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【プチノック】100本ノックシリーズ語りまくり④ ~中堅社員・OJTシリーズ他~

本編ストーリーに取り上げなかった他の100本ノック研修プログラムについて、少しずつ語らせていただきます。

今回はプチノックシリーズ最終回として「中堅社員・OJTシリーズ他」についてお話をします。一部新入社員向けのものがあるのですが、中堅社員や指導者向け等、様々な学びのテーマに関する100本ノック研修プログラムを扱います。
メインのノック記事で取り上げてきた当社の代表的なプログラムではありませんが、そうした研修商品を生み出すきっかけになったり、特定のお客様に長くご導入いただいたりしているものなどがあります。

<すごい開発バイブル まとめて読まれる際はこちら↓>

すごい開発バイブル


プチノック16本目:講師の基本100本ノック

2007年10月頃開発。アルーはパートナー講師の方に支えられて事業展開をしておりますが、そのパートナー講師の方々との契約やトレーニングを担当するチーム主導で作られたプログラムした。

当時アルー社内講師としてご活躍されていたHさん(現在はアルーパートナー講師)の講師プレゼンテーションノウハウを、Tさん(同じく現アルーパートナー講師)が教材に落とし込んだ内容です。講師登壇や講師育成業務の実体験から磨き上げたラーニングポイントを形にしているため、とても価値のある素晴らしいプログラムです。実践者自身の気づきを形にしたものはいいですね。

お客様の社内講師育成をご支援する案件を多く行わせていただいており、様々な企業様で納品されているプログラムです。お客様社内に育成風土を根付かせるという研修会社としては意義深い仕事だと考えております。

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プチノック17本目:面接シミュレーション

2009年4月の新入社員研修向けに開発された、インパクトのあるプログラムです。私はほとんどノータッチで、当時カスタマイズチームに在籍されていたHさん(現在は企業研修会社を経営)、田中英範さん(後のアルー執行役員、2019年に退任)が創り上げ、素晴らしい実績を残しています。

「演習を積み重ねる100本ノック研修」とは別のアプローチですが、この研修は「フィードバックの100本ノック研修」です。「習うより慣れろ!」の別の形ですね。

開発を担当されたHさんが「厳しいフィードバックを繰り返して最後に抱きしめるんですよ」という台詞が印象的でした。このプログラムの特徴を明確に言い表しています。ロジカルな雰囲気が多いアルーの研修の中で、エモーショナル面に訴求する珍しい研修です。

私自身も2010年3月末にインターネット系企業様の新入社員研修の最終日に講師として本プログラムの登壇をいたしました。受講生の方ほぼ全員が悔し涙を流し、最後には達成感を得つつもモチベ―ションが高まるという、とても良い場になったと記憶しております。

現在では「社会人の基本100本ノック」(すごい開発バイブルノック12本目)の2日版の1日目としてリパッケージ化されています。今後も多くの新入社員研修で涙と達成感を巻き起こしてほしいプログラムです。

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プチノック18本目:OJT指導力100本ノック

オリジナル版は2007年に「プロフェッショナルマネジメントβ100本ノック」というタイトルで開発された、新入社員指導者向けの研修プログラムでした。「β」というのは、複数のマネジメント研修を作る中で2つ目に開発をした、という意味の開発コードでした。

その後、大手生命保険会社様の5年目研修のために「ティーチング・コーチング100本ノック」として生まれ変わったのがこのプログラムです。

2008年にはOJT育成分野への参入に伴い、研修タイトルを「OJT指導力100本ノック」に改称しました。

バブル崩壊後長らく景気が低迷していた日本経済は、2000年代中頃になって大きく回復してきました。それに伴い企業は2006年より新卒採用人数を大きく増加させました。それから数年が経ち、大量に採用した若手社員を育成する側の人数不足、スキル不足が問題となっていました。そのため若手社員に対するOJT指導のスキルが求められていた、というタイミングでした。

OJTトレーナー育成分野は現在では当社の得意とする分野の一つとなっております。

アルーのプログラム開発史的な観点から見ると重要なのは、このプログラムは「自分から動くことで人を動かすリーダーシップ100本ノック」の親となるプログラムの一つとなったことでした。当社の中堅社員向け代表作である同プログラムの「育てる力」の部分では、OJT指導力100本ノックで開発したティーチング・コーチングのノックを取り入れております。

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プチノック19本目:新入社員のやる気を引き出すメンター100本ノック

2008年5月に開発。情報通信会社様の初回案件として受注しました。新入社員の「メンター」となる方を対象とした研修プログラムを提案してほしいという案件でした。

「メンター」というテーマでしたが私は全くの門外漢。「ここは詳しい人と一緒に創るのがいいだろう」ということで当時カスタマイズ部門のマネジャーだったMさん(現在はアルーのパートナー講師)に相談をさせていただきました。

Mさんは、大手外食チェーンでの人事経験や、カウンセリングの専門家でした。Mさんに相談をする中で、約1時間でコンセプトを創り上げたことは思い出深いです。

OJT指導力の世界とも違う、カウンセリングスキルを主体としたラーニングポイント構成のひな型がその場でできあがりました。このコンセプトが固まって以降、3日間で初期版を創り上げました。私のプログラム開発期間の最短記録(丸1日研修を作る場合において)でした。

ラーニングポイント提供はMさん、企画開発は私、というコンビでのモノづくりはとても可能性があるなと感じた案件でした。

メンター100本ノックは、OJT指導力100本ノックと同時にお客様に導入されることが多いプログラムとなりました。新入社員を直接的に指導する先輩社員が「OJT指導力100本ノック」を受講し、間接的にサポートする方が「メンター100本ノック」を受講するという組み合わせで多くのお客様において実施させていただいております。

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プチノック20本目:タイムマネジメント100本ノック
(旧タイム&プライオリティ100本ノック)

2009年2月~5月で開発。実質的には最後の1ヶ月で急いで創り上げた研修です。これは苦労をした記憶があります。

大手消費財メーカー様において、2007年頃から「タイム&プライオリティ」というタイトルで当社が研修を提供させていただいておりましたが、内容的には「プロフェッショナルスタンスシミュレーション」をカスタマイズしたものでした。

プロフェッショナルスタンスシミュレーションは、新入社員・若手社員向けの当社の代表プログラムの一つですが、マインドセットに重きが置かれたものであり、タイムマネジメントスキルの提供に主眼が置かれたものではありませんでした。

そのため本格的なタイムマメンジメントと段取りの研修を開発することが必要、というご要望をいただき、本プログラムをゼロベースにて開発をすることになりました。

タイムマネジメント関係のテーマは、公募ビジネススキル研修では昔からよくあるテーマです。そのためプログラムの方向性決めには迷いました。

開発アプローチとしては、関連書籍を10冊以上買い込み、「目次写経」を繰り返して、ラーニングポイントを固めていきました。結局、大きな方向性は「研修業界の大ネタ」であるの「7つの習慣」のプラオリティの考え方にインスピレーションを受けて骨子に据えることにいたしました。

もう一つ印象深いこととしては「重要事項を優先せよ」というメッセージを一段深く伝える演習が創れたことでした。

現在のノック2本目に「重要事項が優先できない」という演習があります。これは私自身の体験に基づくものでした。2009年3月末に記録していたTODO事項と、4月末のTODO事項を比較したら、「重要だが緊急ではない【B領域】」が全く手が付いていませんでした。

「あれ?」と考えて分析した結果が、この演習の学びである「重要事項をいつ行うか決める。タイミングを周知する」になりました。この学びに気付いてから自分の仕事の進め方が本当に変わりました。インパクトがある仕事を優先して遂行できるように変わることができました。

「タイム&プライオリティ100本ノック」のこの開発背景ストーリーには学びが多くあります。すごい開発バイブルの本編の一つとしてご紹介してもよかったかもしれませんね。

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プチノック21本目:ネクストステップを学びキャリアをデザインする100本ノック

某企業5年目中堅社員研修案件に向けて2009年12月~2010年1月に掛けて開発した、中堅社員向けキャリア研修プログラムでした。

無敗営業」高橋浩一さんと当時の営業マネジャーKさん(現アルーパートナー講師)により、受注段階で基本的な設計図はほぼ描いていただいておりました。あとは受注後にどのように具体化するか、という開発プロジェクトでした。

受注の決め手となったのは・・・
①「シミュレーション形式の演習」であるべき姿と現状のギャップを認識させること
360度フィードバック的な多面診断を組み合わせること
10年後を視野に入れた未来を描くことができるようにする
これら3点をどのように実現するのか・・・。受注企画先行で、実現は後から考えるというプロジェクトでした。

2009年師走の土曜日にKさんの自宅マンションの会議スペースに集合して企画を検討いたしました。アルーが本社のオフィス移転をするタイミングであったため、社内会議室が使えなかったためでした。

営業与件を正確に理解することに時間を掛けたことと、特にどのようなシミュレーション形式の演習にするかの企画検討で苦慮しました。

シミュレーションは参加メンバーで大枠を考えて後は私が作るという役割分担となりました。この演習は「プロジェクト型リーダーシップ」でアーキテクチャを作ったシミュレーション&フィードバック演習をベースとして完全に新しい設定で作りました。開発ノウハウの蓄積が生きたケースですね。

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多面診断については、Hさん(2008年アルー新卒入社。退職後はWEB系サービス企業で役員としてご活躍)が大活躍されました。私がデザインした多面診断項目をシステム化していただきました。

また受講者に未来を描いていただくということは、簡単なようでとても難しいものです。この手の演習においてよくあるのは未来を描きましょう!というが、どう描けばいいか分からず手が止まってしまうということがよくありえます。これを解決したのは、当時の営業ゼネラルマネジャーIさんでした。Iさんはコーチングのエキスパートであり、対話により受講者のイメージを膨らますという手法を本プログラムに導入しました。

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まさしく「全員野球」という感じで創り上げたプログラムです。

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本noteでは別途アルーの創業からの歴史をまとめた「スタートアップ企業としての営業組織づくりノウハウ」を公開しています。ぜひご覧ください。

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