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ゲストインタビュー vol.1

イベント当日って時間やテーマの都合で聞けないこと・話せないことってありますよね?
そんな見本市KOBE当日では聞けないようなことを発信する新連載!!

第1弾はセッション1「食べることはよく生きること」より、
アジアンバルを経営する黒田尚子さんにお話をうかがいました!!

主催のりょうちゃん(藤本)と、不肖大森でインタビューしたことをレポート形式でまとめました。

話の核心部分、なぜアジア料理の飲食店を営んでいるのか、
どんな人生を送ってきたかなどはイベント当日のお楽しみです!!

>>profile
神戸アジアン食堂バルSALAの店長。
大学時代の経験がきっかけで、来日したアジア女性の「支援」を始める。
ホットペッパーで3年間修行したのち、2年前にお店をオープン。
現在は11名のスタッフとともにお店を切り盛りし、新しい試みにも着手中

       違うから引き出し合える

◼︎小さな小屋のあるお店

有名店が軒を連ねる大通りから脇道に一本、
ひっそりとした路地をすすんだ先に神戸アジアン食堂バルSALAはあります。

お店のドアを開けると可愛らしいドアベルの音とともに、
食欲をそそる香りが立ちこめます。

店内を見回すと、そこには普段目にしない調度品の数々が。
軒先につるされたぼんぼりや、像の刺繍を施したクッション。
店舗前には壷のようなものが置かれた小屋を模したオブジェがあります。

店名にもなっている「サラ」とは、タイ語やタガログ語で「休憩所」のことを指すそうで、
お客さんや店舗スタッフ、さらには業者の方も含め、
SALAに関わる人が一休みするところになればという想いが込められているそうです。
通りがかかりについ立ち止まってしまうような世界観がそこにはあります。

◼︎飲食店として成功すること

アジアン料理店なのだから、アジア系の装飾がされるのは当然かもしれませんが、それこそがSALAに施された仕掛けのひとつ。

SALAは黒田さんの想いがとても詰まったお店です。
しかし、お店の理念やコンセプトといった裏側を積極的に発信していくことは敢えてしないと言います。

いち飲食店として美味しい料理を提供し、心地よい空間を演出すること、
お店を好きになってくれるお客さんがいて、しっかり経営していけること、
それを成功と捉えます。

お店を始めた頃は、お客さんが少なかった時期ももちろんあったそうです。
それでも祖国への想いを込めた料理をつくるお母さんたちがいたことで、
今では多くのお客さんで賑わいます。
そうなればお客さんとの会話は自然に生まれます。

お店のドアをくぐれば、目の前に飛び込む暖かい一枚の絵に惹かれ、
誰が描いたのか、どんな想いで飾られているのかを想像します。
日替わり店長であることを知っているお客さんは、
美味しい料理を口にすればどんな人が腕をふるっているかを気にします。

訪れた人の好奇心をくすぐる仕掛けから会話は始まり、
SALAを深く知り、SALAを好きになるのです。

◼︎異文化がまじわるからこそ

お客さん、スタッフ、そして祖国の料理を振る舞うお母さんたち。
あらゆる文化が交わる場所だからこそ新しい発見がある一方、
差異を乗り越えることも時には必要になります。

SALAには日本語で会話をするというルールがあります。

英語を共通語としているお母さんたちもいれば、
黒田さんをはじめとして、英語を自由に扱えない方もいます。

仮に英語を使っての談笑が始まった時、話に入りたくても入っていけない、
あるいは何か自分にとって都合の悪い話をしているのではないかと不安になってしまう。

そんな状況を避けるため、不自由さが残る中でも、
日本語という共通の言語での会話を選択しています。

お互いの文化を尊重しつつもそれに依存しすぎない。
それよりも目の前にいる人との一体感、心地よいつながりを大事する。

1時間半にわたる黒田さんのインタビューからは、
そんな暖かい雰囲気が感じられました。

>>photos

【店舗紹介】
神戸アジアン食堂バルSALA
住所:神戸市中央区元町通2-3-16
TEL:078-599-9624
LUNCH:11:30~15:00(LO14:30)
DINNER:17:30~22:00(LO21:30)
定休:火曜・日曜ディナー


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