ハイレゾ音源の情報量の実際
ハイレゾ音源が良く聞こえる理由は、可聴帯域(20Hz-20kHz)の音データの情報量が増えているためで、ハイレゾ機器定義の根拠になっている40kHz以上の再生が理由ではない、と以前の投稿で書いた。
では実際CD音源とハイレゾ音源では、どの程度違うのかという事を明らかにしたい。
計算上では量子化bit数が16bitから24bitに変わると、音量のサンプリング密度は256倍になる。
一方、192kHzでのサンプリング頻度は、CD音質の44.1kHzに対して4.35倍、96kHzならば2.17倍になる。
これを視覚的にみるとこういうことになる。
① CD音質(44.1kHz 16bit)の16bitで表すことが出来る65,536ステップの中の1ステップ分を見たときのイメージ図
② 48kHz 24bitで①と同じ部分をサンプリングしたイメージ図。①の1ステップがさらに256等分されている。
③ 88.2kHz 24bitで①と同じ部分をサンプリングしたイメージ図。
④ 96kHz 24bitで①と同じ部分をサンプリングしたイメージ図。
⑤ 192kHz 24bitで①と同じ部分をサンプリングしたイメージ図。
音の大きさである縦軸が256倍という事が、いかに凄いことがが解かると思う。ダイナミックレンジをフルに使う場合は、192kHzと44.1kHzでは4.35x256=1115倍の密度差というイメージでしょうか。
これが20kHz以下の可聴帯域で起こっているので、その部分だけでも当然大きな音質差になって表れると考えてもおかしくはないはずだ。
以上の理由が可聴帯域の再生音品質を大事にすることが、ハイレゾ再生の一番重要な部分である、という考え方のベースになっている。