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21世紀のサウナブーム史を可能な範囲で振り返る! 〜2019年もきっとサウナブーム〜

あけましておめでとうございます。今年の1発目はサウナネタを投稿したいと思います。今年もたくさんのサウナに行けたらなと思っています。

ここ最近「サウナブーム」と言われて多くのメディアでサウナが語れる事が多くて非常に嬉しい限りですが、きっと2019年もそのブームは続くと信じています。

しかし、ふと「いつからこの21世紀のサウナブームはやってきたのだろう?」と思い、可能な範囲で振り返ってみることにしました。

いち野良サウナーである「サウナー松」の振り返りなので、「有田と週刊プロレスと」で少し間違えるときもあるように間違えもあると思いますが、ご容赦ください。

21世紀のサウナブームと呼ぶ理由

昨今のサウナブームは、はじめてのことではなく、バブル時代や昭和の中期にも更に大きなサウナブームが来ており、その時にいまのハードコア系のサウナが乱立したとサウナ王から以前教えて頂きました。

そのため、それらのブームと区別するために「21世紀の」と付けてみました。(「平成の」だと終わってしまうため)

21世紀サウナブーム前史① 〜都市型スパ施設オープン〜

1996年:「スカイスパ YOKOHAMA」としてリニューアルオープン
2003年:「新橋 アスティル」オープン
      「Spa LaQua」オープン
                  「庭の湯」オープン
2005年:「前野原温泉さやの湯処」オープン 
2006年:「池袋 レスタ」オープン

サウナブームの起点の1つとして、2000年前後に都心から気軽に行けるサウナ併設のスパ施設が続々とオープンしました。関西では「神戸サウナ & スパ」のリニューアルなどがそれに当たると思います。

21世紀サウナブーム前史② 〜銭湯のモダンリニューアルと若者の銭湯回帰〜

2007年:「戸越銀座温泉」リニューアルオープン
2008年:「武蔵小山 清水湯」リニューアルオープン
2009年:「南青山 清水湯」リニューアルオープン
2010年:「八丁堀 湊湯」リニューアルオープン
2011年:「池尻 文化浴泉」リニューアルオープン
2014年:「桜台 久松湯」リニューアルオープン
2014年:「中目黒 光明泉」リニューアルオープン

2000年代後半から老舗銭湯の老朽化や経営の世代交代などを理由に、銭湯のリニューアルが続きました。また今井健太郎氏に代表される有名建築家による和モダンなテイストな銭湯が増えて、若者が銭湯に回帰するようになりました。上述以外にもたくさんの銭湯がこの時期にリニューアルをしており、サウナの親戚?兄弟?のような関係にある銭湯に若者が帰ってきたことは、サウナに若者が帰ってきたことと無縁ではないと思います。

本題「21世紀サウナブーム史」

ではようやくサウナブーム史に入りたいと思います。このサウナブームは、ツイッターを始めとしたSNSとしては切っても切れないブームだと思います。

そのため、前史と一部重なる時代もありますが、2010年頃からツイッターやブログの動きを中心にプレイバックしたいと思います。

2010年:胎動の年

・サウナ王がツイッターを開始
・ヨモギー氏もサウナ関連ツイート

旅は哲学ソクラテスでサウナネタも

何度かサウナ談義をさせて頂いているサウナ王。王は既にバブルサウナブーム時代から日本中のサウナを回っているため、21世紀ブーム以前から超有名人ですが、ツイッターで普及活動を始めたのはこの年です。また同じく有名サウナーのヨモギーさんは、2009年からツイートを開始しており、2010年には既にサウナ関連のツイートを多くしています。

また2005年から開始した銭湯・温泉・サウナブログの「旅は哲学ソクラテス」にもこの頃にはサウナネタは多く登場するようになっています。


2011年:起源の年

・サウナブログ「湯守日記」の開始
・「濡れ頭巾ちゃん」ツイッター開始
・「サ道」発刊
・「ととのう」の登場

伝説的なサウナーである「濡れ頭巾ちゃん」と「とんとん先生」によるサウナブログ「湯守日記」がおそらく開始した年です。正式なオープン日付はわかりませんが、遡れる一番古い記事は2011年でした。またこの年のブログには既に「ととのう」という今ではサウナーには一般的になった表現も出てきています。(※「ととのう」の発案者は「濡れ頭巾ちゃん」と言われています)

そして、このサウナブーム最大のきっかけと個人的には考えているタナカカツキ先生の漫画「サ道」もこの年に出版されています。

2012年:聖地との出会いの年

・「湯守日記」にて「とんとん先生」が聖地「静岡 しきじ」を紹介
・タナカカツキ先生がサウナ大使に就任

21世紀サウナブームの最大の聖地はなんといっても「静岡のしきじ」です。このときにはすでに若者の中でモダン銭湯ブームが来ている中、ハイレベル&ハードコアな地方サウナの様子にどよめきが起こりました

このブログ記事をきっかけにオリエンタルラジオ 藤森氏など芸能人サウナーも聖地を訪れサウナブームを拡大させていきます。

また、タナカカツキ先生をサウナ大使になったのもこの年。ちなみに初代サウナ大使は長嶋茂雄さんで、タナカカツキ先生は2代目とのことです。

2013年: 公式組織の躍動/Webメディアで注目開始

・3/7が「サウナの日」に認定
・「濡れ頭巾ちゃん」と「タナカカツキ先生」の対談がWebに

少しずつサウナ界隈が注目され始めた中、サウナの経営者などで組織されている日本サウナ・スパ協会が、3/7をサウナの日に認定されたことを発表。

またこの頃からWebメディアでサウナが取り上げられはじめ、その代表記事は下記の「濡れ頭巾ちゃん」と「タナカカツキ先生」の対談だと思います。

2014年:サウナーの一般化

・小学館から「saunner(サウナー)」発刊
・「サウナ・スパ健康アドバイザー」取得制度開始

サウナーという呼び方の発祥は不明でしたが、2014年のサウナの日に発売された「saunner(サウナー)」で幅広く呼ばれるようになったと思います。

またそんなサウナーたちを公認するために、「サウナ・スパ健康アドバイザー」取得制度が開始しました。ぼくも取得しましたが、サウナーたちはこぞって取得してツイッターのbioに書く動きが盛んになりました。

2015年:一般サウナーの組織化

・「日本サウナ総研」活動開始
・各社が「サウナ部」創設
・「サ道」が連載へ

有名人サウナー/公式組織の動きが活発になる中、野良サウナーたちも発信を始め、また組織化する動きが始まりました。その代表格が小西健太郎氏が始めた「日本サウナ総研」だと思います。総研には、21世紀サウナブームの初期から活動を続けているいわゆる「αサウナー」の方々が多く在籍し、あらゆるサウナのレポートを続けてくれています。

またその流れに感化されて、私の会社でも2015年末にサウナ部を創設しました。「コクヨ」・「EY」・「みんなのウェディング」などの他の有名サウナ部もだいたい同時期に創部されたそうです(本人たち談)。

また2011年に読み切りで登場したサ道が、サウナ熱の高まりをうけて連載として再開したのもこの年でした。

2016年:ついに爆発!サウナブーム到来!

・芸能人がサウナ好きの公言が増加
・ヨッピーさんの交互浴がバズる
・「日本サウナ祭り」初開催
・聖書「サ道」が発刊

2010年頃を起源に少しずつ温度を上げてきたサウナ熱ですが、ついに2016年に爆発・沸騰しました。それまでを助走期間とするならば、2016年がブームと呼べる元年と言えるかもしれません。

サウナ総研さんが、Webマガジン「SAUNNERS」を開始してオリエンタルラジオ藤森さんにインタビューして注目を集めました。

またヒャダインさんもブログにサウナ好きを公言し話題になりました。他にも岸田メルさん、もふくちゃんなどなど多くの芸能人が公言しています。

また人気ブロガーで銭湯神としてもお馴染みのヨッピーさんが、2014年ころから既にWebには書いていたのですが、2016年にSPOTに掲載した交互浴の記事が大きなバズを生み、「サウナ→水風呂→休憩」のような楽しみ方の促進に大きく影響を与えたと思います。ヨッピーさんは、萩の湯などで交互浴を楽しまれている姿をよくお見受けします。

また、この歳のブーム到来を象徴するイベントとしてタナカカツキ先生らが所属するフィンランドサウナクラブ(FSC)による「日本サウナ祭り」の開催があります。

長野のフィンランド村をサウナーだけで貸し切って、サウナを楽しみまくる夢のようなお祭りが3/7(サウナの日)に近い週末に開催されるようになりました。
※私は2018年の第3回になんとか抽選に選ばれて参加しましたが、大人気で応募の論文を1000文字以上書いた記憶があります。

そしてそして、この年の最大の出来事はついに普及・布教するための聖書(バイブル)が発刊されたことです。読切版は部数も内容も少ないのですが、連載版がコミック化されたことで、多くの人に配布することが可能になりました。
「来週サウナー行こうよ。とりあえずこれ読んでみて。」
「サウナ興味あるなら、これあげるよ」

などの会話がスムーズに行えるようになったのは、バイブルのおかげです。

2017年:ブーム継続爆発 オシャレサウナも続々登場

・「℃」「s.wave」「萩の湯」などモダンサウナ施設続々オープン
・「スパラクーア」にも本格フィンランドサウナ登場
・オシャレイベント「サウナイト」初開催
・「サウナイキタイ」「SAUNA TIME」の運営開始
・「トリシティ、サウナ」

モダン銭湯ブームとユーザー層が重なっている部分もあり、21世紀サウナブームは非常にオシャレなモダンなサウナーも多いことが特徴です。

それを代表するように2017年にはオシャレなサウナ施設が続々オープンしました。

そしてこれまでのサウナ文化やサウナーのイメージをひっくり返すようなオシャレサウナイベントの「サウナイト」も始まりました。初回の000から参加しましたが、タナカカツキ先生はもちろん、もふくちゃんやヒャダインさんなどの豪華有名人の登壇にも驚きました。また来場者には若い男女も多く、特に女性の方がアイドルのようにキラキラしている方が多くてサウナのイメージが変わりました。

またオシャレサウナを牽引する存在として、2つのサウナ検索・口コミサイトのオープンがあります。どちらもモダンなデザインでUXもとっても今風なサイトです。

サウナイキタイはかぼちゃさんらを中心、サウナタイムはけたさんを中心としており、どちらも営利よりも先にサウナ愛によってサウナーたちが自ら制作しているところが特徴だと思います。

さらにはヤマハ発動機のトリシティの宣伝に全面的にサウナが謳われていたこともブームを感じさせてくれました。

2018年:ブーム継続大爆発 サウナを働き方にも!

・「コワーキングサウナ」の登場
・「サウナx働き方」イベントの登場
・経営者がサウナを語ることが増加

2016年から爆発したブームは継続・一般化してきた2018年。マルシンスパやアスティルなどの有名サウナには、サウナハットを被ったオシャレサウナーを普通に見かけるようなりました。

そのような中、もう一歩踏み込んだ形として、仕事の中にサウナを取り入れようという動きが出てきました。代表格は「スカイスパYOKOHAMA」に登場したコワーキングサウナです。

また、「Tokyo Sauna Work Design Week」というイベントも開かれ「サウナ部」による社内活性化や、経営者がサウナで実践する思考法などが紹介され、趣味の領域を超えた、働き方にサウナを組み込むという流れまで到達しました。

2019年:サウナ施設の進化と、棲み分けの年?

ざっと振り返ってきた「21世紀サウナブーム」ですが、最後に今年の予想?期待?を少しだけ書きたいと思います。

オシャレ・ワーキングスペースなど進化を続けたサウナ施設ですが、これからもその進化を続き、サウナーたちをあっと驚かせてくれると思います。(噂によると本格フィンランド小屋サウナが・・・!)

その一方で、原点回帰ではないですが、昔からあるハードコア系のサウナも日々改善を続けているところも多く、訪れるとほっとした気持ちになります。そのため、サウナーが増えたことにより、人気施設はさらに混むようになるかもしれませんが、その分他のサウナ施設にも人が流れるような棲み分けが進むとも思います。

私も最近はモダン系サウナは今まで通り楽しみつつ、中高の頃から通っていたしきじや地元のスパ銭を思い出すようなハードコアサウナに多く行くようになっています(代表格は御徒町プレジデントなのでトップ画にしました)

今年もたくさんととのいたいと思います。お読み頂きありがとうございました。

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