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EUの闇!そもそも、EUって何の集まり? 【前編】

みなさん、こんにちは。塾長です。
今回は「EUの闇」についてシェアしていきたいと思います。
詳しく説明すると非常に長くなりますので、大まかな流れを説明していこうと思います。


(2020年1月31日午後11時、イギリスはEUから離脱し、ブレグジットを果たしました。ここには、EU発足の背景から説明していますので、イギリスがEUに加盟していた状態での内容を記載しています。)

① EUはなぜ生まれた?


◆1993年 EU(欧州連合)発足への歴史

EU発足は、第一次世界大戦(1914年〜1918)の敗戦国であるドイツと非常に強い関わりがあります。

敗戦国ドイツは、領土を奪われたり、多額の賠償金を背負うことになり、経済破綻した結果、政府に反対する政党であるナチス(ナチ党)のヒトラーが政権を握ることになります。

ナチス・ドイツとは、このヒトラーによる独裁政治(軍国主義・ユダヤ人迫害・言論統制など)が行われていたドイツを指します。

このヒトラーがオーストリアに攻め込むことで第二次世界大戦が始まります。(1939)

結果、ヒトラーは自殺し、1945年終戦を迎えますが、ヨーロッパ諸国にとって、ナチス・ドイツの恐怖は消えることのない歴史となりました。


◆No more ナチス

「ナチス・ドイツを永遠に復活させてはならない。過去を制裁し、平和なヨーロッパを作ろうじゃないか!!」
それがヨーロッパの命題となりました。

よって、戦勝国であるアメリア・イギリス・フランス・ソ連でドイツの領土を分配し、監視下の元で平和的に発展させようと試みます。

武器・権力を勝手に持たせてはならない。
経済についても通貨・交通もすべて管理する。

そう掲げて発足したのが 「EU 」です。

現在は28ヵ国もの国がEUに加盟し、原子力・経済・通貨・交通を共有しています。
(通貨や交通を共有していない国もあります。)

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② EUのメリット・デメリット

上記のように、国として重要視するべきものを統一化したことの背景には、ナチス・ドイツの撲滅はあったものの、メリットも多いはずです。

【メリット】

・ヨーロッパの平和と軍事協力体制
EU加盟国が平和を求めて集まったチームであり、共に繁栄していこうと手と手を取り合っています。
また、もしもの時であっても、28ヵ国(27ヵ国)すべてが協力しあえるので、アメリカ・ロシアにつぐ軍事力を持ったチームとして防衛できます。

・関税がかからない
ヨーロッパの国どうしが貿易を行う際、関税が一切かかりません。
これは、ヨーロッパ内の物の出入りが自由にできるということですので、貿易を活発に行うことができます。

・出入国審査(パスポート)なしで国を移動できる

シェンゲン協定(パスポートフリー)に入っている国(28ヵ国のうち22ヵ国)を移動する際、最初と最後のみ出入国審査を受けます。その間の国々では、何ヵ国通過してもパスポート不要です。面倒な出入国審査はないのです。


・共通通貨ユーロ
EU 加盟国で同じ通貨(お金)を使用することによって、両替をする時の手数料が不要になります。
また、通貨をたくさん使うので、その通貨の価値が上がります。つまり、一国の経済で上下する通貨よりもヨーロッパ全域で共通の通貨を使う方が安定するということです。

【デメリット】

メリットを逆手に取ればわかります。

・移民や難民問題
シェンゲン協定(パスポートフリー)により、アラブ首長国連邦などの中東やアフリカからの難民が大量に流れ込んだこと。それにより、難民受け入れで経済が危機に直面している国もあります。
さらに、イスラム過激派のテロリストがヨーロッパへ流れ込んできたことも大きな問題になっています。

他にも、EU内の国の移民も受け入れる義務があります。EU内でも貧富の差は大きく、貧しい国の国民が豊かな国に職を求めて流れ混みます。

・金融政策が打てないこと
「ギリシャ危機」
という言葉を聞いたことがありますか? 経済難のギリシャは、EUに嘘の申告をして、経済破綻している状況を長い間隠していました。
それが発覚しても、共通のユーロを使っているため、金利を下げるなどの金融政策政策を打てず、今も危機にさらされています

また、それを助けるべきであるドイツやフランスは、「なぜ税金の無駄使いをして優雅な生活を送ってきたギリシャ国民を助けなければならないのか!」と反発している状態です。

…それもそうですよね。

・加盟国内のでの自国ファースト運動
同じキリスト教でも、カトリックやプロテスタントなど大きな違いがあったり、言語の壁もあります。
当初は「No more ナチス」と同じ方向を向いて経済発展していくことを目的としていましたが、今やそれぞれの国で自分の国がよければ良いじゃないか!という「自国ファースト」を提唱し始めています。


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塾講師歴20年。二児の子育てをしながら塾を経営しています。 ここでは、「これからの世の中を生き抜くために必要な力」について考えていきます。もし、気に入って頂けましたら「スキ、フォロー、サポート」よろしくお願い致します。m(_ _)m やる気が倍増します!