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シアトル発のソーシャルビジネス5選★その2:教室のない幼稚園

こんにちは、スタッフのはるかです。

アイリープのプログラムで訪問したシアトル発のソーシャルビジネスを紹介するシリーズ、第二弾は教室のない幼稚園、Tiny Treesです。

2.教室のない幼稚園「Tiny Trees」

Tiny Treesは現在ワシントン州で9か所に展開している屋外幼稚園です。

初めてこの団体を知った時、「アウトドアの時間が多い幼稚園なんだな」と思ったのですが、実際に行って話を聞いてみてびっくり。

本当に「教室がない」のです。

全ての時間を外で過ごすのです。
雨の日も風の日も、夏も冬もです。

雨の日は専用のレインスーツを着て過ごすそうです。(下の写真の黄色とオレンジのスーツ)

雷が鳴っていたり、強風などの理由で危険だと判断した場合は屋内に避難しますが、それ以外は常に外での授業です。

外で過ごすことで、子供たちは自分の体について学び、体調管理や気分のコントロールの仕方を身につけることができます。

例えば、雨で濡れると体が冷たくなって寒いと感じることを体感を以て学び、自分からジャケットのチャックを閉めたりするようになります。

雨でも屋内に行くことはできないので、天候に左右されないマインドを身につけます。

また手袋の置き場所を把握するなど、持ち物管理もできるようになるとのこと。

生徒の中には、発達障がいや学習障がい、身体的障がいを持つ子もいます。
移民の子や、移民の親を持つ子もいて、使用言語も家庭によって違うので、様々な言語を交えたアクティビティをすることもあるそうです。

案内をしてくれたKatie(ケーティー)さん(下の写真左)は、「できるだけ様々な文化に対応できるクラスにしたい」と言っていました。

Katieさんはキャリアにおいて、もともとは先生になりたかったそうですが、Tiny Treesのイノベーティブな取り組みに感銘を受け、現在はTiny Treesのフィランソロピーマネジャーとして働いています。

私も自分にこどもがいたら、是非この幼稚園に通わせたいなと思いました。が、ずっと外で過ごすのは、大人にとっても大変なので(思考が柔軟で環境適応能力に優れたこどもに比べて、大人の方が大変な気もします)、自分自身が通えるかと言うと正直自信がありません(汗)。

なので、毎日外で授業を受け持っている先生たちはすごいなぁと感心しました。Katieさんも、Tiny Treesが成り立っているのは、アウトドアとこどもが大好きな先生たちのおかげだと言っていました。

次回はコーヒーを通じて若者就業支援をするStreet Beans Coffee Roastersを紹介します。

1.Samaritan:モバイルアプリでホームレス支援
2.Tiny Trees:教室のない幼稚園
3.Street Beans Coffee Roasters:コーヒーで若者就業支援
4.Theo Chocolate:オーガニック&フェアトレード
5.Fare Start:就業支援レストラン

iLEAPウェブサイト:http://ileap.org/ja/



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