ペルーでの日々の記録

活動を報告する場所をつくってみた

任地123日目。土曜日。

今日は朝からオンラインで報告会を行った。

実は協力隊の活動を報告する場所って意外にも全然ない。

これは国にもよるのだが、ペルーは1年経った頃に中間発表会を首都にて一人10分、ペルーの国際協力庁の偉い人とJICAのペルー事務所の調整員や同じペルーの隊員に向けて。

そして最終報告会を30分ほど、これは任地でカウンターパートや自分の活動に関わった人を誘い合わせの上、担当調整員も一緒に参加して発表。

以上。

びっくり。。以上なんです。

2年の活動なんて紆余曲折ありすぎて10分?!30分?!そんな短いん?2回しかないん?!っていう印象でした。笑

先輩隊員の10分しかない中間発表を聞いて、1年の活動を10分で発表するんだ、、なんも伝えられんくない。。?と思ったのが正直なところ。

横にいた先輩隊員が、

これねー。。めっちゃいろんなことがあったのに浅ーく発表しているからね。すごく楽しそうに見えるかもしれないけど本当、各隊員めっちゃいろんなしんどいことがあったと思うんだよね。

と言ってきて、そうだよなーと思った。

もちろん自分の活動は自分が一番わかってあげていればいいと思うのだけれど、いろんなことがあるうちに自分が大変だったこととか、嬉しかったり達成したこととか、忘れていっちゃうと思うんだよね。小さいこととかは特に。

「2年ペルー行ってきました!すごく大変なこともあったけれど今となってはすべていい思い出です。ペルーに行ってよかった!」

いうのは簡単。どうだった?って聞かれたら、みんな日本人だし空気読んで尺取らないためにまずはそんな感じのことを答えるでしょうきっと。笑

でも、そんな「すごく大変なこともあったけれど」って一言で終わらせていいの?終わらせたくないんだけど、、と思ってしまう。笑

人に言うのは簡単に答えればいいかもしれないけど、そうやって人に行っている間に自分の中でも2年の思い出を一瞬の一言で片づけちゃうんじゃないかなって思う。言霊ってあるしさ。振り返る時間がなければ活動の鮮明な記憶なんてすぐなくなってしまうと思うんだよね。

誰が読むかもわからない報告書や活動計画書にはまあまあな文量を書くかもだけれどそれも本当に辛いこととかプライベートなうれしかったこととかはもちろんかけない。

なかったことにしたくないんですよね。自分だけは日々のひとつひとつの感想や思ったこと、たびたび起こる事件に対しての喜怒哀楽とか、でも耐えきれそうにないこととかも、2年という時間にまみれて忘れた記憶にしたくないんですよね。

だから、報告会をプライベートでやることにしました。笑

3か月に一回くらい他の国の同期を誘い合わせてとりあえず電波の関係もあるので4人で始めることに。

傷の舐めあいとか、成果の自慢とか、協力隊あるあるを共感するだけのものにはしたくなくて、(そういうのも悪くはないけれど今回の趣旨とは違う)

ある程度形式めいたものにするために第一号報告書の共有と話すテーマとそのための簡単な資料をできたら作成して、(電波が悪くて声が途切れても追いかけられるようにして、)今日第一回目をやってみた。

感想は、うん、やってよかったなーって。笑

任地にいると自分の任地が全てに見えてきてしまう。

そこにある当たり前を自分の当たり前と戦わせて、「これが当たり前なのか。」と認識して受け入れる。そうしていくうちに自分の中の当たり前が変わって、でも心のどこかではそれが受け入れていないときもあったりすると結構疲れる。

でも他の国とか任地とか配属先の話を聞くとやっぱり任地でのその当たり前は当たり前でなかったことに気づいて、自分が任地に来て当たり前と思っていたものを客観視できる。つまり自分の任地を客観視できる。

視野が狭くなりがちだけれど、そうやってたまに客観視できるとああ自分も任地に対して意外に一生懸命考えられていたんだなとか、やっぱり違って当然なんだなとかって気付くこともできる。

今回の報告会は、もちろんほかの活動を聞いて自分の活動の参考にするとか、自分の活動を発表することで言語化したり頭を整理したりするとか、そういう目的もある。

みんな頑張ってるなーっていうのも知れて、じゃあ私も次の報告会まで頑張ってみようって思えるしね。


場所がないならつくればいい。

報告をする場が2年間で40分しかないことに気づいたのでネット上で報告会をやってみた、という話でした。おしまい。

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