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アベノミクス・財政  23年通常国会 泉健太代表質問➂ 「この10年、物価だけ上がり、賃金が上がらない状態」

◆アベノミクス・財政
「異次元の金融緩和」
日銀黒田総裁がいよいよ任期を迎えます。
総理、安倍元総理が始めた「アベノミクス」は「この道しかない」とのフレーズで日銀に強いプレッシャーをかけました。そして白川総裁から黒田総裁に替わり、「異次元の金融緩和」が始まった。当初は「2年で2%のインフレ目標を実現する」「物価が上がれば賃金も上がる」とも総裁は発言していましたが、結局そうはなりませんでした。この10年、日本国内は「物価だけ上がり、賃金が上がらない」状態でした。事実、実質賃金は今も下落しています。総理、ズバリ聞きます。アベノミクスは失敗した、そうは思いませんか。
「異次元の金融緩和」が賃金上昇につながらなかったのはなぜか、見解を求めます。
 
1月21日号の週刊東洋経済の見出しは、「異次元の緩和から戸締りの時代へ 日銀、宴の終焉」でした。元日銀理事の三人が鼎談し、「成果がなかったことがこの10年の成果だった」と総括しています。悪い円安で物価は上がり、財政規律は弛緩し、地域金融機関の経営は悪化し、金融市場は機能が低下しました。
総理、もう「異次元の金融緩和」は転換されますね。お答えください。
YCCやマイナス金利は今後どうするのですか、2013年の政府・日銀の共同声明は見直しますか、最近の国債市場は、「市場のゆがみ」の状態となっています。長期金利をコントロールする日銀の金融政策は破綻していませんか。お答えください。
日銀がETFを大量購入した結果、日本の多くの有名企業の、上位株主が、なんと日銀になってしまいました。まるで国営企業のようです。異常な状態だと思いませんか、そしてこれをどうやって正常に戻しますか、お答えください。
 
総理、黒田総裁の後任はアベノミクスを継承する人物、見直す人物、どちらの方向を選ぶのですか、頓挫が明らかになった以上、安倍・黒田路線を見直す方を次期総裁に選ぶべきと考えますが、いかがですか。
 
巨大で危うい予算
財政です。令和5年度当初予算の一般会計は114兆円。11年連続で過去最大規模です。税収も過去最大の69兆円を見込んでいますが、それでも新たに約36兆円の借金をせねばなりません。今後金利が上昇すれば、1000兆円以上の巨額な国債残高の利払い費に苦しむ。だから金利も上げられない。と言われています。
 
もはや「Too Big Too Risky」、「大き過ぎ、危険過ぎる」状態ではないですか。総理、このような財政運営が持続可能だと考えるのか、答弁を求めます。我が党は、国会に「独立財政推計機関」を設け、政府の財政運営が持続可能かを検証する仕組みを提案しています。この提案はいかがですか、総理の見解を求めます。
 
巨額予備費の常態化
そして来年度予算でも予備費は5兆円。もういい加減、この巨額の予備費は止めるべきです。この規模の予備費は、財政民主主義に反しませんか。総理の見解を伺います。

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