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PURPOSE 参加メモ

TBSテレビが主催するイベント「PURPOSE 〜社会を変えるのは熱狂する素人だ〜」に参加してきたので、議事録がわりのメモを共有いたします。

セッション②:
Game Changerファイナリストによるプレゼン

==登壇者一人目:岡村アルベルト(one visa)==

バックグラウンド
教育熱心なペルー人の母親に育てられた。
幼少期には一緒に遊ぶ同郷の友人が、強制送還されたことも。
日本国籍を取るまでは、日本から海外に行くときにビザの申請にはいろんな機関を回って書類をもらわなければいけなかった。

one visa
・ビザの取得を簡単にするサービス
・最初に作ったプロダクトはgoogle formだった。
 → ニーズがあることを理解して、そのあとプロダクト化。今では500以上の企業が使うサービスに。

岡村さんの「PURPOSE」

one visaの目指す世界→「日本から国境を無くしたい」
one visaの考える国境 → ①物理的な国境 ②精神的な国境

one visaが移民政策のスタンダードに。

==登壇者二人目:加茂倫明(POL)==

バックグラウンド
東大休学中にPOLを立ち上げ。現在も在学中。
両親が大学勤務者。

会社のビジョン
「研究者の可能性を最大化するプラットフォームを作る」

WHY
あらゆるイノベーションの根源は研究から生まれている
しかし研究者の環境には課題が多い。
科学技術の発展を生み出すことは、社会をそれだけ加速させることに繋がる。

加茂さんのPURPOSE

・最初は小さな火から
・大きな炎のように語る
・偶然が起こる確率を上げに行く

多分、もうPUROOSEのカケラはもうある。
行動で、それを本物にする。

セッション②:KEYNOTEセッション

==登壇者一人目:小国士朗(小国士朗事務所)==

バックグラウンド
2003年、NHK入社以降、「プロフェッショナル仕事の流儀」などの制作に携わる。そのあと電通に出向、NHKに戻って「番組を作らないディレクター」と宣言して仕事をするようになる。

紹介
名刺にただポツンと「小国士朗」と書かれているだけの名刺。
肩書きを持たずに仕事をしている。

注文をまちがえる料理店

画像1

「注文と配膳するホールスタッフがみんな認知症のレストラン」

誕生のきっかけ
「ハンバーグが、餃子になっちゃった」
今日ハンバーグだと聞いていたのに、出てきたのが餃子だった。
そこで「違いますよ、今日餃子ですよ」と言おうと思っていた小国さんだが、周りの人はそれを言わずに美味しそうに、楽しそうにしていた。
「美味しければいいのに、なんで自分はハンバーグにこだわってしまったのだろう」と少し自分を恥じた。

「間違いは、周りの人が認めてしまえば間違いじゃなくなる」

誰かが間違えたとしても、周りの人が認めてしまえば間違えではなくなる。
「こんな間違えの消し方があるのか!」衝撃を受ける

実際の映像がこちら

想定外の大反響
サウジアラビアや、アメリカ、中国、韓国のメディアも取り上げてくれた。結果的に150以上のメディアに取り上げてもらった
現在はロゴのパロディOKで、各地に広がっている。

小国さんの「仕事の流儀」

「シェア イシュー(Shared issue)」
何か課題を抱えて、それを解決したいと思っている人がいる時に、課題を一人で抱え込むのではなくて、それを持ち寄ってみんなで課題解決したほうがいい。そのほうが楽しい。

簡単に言うと、「この指とまれ」
みんなが泊まりたくなる「指」になっているか

メッセージ
「間違えちゃったけど、まあいいか」

delete C プロジェクト

ガンを直すために、みんなで応援しようというプロジェクト。
日常でガン治療に対する募金が進んだらいいよね。

誕生のきっかけ
たまたま持っていたがんセンターの教授の名刺が、同じようなコンセプトだった。

よく聞かれて困ること
「このプロジェクトを通して伝えたいメッセージはありますか?」

ない。
弱い「個」が心から見たいと思う"風景"を見たいからやっているだけ。

メッセージ
熱狂する素人>中途半端なプロ

小学生に「youtuberとNHK社員どっちがいい?と聞くと絶対youtuberって言うよね。

セッション③:トークセッション

==登壇者の紹介==

脇 雅昭(公務員、よんなな会発起人)

もっと行政が世の中に対して「助けて」と言える社会を作りたい
「公務員300万人の志が1%でもよくなればもっと社会はよくなるんじゃないか」

米田恵美(Jリーグ業務執行理事)

会計士時代、粉飾決算に遭遇。
会計や戦略で説明がつかない人の問題をどう解決するのか?
社会システムのレバレッジポイントはどこか?

Q. 若者が「社会を変えたい」と言うが、結構みんな目の前の近いことをワクワクしながらやっているだけな気がするがどうか?

(脇)
総務省に40歳の先輩がいて、その人が20歳の自分に「一緒に日本よくしようぜ」と言ってくれたのが、すごく共感できた。
あとは自分の父親が亡くなった時。人って死ぬんだと思った。何もできてない自分がいて、それに悩んでいたけど「とにかく思ったことを行動しよう」と考えた。

Q. 結構皆、周りの人の笑顔とか身近な人のために小さな火からスタートしているイメージがあるが?

(加茂)
僕も先輩が研究すごくできるんだけれど、就職に困っていて助けたいという気持ちからスタートしたところがある。そのあとサービス経由で内定して「LabBaseで人生変わりました」と言ってくれる人とかの声で本気度がどんどん上がっていった。

(岡村)
ビザの課題って毎日あるわけではない。家買うときとかに買えない、みたいな不を解決したい。

(小国)
人見知りなので、基本的には電話とかも嫌い。プロデューサーだけど。
でも、本気でやりたいことが見つかった時は吹っ切れてしまうし、「これやりたい」といった時に即答で「面白いね!やろう」と言う人としかやらない。

Q. 加茂くんはなぜ61歳の経営者を巻き込めたのか?

(加茂)
自分も人見知りだったが、経営者を目指す上で人見知りは弱点だなと思ってのでイタリアンバルでバイトした。

Q. 米田さんはJリーグの村井さんとの出会いがあったがそれはどう生まれた ?

(米田)
縁をすごく大事にしている。自分は戦略的に動くタイプではない。しかも内向的。ただ、小国さんとの出会いは自分から取りに行った。「注文をまちがえる料理店」を見た時にどうしても会いたいと思っていた。

Q. 大企業経験者はその選択をどう考えているのか?

(小国)
NHKは仕方なく入った。自分の場合、大学で起業してたんだけど社長が金もって逃げた。その時お金なさすぎて困ったので、とりあえず直近のNHKの面接を受けた。お金を持ってかれていた話を一次面接でしたら大ウケした。その話がリアルタイムで動いていたので「続きは二次面接で」と言ったりしてたらそのまま通った。
NHKの虎の威を完全に借り切ろうと思って仕事をしている。ダイオウイカ10年も取り続けられるNHKってすごいし、そのパワーをNHK以外にも生かそうと思った。

(米田)
スポーツビジネスっていろんな意見をもらうことがあるが、中にいないと変えられないこともたくさんある。だから中に入ってよかったと思う。
会計士の仕事をしていた頃は、すごい会計士が好きだった。けど結構会計の仕事が嫌な会計士も多い。その時みんなに変わろうよと言っていたけど、「果たして自分は変わっているのか」と疑問が湧いて会計士をやめた。

(脇)
公務員だからできるこそはたくさんある。社会起業家になろうと思ったことはあるけど、「世の中にお前みたいな奴はたくさんいる。けどそれを行政の中でやってほしい」と言われた時、なるほどそれは価値がありそうだなと思った。今も色々と制限があって登壇とかも大変だけどそれでも応援してもらえているのは自分のゴールが共感してもらえているのだと思う。

Q. 2020年代、「こういう人と働いてみたい」という人や組織は?

(岡村)
入管の業務をしていた時に、三ヶ月くらいで役職に抜擢された。そこででた会議の議題が「ボールペンを受付に置くか置かないか」だったのでその時間軸の中で本当にやりたいことはできないなと思った。
僕たちのやることは行政と切っても切れないもの。僕らがモデルを作りながらお互いのリソースを出し合いながら一緒に働いていきたい。まさに脇さんのような方。

(加茂)
ワクワクとかこういう景色をみたい、というのが重要な時代になってくると思う。「人がなぜ動くのか」のシフトを感じている。大きなこととかは「個」ではできない。人を巻き込む必要がある。だから「誰よりもワクワクする」という気持ちを持っている人と一緒に働きたい。社長だけではなく、社員も一人一人が仲間集め隊長になっている組織を作りたい。

理系の学生は、自分の中にワクワクの源泉はあるのに、それと仕事(就活)を完全に切り離してしまっているのが勿体無い。

(小国)
肩書きがよくわからない人。米田さんも脇さんもそう。Jリーグ理事、とか神奈川県職員とかでは語れないしよくわからない。自己紹介に15分くらいかかる人がこれから面白くなってくると思う。肩書きでみてないので、その人のストーリーとかに共感できる人。加茂さんとかアルベルトさんとかも一言で言えるわけじゃない。プロジェクトはバンドだと思っている。三味線でロックとか楽しい。

(米田)
働きたい人、で言うと「私がみたい風景を一緒に見られそうな人」「人の可能性を信じている人」そういう人と働きたい。
同じ組織にいるから一緒に働いているか?という疑問をいつも持っている。脇さんとも小国さんとも一緒に働いている気持ち。

(脇)
人生はいつ終わるかわからない。明日死んでもいいような仲間たちとことをなせたらいい。ワクワク話しているような人たちと一緒にやりたい。ただ、一人のリーダーが社会をよくできる状態よりも、10000人の人が1の力を出せる社会がいい。公園で一人で裸踊りをして公園中を裸踊りムーブメント起こした人がいるが、すごいのは一番目ではなくその彼をただの変態にせずにヒーローにした二番目の人がすごい。


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