議論

あなたの会社に今、必要な合宿とは?

POLの共同創業者である吉田さんが月定例で開催してくださっている戦略思考塾に今月も参加してきました!
(前回の戦略思考塾の記事はこちら

今回のテーマは「あなたの会社に今、必要な合宿とは?」
合宿を作ったことがある方も、参加したことがない方も、学びの多い会になりましたのでレポートします!

なぜ今回、合宿設計を考えるのか?

合宿設計をする意義については以下のように考えられます。

個人として:
一度全社を俯瞰して長期的・大局的に考える必要があるため、戦略思考力を鍛えるのにとても有用。
会社として:
経営戦略・組織戦略において非常に有用なツール。

合宿によって得られる効果

合宿というと、参加者に対するインパクトに目がいきがちですが、実はそれだけではないのです。

「設計する人が一番成長する」

合宿設計を行ってみるとよくわかるのですが、コストも時間もかかることを踏まえて設計するので、非常に困難なことに向き合う中で自分の思考力が飛躍的に成長します。

宿題共有

ここで、各自が考えてきた「自社に必要な合宿」について共有しました。

▶︎タビナカ
テーマ:
地球人思考塾
目的:
グローバル展開するために、日本独特の固定概念から海外対応の思考へ切り替える
詳細:
- 今まで日本向けのビジネスをしてきたので今海外に進出をしている中で理解が浅い→日本人とかではなく、地球人として理解する
▶︎Life Pepper
テーマ:
全社戦略決定合宿
目的:
重点事業の戦略ストーリー、コンセプト、正式名称、提案書(強みとストーリー)PLを固めて、決めることで今後の事業スピードを上げる
詳細:
- 普段あまり考える時間を取れないが重要な事業戦略について、時間をとって考える
- 今の重点事業について、事業戦略をはじめ、コンセプト、正式名称、提案書の内容を決める
▶︎POL
テーマ:
強い意思決定〜リーダーのすべき意思決定と会社の生産性〜
目的:
意思決定スピードをあげ、会社全体の生産性を上げる
詳細:
- リーダー陣の意思決定速度が遅く、会社全体の生産性を下げている。
- そこで「良い意思決定」と「強い/早い意思決定」のメリットデメリットを認識し、リーダーがすべき意思決定の性質について理解できるようにする。

合宿設計における4つの重点チェックポイント

各自が考えてきた合宿が本当に意義のあるものなのか?良い合宿なのか?を判断するための軸について説明をもらいました。

あなたの合宿案は以下を満たしていますか?
①事業・組織・会社・市場を俯瞰し、全社最適で考えられているか
②関わる他者や取り巻く環境など、広く状況を認識できているか
③短期最適ではなく、中長期を考慮した判断になっているか
④本質的な課題・戦略を深掘りして考え抜けているか

結局、これは以下の視点に結びつきます。

- 視点の高さ(全体最適)
- 広さ(巻き込み)
- 長さ(長期視点)
- 深さ(深掘り)

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会社ごとに分かれて自社の合宿を設計し直そう

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▶︎Life Pepper
テーマ:

全員経営者戦略思考ブートキャンプ
目標:
事業部リーダー陣の「戦略思考・コンセプチュアルスキル向上」と「戦略解像度アップ」
ポイント:
高さ→リーダー成長!アジェンダをまず考えるところからスタート
広さ→世界規模でのインバウンド市場を考える
長さ→吉田さんのワークを取り入れることでコンセプチュアルスキルの向上
深さ→全社のエンジンとして考え抜く
▶︎タビナカ
テーマ:
Let's Make Fun!
目標:
世界中の旅行者に価値を届けることを実現するための
課題:
- 提供していく価値の共通認識を持てていない。
- 個々人の影響範囲が部署内にとどまっている。
▶︎ドットライフ
テーマ:
6周年イベントの企画合宿
ゴール:
社員全員が自社のこれまでの歩みと、これからの歩み方が見えている状態
課題:
約半数が社員歴が浅いので、まだみんなで統一した目標を持てていない。
設計のポイント:
- まだ合宿を行ったことがないので、アウトプットを明確にした方がみんなを巻き込みやすいと考えた
- 時短社員も多いので、彼らが参加できるようにした。
- アウトプット前提かつ外部の方に伝えることを前提で考えるため、マインドセット向上や伝わりやすさが高まる。

合宿を設計する上で有用なフォーマット

基本的に合宿を設計する上で、4つのポイントを意識した上で、以下のようなフォーマットを活用すると、より全体俯瞰ができるようになります。
大切なのは、「コンテンツが本当に目的に沿ったものになっているのか?」「このコンテンツを通して期待した変化を生み出せるのか?」を考え抜いて行き来することですね。

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吉田さんの講評

▶︎なぜめちゃくちゃ忙しい中でやるのか?を考えよう
かけたコスト以上のインパクトがなければやる意味がない

▶︎合宿の価値が出るかは、主催者のファシリテーションと参加者の意識・意欲によって決まる。
本日の合宿の意味はなにか?とまず最初に参加者に問いかけるなどして、参加者の意識をあげる工夫も大事。

▶︎普段できないからこそ、合宿の意味がある
普段プレイヤーになっている人たちに船長室(本陣)に上がってきてもらう場とする。

▶︎バランスが大事
①MVV(ミッションビジョンバリュー)、事業戦略、組織戦略バランス
②意図と実現可能性のバランス(拡散と収束/感動と実現)
③戦略と戦術のバランス
④中期と短期のバランス
⑤お金と時間のバランス

▶︎その他注意点
・合宿主催オーナーと主催リーダーの役割を明確にする
 →オーナーは主催リーダーの育成も考えるべきだが、会のクオリティの担保のために途中途中でアジェンダを区切ってあげることも大事。育成とインパクト担保のバランス。
・年間計画に落とし込む
 →いきなりやろうっていってできるものではない。
・参加者の選定
 →なるべく多い方が良いけれど、全員呼べば良いってものでもない。

自分の学び

▶︎組織の中で何をすれば成果の最大化に繋がるのか?
最近別のMTGで途中抜けすることが多く、班の中で一つのアウトプットを出す経験が足りていなかったこともあり、生産的な議論を進められなかった。班の中での自分の役割を明確にしておくのが大切。

▶︎広さ深さ長さ高さって結局なんなのか?
評価が正直難しかった。良い悪いはなんとなくわかるのだが、今やるべきか?といった部分や、これが本当に適切な設計なのか?といった部分に対してFBできない。広さ深さ長さ高さの理解が甘いことを認識した。

▶︎今、何を解くべきなのかを常に意識する
合宿にしても何にしても「解くべき問い」の設定が非常に大事だと思った。色々やりたいこと/やるべきことがある中で何を今やるべきなのかということをきちんと明確化することが大事だと思った。些末なことにとらわれてしまうと短期的であったり、合宿でやらなくて良いことをテーマにしてしまう。

▶︎この会の設計自体の本当の目的って?
合宿設計というコンテンツを通して、本当に考えて欲しかったのは「高さ広さ深さ長さ」の視点を持てていますか?ということなのだと感じた。それが持てていれば、合宿にせよ、日々の業務にせよ、良い設計と実行が可能となる。

深さ広さ長さ高さの視点をもつためのHOW

上記視点をもつことの大事さはわかっても、どうやって考えたら良いのかな…という課題を感じていた時に、運営よりこのような画像をもらいました。

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これは、日々の個人の業務を4つの視点でとらえ直して見ようというフォーマットです。これにより、自分がどの視点が弱いのかを具体的に考えることができます。毎日これで振り返りしたら確実に身につきそうだなと感じました。やります。

今回も学びの多い戦略思考塾でした!次回もレポートします!

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