仕事って、すごく意味があるものなんだという事に気づきました。それもあり、「食はすごく身近だ」ということ、そしてその「楽しさや大切さ」を伝えていきたいと思い活動をしています。 

Q.ビジョンを具現化する為に、どのような目標や計画を立てていますか?

Canaco:実は、計画ってあんまり立てたことないんです(笑)あと私、いただく仕事を断ることがほとんどなくって。だから、誰かが私の計画をしてくれて、マネジメントしてくれているのかなっていう感覚です。頼んでいないんだけど、私を取り囲んでいる人たちが。そういう風に感じています。だから、今の自分があるのも全部誰かのおかげだなって思っています。ここまで私を野菜ソムリエとして導いて頂いたのもある方のおかげだし、子どもを産むタイミングで自宅でできる料理を考える仕事を私に依頼してくれた人も何かの運命だし、全部が誰かのおかげで、その人達が私のことを動かしてくれている感じがする。それもあって、人は大切にしていきたいと思っています。

レシピ本を出したりする野菜ソムリエブームの5年間の活動があって、今は小学校・中学校・高校でお野菜の話をしたり、食の大切さを伝えたりしてます。最近では、私がどうやってこの仕事に興味を持ったのかや、やりがいを小中高校生に伝える場所を作ってくれている人もいて。何て言ったらいいんだろう、本当に同じ仕事をずっとしている感じがしないんです。 ステージがどんどん変わっていっている感じ。“食”や“野菜”というキーワードはそのままで、それを伝えるターゲットや年齢層が変わっていたり、手段がレシピ本だった時もあれば学校だった時もあったり…。そういう風にステージがどんどん変わっていって今があります。

Q.日々、活動の指針にしていることはなんですか?

Canaco:そうですね。みんなが得するなとか、みんなのためになるだろうな、喜んでくれるかなって思うことがあれば、お誘いをするようにしています。無理せずにしつこくならないように。今までせっかく出会った人だから、このまま会えなくなっちゃうのも嫌だなって思って。人との繋がりを大切にする、一期一会ってやつですかね。それはとても大切にしています。

Q.今の活動に至るようになったきっかけは何ですか?

Canaco:昔、ガングロ女子高生ブームっていうのがあって、私もガングロだったんです。だけど、その後に美白ブームがきて。その時、肌を白くするにはトマトがいいと知り、そこで野菜に興味を持ったんです。その後少しして、たまたま聞いていたラジオで“野菜ソムリエの資格が始まります”というのを聞いて。当時大学に入ったはいいけれど、現代社会学部という間口の広い学部で、結局何が勉強したかったんだろうと思っていたんです。だから、流れてきたCMを聞いて、「トマトじゃん!私を美白にしてくれたのはトマトだよ、私!」って思って申し込んだんです。そして、資格を取りました。

野菜ソムリエの資格を取った後、当時お世話になっていた会社の社長さんから「これからの時代、酵素ブームが来るよ」といわれたんです。今では酵素ドリンクとか酵素シロップとかも流行ってるけれど、18年前は酵素って何?っというような時でした。でも社長から「これから世の中は酵素ブームになる。野菜にも酵素が入っているらしいから、かなこちゃんそれ勉強して酵素ブームを一緒に作ろう」といわれて。
その時はまだ、新卒で入った会社に勤めていて、副業もその時は絶対ダメな時代だったから、どうしようかと悩み、まずブログを書き始めたんです。今日はトマトのこと。明日は、ピーマンのこと。その次は果物。そこから酵素の事。そんな感じで、野菜や果物、酵素の事をブログに書いていたら、そのブログを本にしませんかという依頼を頂いたんです。その依頼がきたことをきっかけに、社長の事務所にお世話になることを決めました。そしてブログが本になり、そこからその本がコンビニに並ぶようになって、その本を見た人がコンビニで野菜ソムリエCanacoのサラダをやりましょうと言ってくれて。どんどんどんどん人が人を繋いでくれて、それがここまで続いているきっかけです。

ただ、これもお世話になっていた社長さんの存在ありきのことですし、一人で野菜ソムリエの資格を取って何かをやっていたとしても、ここまでは来なかったのではないかと思うんです。その社長もすごく人を大切にする人で、去るもの追わず来る者拒まずみたいな社長で。たぶん、それを私も引き継いでいるんじゃないかなって今の歳になって感じます。

Q.何にでもどんどん挑戦している様子が感じ取れるのですが、その資質が育ったのには、どのようなきっかけや心の変化があったのですか?

Canaco:母親の育て方が大きいのかなと思います。私は両親が2人で結婚生活を楽しんでから生まれた子で、一人っ子だったんです。当時は一人っ子が嫌だったのですが、でも出かける時に必ずお友達を誘ってもらったりとか、旅行に行く時や夕食を食べる時も、両親はお友達を誘ってくれてて。そして、やりたいって言った習い事は何でもやらせてくれて。 あと、あわないと思ったらやめていいよって言うタイプだったんです。多分、そういった環境を両親がつくってくれた影響は大きいのかなと思います。

ただ、こういう環境で育ったので、あんまり負けず嫌いなところはないんです。だから、野菜ソムリエのお仕事も、もっとちゃんと計画をして、自分のビジョンを立ててやっていたら、太いラインを持って極められたんじゃないかな?とおもう時もあって、浅く広くっていう生き方が自分でちょっと嫌になるときも時々あります。でも、一貫して言えることは、「人が育ててくれている」という事。自分のキーワードが野菜だっていうのを見つけたのは自分だけど、お野菜の事を伝えられるようラインをつくってくれるのは、やっぱり人のお陰だなと思います。

記者:人と関わる事は昔から好きなんですか?

Canaco:そうですね。私、就活の面接の時、「1日に1番たくさんの人と会える仕事に就きたい」という事を思っていたんです。それで前職の飲食部門を選びました。飲食店は、毎日違う人が来て、昼も夜も違う人たちにいっぱい会える。それが決め手だったんです。
 人って同じ人は絶対にいないし、少し位嫌だなって思っても、絶対良い所もある。やっぱり生きていく上で、人と関わらないなんて絶対考えられないし。だから仕事も、お金が欲しいというよりは、人に会いたいから行く、というような感じです。

記者:人との出会いを大切にすることが軸なんですね。

Canaco:そうですね。自分に向いてること、向いてない事も、十何年やっててわかってきました。ただ単に、例えばフライパンを売るとかいう仕事は向いていません。やっていて楽しいな、向いているなという事は、やっぱり「伝える」と言うこと。直接顔を見て、相手がどういう感じで思ってるかなとか、今楽しんでるかな、今の話ですごく喜んでくれたなという事を感じながら、お顔を見て伝えること。それが一番向いてるなと思います。

Q.最後に、人生を変化させたいと思っている読者の方に向けてメッセージをお願いします。

Canaco:すぐ成功する人は中々いないと思います。たけど、やりたいと思ったことは何かに記録しておくと、多分何年か経った時にやっぱりこれがやりかったんだ!とか、今これが成功している!というような気づきにつながります。だから、やりたいと思ったことは何かにメモしておくと、今後何かヒントが出てくるんじゃないかなって思います。

あとは、その時その時自分のステージによって求められる事は違うから、その時求められていることをちゃんと読み取るってことは大切かなと思います。それがやりたい事とマッチしていたら、うまく化学変化が起きていく。あと、人との出会いを大切にすることかな!それが大事だと思います。

記者:人との出会いを本当に大切にされている様子が、ひしひしと伝わってきました!本日は貴重なお話、本当にありがとうございました。

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野菜ソムリエCanacoさんの活動、連絡についてはこちらから。

【オフィシャルサイト】

【編集後記】
今回、インタビューを担当させていただいた池田です。Canacoさんとの出会いはかれこれ10年近く前。以後、何年もお会いしていなかったにも関わらず、Canacoさんのお話が聞きたい!と思い出してしまう、そのお人柄の魅力の理由が取材を通してよくわかり、大変勉強になりました。これからのますますのご活躍、ご健闘をお祈りしています。

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


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