私帰ってこないかも　テンション高めで出発
　初めてのひとり旅。イタリアに決めた。職場には大々的に「一人でイタリアに行く！」と宣言した。すると「イタリア人にナンパされるんじゃない？」と多くの人から言われ、私も「帰ってこなかったらイタリア人と結婚したと思ってください」などと言って出発した。

飛行機で出会った日本人
　初めてということもあり、旅行会社を通して飛行機とホテルのパックで申し込んでいた。ターキッシュエアだったので、イスタンブールで乗り換え。乗り換えできるかなードキドキ。確かここでのトランジット6時間。このときは一人はツライっていう洗礼を浴びたんだっけ。
　ローマ行きの飛行機に無事乗り込むと、隣の席はアジアの女子が一人。飛行機が離陸すると本を読み始めた。ちらっと見ると日本語！日本人だ！引っ込み思案で、ちょー人見知りの私。長いトランジットだったこともあり、「あ、あの！日本人ですか？」と思いきって聞いた。彼女とは年齢も近かったこともあり、さらにホテルも日程も一緒ということも判明しびっくりする。お互いひとり旅ということもあり、イタリアでの予定は決めていたこともあって、また帰りに会おうね！ということになった。

アマルフィまで行ってみよう
　私の今回の一番の目的は、海沿いの斜面の建物や映画も有名なアマルフィに行くこと。ローマやその周辺だけにすればよかったものの、なぜかの冒険心。まずは、アマルフィの玄関口であるサレルノという玄関口の街に一泊。事前にホテルを予約していたが、それを印刷していた紙がない！ホテルの名前も思い出せない。グローバルWi-Fiも持ってきていないし、どうすればいいの！！！一人で来たことを後悔する。どうしようもなくなったところで、ツーリストインフォメーションを発見。つたない英語で一生懸命伝えると、センターの人が全員集まって親身になって聞いてくれた。とりあえず街中のホテルの画像を見せてもらう。すると！たぶんここだ！！っていうホテルの入口写真を発見。一か八か案内してもらうことに。最後にここに来た人に名前と国籍を書いてもらっているとのことだったので、漢字で名前を書くと、聞いてくれたセンターの人たちが「ワオー！」と言って盛り上がった。異国で一人で心細かったけど、楽しくてうれしくて、もうホテルが見つからなくてもいいと思った（ホテルは写真のホテルで無事宿泊しました！）。
　サレルノは聞いたことがない街だったけれど、クリスマス前だったこともあり、街にはクリスマスツリーとイルミネーションがあふれ、とてもきれいな街だった。人も暖かった。私のひとり旅の原点は、人の温かさだったかもしれない。

アマルフィへ
　このときはまだオフシーズンでサレルノから船は出ておらず、バスで行くことに。これが路線バスなんだけど、山道を信じられない速さで爆走する。普段車酔いしない私だが、気持ち悪さマックス！だけど、窓の景色は青い海とみかん畑、美しさマックス！結果、気持ち悪い方が上回りつらかったけど程なくしてアマルフィ到着。キレイーーー！！！絵葉書のような景色。サレルノでのホテル忘れちゃった事件、爆走バスを経てのこの景色。一人でここまで来た達成感。

ナポリでピザを食べる
　アマルフィの後は、ナポリへ。ナポリに行ったというと驚かれるのですが、知らないって強いですね。警戒心なしで一人で普通に歩いていました。おいしいと言われているピザ屋さんが見つからず右往左往。すると人が並んでいるお店があったので、ここだ！と思い並ぶ。キョロキョロ周りを見渡していると、ニコッとしてくれる人多数（それだけでナポリ大好きって思う）みんなピザをナイフとフォークで食べている！そして、ピザの耳を残しているではないか！これが本場なのね。それにしてもおいしい！勇気を出して、ピザを焼いてるところを写真に撮っていい？と聞いた。

ひとり旅のよいところ
　おいしいものを食べて、自由に過ごして、現地の人に助けられ、初めてのひとり旅は本当に満足でした。友達や恋人とだったら、何時に起きる？どこ行く？何食べる？って、人に合わせることが必要ですよね。自由で気ままな一人のよさを実感できたのがこの旅でした。

おまけ
　行きの飛行機で出会った日本人女子と、帰りのイスタンブールの空港で再開しました。彼女はなんと携帯を盗まれたり大変だったらしく、お互い一人だったので、積もる話に花が咲き、ゲート変更に気づかず、なんと飛行機に乗り遅れたのです！！！このときは一人じゃなくてよかったと心から思ったのですが、一人だとだれにも頼れずかなり慎重になるので、飛行機に乗り遅れるなんてことはないですね。二人だからこそ起こった事件。空港のカフェで一泊し、朝早くからイスタンブールの街に繰り出したのはいい思い出です。

　さてさて、イタリア人男性は、女性に声をかけないのは失礼と言われているほどですが、私全く声もかけられないし、ナンパもされなかったんですよ！笑　あっさりとだれにも引き止められることもなく、日本に1日遅れで帰国しました。

Oさん、私ひとり旅できましたよ！

※2013年の話