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代表質問『政策立案型』の立憲民主党代表が、さっそく17の政策を政府に提案!

立憲民主党・無所属 泉健太 代表質問立憲民主党代表の泉健太です。現在 47 歳。就職氷河期世代、ロスジェネ世代として、気候変動世代として、日本の、そして地球の未来を明るくしたい。 その思いで立ち上がりました。
気候変動、少子高齢化、格差の固定化、地方の衰退、人権の侵害、安全保障環境の悪化、この国の未来には様々な課題が存在しています。
私たち立憲民主党は、『国民』に寄り添う『地域』に寄り添う政党です。まさにこうした課題解決には、地域の現場、国民生活の実状に触れることこそが不 可欠なのではないでしょうか。私たちは、全国各地の皆様とともに歩みます。
そして立憲民主党は、これら課題の発生や解決を、単に新自由主義や自己責任に帰すのではなく、共助とともに公助が発揮される政府を目指します。政府 の適切な関与によって公正な社会を実現し、国富の適正配分を進めてまいりま す。
立憲民主党は、権力の不正や横暴を許さず、常に国民の側が権力をコントロ ールできるように政治行政を監視し、是正してまいります。また『分権・分散型』の発想から、課題解決の具体策を提示してまいります。国民に開かれた政 府『オープンガバメント』による課題解決を目指します。
そして我が国においては、『自由』や『多様性』がまだ十分に尊重されているとはいえません。旧態依然とした法制度や硬直的な主張が続けば、多様性が損 なわれ、社会の活力にも影響を与えることとなります。寛容さと柔軟性を持ち、 互いを認め合う。自然体に認め合う。自由と多様性を活かし、互いに成長する。 立憲民主党は、この『自由』と『多様性』の尊重を通じて、課題解決に取り組 んでまいります。誰もが夢や希望をかなえられる国にする。『未来はきっと良くなる』国民がそう思える国にしてまいります。
私は、岸田総理からは 17 歳年下、共産党の志位委員長からは 20 歳年下ですが、誕生日は同じ7月29日です。自民・共産のトップとの不思議なご縁を感 じますが、その両名のど真ん中で、『国民に寄り添う』『地域に寄り添う』『公助が発揮される政府』さらに『分権・分散型』『自由』『多様性』を掲げる立憲民 主党代表として、これからの日本に必要なこと、遠慮なく申してまいります。 どうぞよろしくお願い申し上げます。

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1 コロナ対策

 さて、さっそく総理に質問いたします。総理とは昨年、ともに党の政調会長と してコロナ対策の議論をいたしました。まずコロナ対策について質問いたします。
総理、私に言わせれば、総理は「遅すぎた救助隊」です。 昨年の第1波、第2波の頃、当時の岸田政調会長には、ずいぶんコロナ対策の 改善を求めました。収入が減少した個人への追加給付、持続化給付金や家賃支 援給付金の再給付、医療従事者への手当、PCR 検査の拡大。などです。岸田政 調会長は、当時、それらを実現しなかった。その後、第 3 第 4 第 5 波と大きな 被害が起きました。総理に伺いたい。なぜ自民党政調会長時代に、必要な手を 打たなかったのですか。お答えください。
そして今年 6 月も、立憲民主党は、このまま国会を閉じればコロナ対策に空白が生じるとして会期延長と 33 兆円の補正予算を提案しました。しかし政府 与党は耳を貸すことなく第 5 波が起きました。この臨時国会で、補正予算を提 出するというのは、あまりに遅すぎたとは思いませんか?
オミクロン株の水際対策です。11月29日、国交省が航空会社に、日本入国便の新規予約停止を要請し、その後撤回するという混乱がありました。総理、 その日の昼に、国交大臣や法務大臣、外務大臣などを官邸に呼んでいますよね。 そこでこの話は出なかったのですか?真実をお答えください。
そして提案があります。入国検疫は、やはり抗原定量検査でなく、精度の高 い PCR 検査を行うべきではないですか?改善を求めます。さらに入国者の隔離 について提案します。現在、政府は隔離期間を入国地域別に 10 日、6 日、3 日 と分けていますが、世界での感染拡大を考えれば、全員の隔離期間は 10 日に すべきではないですか? 隔離施設が足りないなら、どれほど足りないのか、 数字でお答えください。

2,「今後の備え」

政府がまとめた「取組の全体像」では、「今後の感染ピーク時の自宅・宿泊療 養者は約23万人」とされています。一方、宿泊療養施設は約6万1千室の確 保にとどまっています。
その差約 17 万人は自宅療養を強いられるのでしょうか。
昨年 12 月、私たち立憲民主党と賛同する政党で新型インフルエンザ特措法の改正案を共同提出し、その後「宿泊療養」が制度的にも位置付けられるよう になりました。しかし実際の宿泊療養施設の確保は進まず、今年4月には大阪、 夏には日本中で自宅療養の方が多く亡くなることにつながりました。このよう なことを二度と繰り返さぬよう宿泊療養施設を確保できるのか、お答えください。
3回目のワクチン接種についてです。 総理は所信表明で「モデルナを活用して、八カ月を待たずに、できる限り前倒しする」と述べましたが、モデルナの CEO は、オミクロン株のワクチンについ て「デルタ株と同じレベルの効果が得られることはない。」と述べ、オミクロン 株のワクチンを大規模に製造するのに数か月かかるとの見解を示しています。 前倒しの3回目接種を可能とするには、年明け間もなくから新たなワクチンが 必要となります。オミクロン株対応の新たなワクチンは年明け一月に確保でき るのかお答えください。
また総理は「無料検査を抜本的に拡充」「無症状の方でも無料で検査」とようやく述べました。だから「遅すぎる救助隊」なのです。なぜ今まで無料検査が実 施されてこなかったのか、理由を明らかにしてください。
次に空気感染についてです。
厚生労働省 HP が 10 月に更新され、政府はエアロゾルによる感染を認めまし た。これは空気感染を認めたということでよいのですね? WHOや米CDCは今 春には空気感染を認めていたのに、政府はこれまで感染は「飛沫と接触による」 との姿勢を変えず、第 5 波までに大きな被害が生じました。総理、「飛沫と接 触」だけでなく、「空気感染があるから換気も重視する」と明確に発信していただけますか?
つづいて、コロナ経済対策です。まず 18 歳以下への 10 万円給付は、わざわざ 半分現金、半分クーポンの配布になると、経費は膨らみ、市町村の手間も非常 にかかります。重要な3度目のワクチン接種業務と時期も重なります。忙しい 市町村は自らの判断でクーポンではなく現金給付を選択できるようにしませ んか?そして 10 万円一括支給も認めてはどうですか。
そして、わが党の後藤祐一議員の指摘によってクーポンに分割支給するだけで 事務費が 967 億円もかかることが判明しました。そこで提案です。別途、住民 税非課税世帯等には1世帯 10 万円の「臨時特別給付金」が予定されています が、総理、今からでも補正予算を組み替え、クーポンの事務費分を、生活困窮 者向けの給付に上乗せしませんか。またさらに「ワーキングプア」層へ支給対 象を広げませんか。
そして事業復活支援金ですが、要件が厳しく、最大 250 万円という規模も不十 分です。先日、札幌と福岡の飲食店経営者と意見交換を行いました。中堅企業 や複数店舗を持つ店からは、営業エリアによって売り上げは大きく異なるので、 支給対象を店舗ごとにしてほしいとの声を聞きました。総理、店舗ごとの支給 に変更しないか?お答えください。

3.経済政策

総理の所信表明にあった「人に温かい資本主義」。よい言葉です。私も党の代表 選で一番目に訴えたのが「人にやさしい持続可能な資本主義」です。だからこ そ総理、企業における ESG 投資、環境や人権、雇用への配慮を、強力に進める べきです。
例えば、企業のカーボンフリー電力化、脱炭素経営への支援。企業間取引における環境配慮に日本企業が遅れるわけにはまいりません。 次に営農型太陽光発電の普及。農業収入プラス売電収入で農業経営も持続可能 性が増し、地域活性化にもつながります。さらには、本年 10 月の政府の第6
次エネルギー基本計画で、熱と電気の両方を活用し大幅な省エネが可能となるコジェネレーションの導入目標と、新築住宅の省エネの導入目標がなぜか引き 下げられています。これらを引き上げるとともに、日本の新築住宅の断熱基準 を高め、省エネを進め、市場を拡大していきましょう。ぜひこうした民間投資 を促す支援策を講じませんか?このように企業、農業、住宅、の分野で「環境 投資」を支援していこうではありませんか。
次に、人権です。児童労働や搾取的労働で生産された商品は市場から排除されるべきです。そして職場の低待遇や長時間労働、ハラスメントの横行を許して はなりません。 総理、勤務間インターバルの普及や過労死防止、職場いじめ防止、など「ブラ ック企業」を具体的に無くしていく政策を強力に遂行する。と改めて宣言して いただきたい。それが「人に温かい資本主義」ではないでしょうか?
特に雇用について伺います。
かつて日本の町工場なら正社員で年収 300 万円ぐらいは稼げました。しかし2004 年の小泉改革で製造業の派遣労働を認めて以降、フルタイム勤務でも年収 200 万円という「ワーキングプア層」が増えました。望まない非正規雇用が増 えることで所得格差が拡大、個人消費が減り、先進国で唯一実質所得が下落し 続ける国となっています。
総理は所信表明の中で「新自由主義的な考えは、多くの弊害も生んだ」「市場に依存し過ぎたことで、格差や貧困が拡大した」と述べました。このように新 自由主義を批判したはずです。では、お答えください。「市場に依存し過ぎたこ と」とは、製造業への派遣労働緩和もその一つですか?他にも具体的に何かの 規制緩和についてあてはまるものはありますか?明確にお答えください。
私たち立憲民主党は、中小企業の味方です。
中小企業が正社員を増やす際の障壁は何か?その一つが「社会保険料の会社負担」であることは明白です。新たに正社員を雇用した中小企業の社会保険料 を軽減しませんか?「希望すれば正規雇用で働ける社会」を創っていくことこ そ、「人に温かい資本主義」ではないでしょうか。
総理は演説の中で、日本の未来を担う「若者世代・子育て家庭」にターゲットを置き、その所得を「大幅」に引き上げることを目指していく。としました。 しかし具体策は記されておりません。まさか「令和版所得倍増論」のように泡 と消える言葉ではないですよね? 先ほど述べたように、中小企業の社会保険料軽減で、正社員化を促進する。さ らには育休を取得しても月収が減らない。児童手当の増額と高校卒業年までの 拡大。給食費の無償化。学生ローンと呼ばれる貸与型奨学金ではなく、給付型 奨学金の大幅拡充、など私たちは当事者の声からの政策を提案したいと思いま す。いかがですか? 親の所得に関わらずどんな子も同じ教育が受けられるために、岸田総理は具体 的に何をすべきとお考えですか。お答えください。
次に税制です。総理、所得税の累進性強化には反対ですか?1986 年、所得税の最高税率は 70%でした。それが現在は 45%。一方で消費税税率はゼロから 10%へと上がっています。総理、あらためて所得税の累進性を強化し、税収を 確保しませんか?
高額所得者になればなるほど、金融所得が増えているのが現実です。その意味では総理が総裁選の初期に掲げていた金融所得課税の引き上げは、必要な策 だと思います。
総理は、「当面触ることは考えていない」と方針転換してしまいましたが、市場の反応を恐れるなら、突然の実施ではなく、今から段階的に着手してはいかがですか?これならば市場も落ち着いて対応すると思いますが、いかがですか?
立憲民主党は、政策立案型政党です。
原油価格の上昇対策においては、ガソリン1l160 円を超える状態が3カ月続いたら、1リットル約25円の暫定税率分を引き下げる「トリガー条項発動法案」を提出いたしました。
また、文書通信交通滞在費についても法案を昨日、提出しました。立憲民主党の案は、日割化、収支報告と領収書を議長に提出、年間の残額を国庫に返還、 の 3 点セットに加え、 直近の解散と当選時の「歳費」「文通費」の自主返納、今後は解散後の歳費も日 割化、収支報告のルールを地方議会の政務活動費と同等の理念を入れて厳格化。 という面で、最も先進的な内容となっています。立憲民主党は、こうした先進 的な改革案を各党各会派に賛同いただけるよう呼びかけてまいります。総理、 与党にやる気があるのならば、今国会でも何らかの合意を得ることができるは ずです。総理の決断を求めます。

4.各論

さてマイナンバーカードの普及率は現在約4割。政府は令和4年度末までに「ほぼ全国民」に引き上げようと、国民一人当たり最大2万円分のマイナポイント付与に1.8兆円もの巨額予算を計上しています。果たしてこれは賢い支出といえるでしょうか?
立憲民主党はこの事業を厳しく監視してまいります。
農業です。政府は、この農業が厳しい中で、水田活用の直接支払い交付金を一方的に見直そうとするのですか。既に農家は来年の作付けに向けて動き出し ており、現場の事情を踏まえた対策を講じるべきではないでしょうか。漁業で は、北海道の赤潮対策です。海洋調査や原因究明だけではなく、直接的にウニ やサケ、昆布などの被害に対する支援をどう考えていますか?
震災復興については、東日本大震災から10年9カ月経ちましたが、ハード面での復興は一定程度進む一方、今もなお安定した生活を取り戻せないといっ た被災者も多く、引き続き支援をしてまいりましょう。福島県では、2040 年を めどに一次エネルギー供給の 100%相当以上を再生可能エネルギーにする目標 を掲げています。国の支援を強化し目標の前倒しを目指しませんか?

5.外交安全保障

外交で3点。私は、政府は外国における人権問題について、関与した外国の人物や団体に制裁を課すことを可能とする「日本版マグニツキー法案」を検討 すべきと考えます。総理は人権問題担当の補佐官を置きながら、その補佐官は マグニツキー法に否定的な発言をしています。岸田政権は法案に前向きなのか 慎重なのか、お答えください。
経済安全保障です。
立憲民主党は、日本政府が戦略的物資を確保し、重要技術を守るため、必要 な対応を図っていくべきと考えます。経済安全保障推進会議の対象分野に明確 にエネルギー・食料安全保障を入れることを提案しますが、総理の見解を伺い ます。
拉致問題について。まず12月10日~16日までは「北朝鮮人権侵害問題 啓発週間」であり、立憲民主党拉致対策本部としても国民意識の啓発に協力してまいります。
昨年、残念ながら横田滋さんや有本嘉代子さんが亡くなられました。やはり 一刻の猶予もないという言葉の重みを痛感せざるを得ません。ここ数年の自民党政権下では「条件を付けずに金委員長と直接向き合う」と繰り返されるばか りで、岸田総理の演説も同様でした。
米国と韓国の協議では、コロナ禍や水害支援を含めた北朝鮮との対話再開が 議論されているとの動きもあります。総理、条件を付けずに、だけでは変わら ない。何か具体的アプローチは考えていますでしょうか。お答えください。

6.政治行政改革

総理、先日国会議員の政治資金収支報告書が公開されました。やはりそれを見ると、自民党所属議員の平均収入は断トツであり、派閥の資金力にも愕然と します。私たち立憲民主党は、自民党とは資金力で圧倒的に負けています。し かしそれでも、政治は資金力だけではない。と信じて選挙を戦い、論戦を挑んでいます。
総理、そのような中で、選挙演説の動員に日当が支払われていた問題についてはいかがお考えですか? 確かに現在の法律では違法ではないのかもしれ ません。しかし陣営から支援団体に動員要請を行い、支援団体が構成員に呼びかけ、日当を払って、演説会に人を集める。もうこうしたことはやめにしませ んか?与野党を問わず、こうしたことはやめようと民間企業や支援団体に呼びかけませんか。総理どう考えますか。お答えください。

7.憲法

最後に憲法についてです。総理がまさに演説で述べられたように、「憲法の在り方に、真剣に向き合っていく」ことが大切です。自民党の皆様には、まず、 現行憲法に真剣に向き合っていただきたいと思います。総理は、時代の変化に 対して、現行憲法のどの部分にどのような決定的課題があるとお考えですか? お答えください。まさに、まずはその内容を国民に説明する必要があるのではないでしょうか。
私たち立憲民主党は、『立憲主義』を掲げる政党です。日本は将来にわたり、 過度の権力集中も、政治権力の強大化も、権力者の暴走も許してはなりません。
我が国の歴史を振り返っても、また世界各国の争乱を見ても、歯止めが効かない権力ほど国民にとって恐ろしいものはありません。
現行憲法によって国民の自由と権利が守られていること、また我が国の平和と国民生活の平穏を守るため、現行憲法の役割は非常に大きいと評価していま す。立憲民主党はこのことも国民の皆様に広く伝えてまいりたいと思います。

8.締め

私たち立憲民主党は、新執行部を発足させました。 特に政治分野ではジェンダー平等が遅れており、党内においても候補者選定
においても女性の登用が少ないといわれてきました。まず立憲民主党から新しい時代を切り開いていくために、戦後の主要国政政党では初の女性幹事長とな る西村ちなみ幹事長を任命するとともに、12 名で構成される党の執行役員会の 半数を女性。半数を男性といたしました。
これは小さな一歩ですが、大きな一歩です。ぜひ、与野党ともに、さらに取り組みを進めてまいりましょう。
私たち立憲民主党は、立憲主義、多様性の尊重、共生社会の実現という理念を持ち、それに基づく具体的な政策を揃えています。
確かに様々な問題を起こす政府与党と戦い続けてまいりましたが、決してそれのみの政党ではありません。これからも政府与党を監視し、不正を正しなが ら、立憲民主党は、政府与党より、良い対案を国民の皆様にお届けいたします。 皆様にとって身近な存在となり、現場の声を政治に届けます。ぜひともこれか らの立憲民主党にご期待ください。
本日のこの代表質問でも 17 項目の政策提案を行いました。 私、泉健太と立憲民主党は、「政策立案政党」として、立憲民主党に集う 1200 人を超える自治体議員の皆様と党員、協力党員、パートナーズの皆様とともに、 地域で活動し、声を集め、当事者と現場、生活に根差した政策立案を続けてま いります。国民の皆様のために、日本の政治にもう一つの選択肢をつくるべく論戦していきますことを誓い、質問を終わります。
ご静聴ありがとうございました。

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