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自然写真家から「使える写真」のヒントをお話しします・2

四季それぞれに、使える写真を充実させる

ヒント1でお話しさせていただいたように、これは「写真を売りたい」という方へ向けてのヒントです。
まず、僕のホームページの著書ページをご覧ください。(こちらです)
著書のリストをご覧いただくと、四季を通して植物や、昆虫、野鳥を撮影し、出版していることが分かっていただけると思います。

それぞれの季節に、人気のある被写体がある

たとえば、春であれば、タンポポやツバメ、夏であればヒマワリやカブトムシ、秋であればドングリやモミジ、冬であれば、ハクチョウや冬越しなど、四季それぞれの定番のテーマがあります。
ただし、それをただ撮れば良いというものではありません。
ツバメであれば、巣作りから巣立ちまで、メダカであれば産卵からの成長、
タンポポであれば、種子からの生長や花の開花定点、モミジであれば緑の葉が赤く紅葉するまでの定点など、しっかりした物語づくりをしていかなければなりません。

図鑑写真も必要です

趣味で自然写真を撮る方の多くが、種類を増やすことに力を入れている方が多く見られますが、「写真を売る」を考えているのであれば、これはあくまでも脇役です。
ただ、脇役もしっかり撮っておくことが大切です。自分で主役に置いた動植物の、まわりで見られる図鑑写真は、あれこれ撮っておきましょう。
フィールドを散策していて、出会った動植物は、時間があれば、それなりにしっかり撮っておくことが大切です。

できるだけ動植物の種名は確認しておくこと

写真を撮っていると、その被写体にだけ目が行きがちになります。
撮影が終わったら、その昆虫が蜜を吸っていたとすれば○○の花の蜜を吸うとか、野鳥が実を食べていたり木の枝に止まっていたら、○○の実を食べるや、○○の木の枝に止まるなど、説明できるよう、主役以外の種名もしっかり確認しておいてください。
出版社などから、必ず問い合わせが来ます。
撮影の都度、種名を確認することで、たいして興味のなかった分野の動植物に関しても知識が増えていきます。

「使える写真」とは、普通のものを、自分の感性でしっかり撮ること

使える写真とは、特別に珍しい被写体や、美しい被写体を撮った写真ではありません。どこにでもある普通の動植物を、普通の人では撮らない撮り方で撮ることです。
普通の人が撮らない撮り方とは、技術的なことではなく、詳細に、綿密にそしてコツコツと手間をかけて撮ることです。
そんな写真を撮り続けていれば、「売れる写真」がきっと増えていきます。

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