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海外での育児奮闘記風 -エクアドルと日本の繋がりとは-

知らなかったんだけど、8歳の長女の学校、美術と音楽と英語の授業は英語でやってたらしい。

インターナショナルスクールじゃなくて、エクアドリアン学校だからアルファベットもアーベーセーで覚えてるし、アミーゴスもこてこてのキトエスパニョールを話すし、授業内容をどれくらい理解しているのかわからないけれど。

もちろん課題も英語で出るわけで、英語で出るってことは英語で答えるわけで、それは要するに、親を試しているよね。

社会の宿題でも「子どもの権利についてまとめてきなさい」とか「世界のオーソリティとは?」(答えはない、先生の意見は「神」)とか聞かれるし、なんつーか、三次元的に幅が広い。三次元的の意味がわからないけど。
その度にマンションの警備員さんに泣きつき、お手伝いさんにへばりつき、スッフンティーボ(謎の文法用語)やプルスクワンペルフェクト(5回転半みたいな文法用語)を必要以上に駆使して戦ってきたわけだ。

それがイングレスときた。警備員さんもお手伝いさんも頼れない。
中学の頃英語の宿題で「うぇどねすだいうぇどねすだい」と呟きながらひたすらキレイにコピーしてきた日本の英語しかわからない母の脳みそはビッグバンや。

本日の美術の宿題。「好きな芸術家の特徴とその3作品の説明をレポートしなさい」

眠っていた電子辞書のオックスフォード先生を叩き起こし、全然流れない筆記体を震わせながら夕飯を作り、キョウハゴハンイラナイコールを半眼でやりすごし、9時過ぎまで下ふたりを文字通り放置して、岡本太郎について画用紙にまとめたよ。るかの愛読書TARO作品集丸写しだよ。

ふと家の中を見渡すと、放置された三女による劇的ビフォーアフター。

(サザエさんの声で)「サンタさんもびっくりの、暖炉の中にバランスボール収納。押し込まれたボールは四角くなりちょっとやそっとでは取り出せません。壁にはカラフルな小麦粉粘土がねっとりと塗りつけられ、アヴァンギャルドな漆喰風。ソファはしっとりと濡れ、甘い香りが疲れを癒します。
雑巾を濡らしに向かう洗面所では、たっぷり水の溜まった洗面台の排水口でアンパンマンがあなたをお待ちかね。水の苦手なアンパンマンを排水口の栓にするというアイロニー」

ああ、こんだけ文化や教育や習慣が違う日本とエクアドルだけど、アンパンマンラムネの口径は、エクアドルの洗面台の排水溝とぴったり同じ。三次元的につながっている!三次元の意味知らないけど。

もし、坊やが開けたアンパンマンラムネからわたしが飛び出して来たら、エクアドルの排水口にわたしが飛び込んだんだと思ってください。

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