娘の子育てが終わり、仕事もやりがいを無くし、外国暮らしに疲れ、更には更年期も加わってか、ここ数年空虚なブラックホールに迷い込んでいた。

何にもやりたい事が無い。そもそも自分は何をしたいのか、何が好きなのかさへ分からなくなっていた。毎日ルーティンの事だけ淡々とやる。でも、なんか詰まらない・・・。このどんより暗い、寒い、人々の顔が怖い環境も手伝ってか、益々気分が沈んでいった。もう私はこの世に存在しなくてもいいのでは無いか・・・。本来人間の寿命は、生物学的にも50歳前後（だった）と言われているらしいが、更年期ってそう言う事なんだなって、なんか納得してしまう。

でも、そうは言っても、毎日朝が来て、夜が来て、そしてまた朝が来て、まだまだ先はず～っと続く。気が遠くなりそうだったが、ある時ふと気づいた。これってまだ過去の人生を生きているからではないだろうかと。良くも悪しくも今の時代、下手すると100歳まで生きてしまうらしい。だとすると、今はまだ道のりの半分しか来ていない！元々50歳前後の寿命だったのだから、取り合えずここで一旦終わらせて、前世（？）とは全く違った人生をスタートさせても良いんじゃないの？と思うに至った。そしたら、なんかす～っと心が軽くなり、やっと次に向かって新たな一歩を踏み出す事が出来るような気がしてきた。

先ず、自分を知ることから始めてみようか。何をした時、見た時、体験した時、自分は「楽しい」とか「感動した」といった感情を抱くのだろうか？片っ端から書き出して、そう言う感情を抱く状態、時間を意識して徐々に増やしていく。と、同時に、ストレスを感じたり、やりたく無い事、状況を客観視して、なるべくそれを避けていく。

そんな取り組みから始めて、ゆる～く自分が理想とする第二の人生を築いていこうかな。