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イキダネ!佐渡!(イキダネ!vol.22)

夏真っ盛りの7月、イキダネ!ツアーが向かったのは、佐渡
イキダネ史上、初となる離島ツアーです。

今回の最大の目的地は、佐渡の中でも特に歴史のある湊町・松ヶ崎にある【伝泊】。

各地域に眠る「伝統的・伝説的な建築物」を改築し、「地域のコミュニティの場」を提供している宿です。こちらを設計したandfujiizaki一級建築士事務所の井崎さんに佐渡のキーマンをご紹介いただき、 伝泊を拠点にクリエイティブ溢れる佐渡の魅力を満喫してきました。

今回は「旅ルミネ佐渡」の仕掛人にも多大なるご協力をいただき、いつにも増して、パワフルなツアーになりました。

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新潟港からジェットフォイルで1時間、佐渡について最初に向かったのは、相川の山奥にあるお寺。

音楽家だった先代のご住職が亡くなってからは無住寺(住職のいないお寺)になってしまいましたが、松ヶ崎で住職をされている武藤さんがお盆前の境内の大掃除をされるとのことで、お手伝いをさせていただきました。

本堂には大きなグランドピアノがあり、ご住職がよくお寺で音楽イベントを開いていたそう。
立派な唐門の落ち葉を下ろして本堂の床を磨いていくと、境内にシャンとした空気が戻ってきて、心も体もなんだかすっきり。

びっしょり汗をかいた後にいただいた、武藤さんのお母様がつけた梅干しが身にしみました。


さて、オーシャンビューのドライブを楽しみつつ、松ヶ崎に移って、次は伝泊周辺の空き家を見学。

アテンドしてくれたのは、佐渡の伝統芸能・鬼太鼓のワールドツアーなども意欲的に企画されている鼓童の上ノ山さん。

「もともと、松ヶ崎は越後・佐渡間の最短距離という地の利から、飛鳥時代から交通の要衝とされた土地で、集落内には洋館から味噌蔵、鍛治屋さん、病院、銀行まで、意匠を凝らした建物が立ち並んでいるんです。」

と上ノ山さん。

両津港に交通の要衝が移った今となってはその立派な建物群も空き家が多くなってきていますが、地域おこしグループの手によって、玄関先に貴重な古民具や先祖代々伝わる個性豊かな屋号の看板を立てかけ、その伝統的で歴史深い街並みを守る取り組みが始まっています。

二階の天井が通常よりも低くつくられる厨子(つし)二階造りと、潮風に耐えられるようにと黒く塗られた木壁が印象的な家屋が軒を連ねています。

そして・・・中に入ってみると、元家主の個性、大・爆・発!!

和風の家の中に、タイルで描かれた美女の絵画や、洋風の玄関飾り、迷路のような中二階、主人専用のトイレなどなど。

当時から脈々と受け継がれる佐渡人のクリエイティブさをうかがうことができました。


そして、ついに今回の旅の目的地、伝泊へ。築100年以上といわれる松ヶ崎の民家を地元の方の協力のもと、改築したお宿です。

佐渡の伝統的な建築様式を生かした一棟貸しで、広々と落ち着きのある空間。

さらに、屋外には地元で昔使われていた味噌樽の露天風呂があります。

一体どこで寝ようか困るほど素敵なお部屋と小道具を生かしたインテリアが魅力的で、佐渡近海でとれた大きなカニとイカづくしのお料理と地酒を味わいながら、ゆったりと松ヶ崎の伝統と歴史に思い馳せることができました。


翌日は、早朝から地元で海産物加工品の販売をしている菊池さんと、歴史ある松ヶ崎の町を探索。

クルーズトレイン「四季島」で使われている塩の生成場から、島流しにされた日蓮上人が腰かけたといわれる伝説の石まで、ひとつひとつ丁寧に解説をしていただき、朝から贅沢なおさんぽでした。

その歴史の古さから、「遺跡の上に住んでいる」といわれている松ヶ崎では、少し畑を耕すだけで縄文土器がごろごろと出土するそう。

この歴史と伝統的な街並みを守る活動に、何か私たちも関われることはないものか…

次の旅に向けて考えることたくさんありそうです。


他にも、

ニューヨークで出逢ったというご夫婦が営むパン屋さん「T&M Bread Delivery」

期間限定で大阪から出店中のドーナッツ店「あたりきしゃりき堂」

風にたなびく青田と日本海のコントラストが美しい岩首の昇竜棚田

芸能人もお忍びで訪れると噂の北雪酒造

お寿司もラーメンも美味しい、言わずと知れた有名店・長三郎寿司

みんなが夢中になった「たまとろサラミ」の「へんじんもっこ」の直売所…

地元の皆様のご協力もあり、1泊2日とは思えないほど贅沢な佐渡ツアーになりました。

豊かな日本文化をたたえつつ、脈々と受け継がれてきたクリエイティブなパワーが息づく島・佐渡。

次に訪ねるときは何をしようかな、何ができるかな。
そんなわくわくが更に生まれた旅でした。

ーイキダネ!ツアーとはー
「地域の魅力はヒトにあり」
地域のヒトにフォーカスし、地域のいいコト・モノを伝えるツアー。 ヒトとの交流を通してコアなファンをつくることでまた来たくなる。 地域との継続的なコミュニケーションを図ります。
https://teamfantasysta.themedia.jp/posts/2045959

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