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CDAプログラム体験記★後編:サイトビジット、費用&滞在について

こんにちは、CDA参加者の本間莉恵です。6月1日~6日まで、iLEAP Career Discovery Abroad (CDA) に参加した体験記の後編です。

CDAのプログラムの大きなふたつめはサイトビジットです。シアトルの団体や会社など、今回は5つを訪問しました。

■プログラムの概要②「サイトビジット」

今回の訪問先は、5つ。(内一つはゲストスピーカーとの対話)
Fare Start(ホームレス自立支援:レストラン)
Street Bean Coffee Roasters(若者ホームレス自立支援:コーヒーショップ)
McDonald International School(公立小学校イマージョンスクール)
  ※ハンバーガーのマックとは関係ありません!
Tiny Trees(園舎を持たない幼稚園)
Bell J Consulting & Advisory(ゲストスピーカー:小島はるかさん)

<Fare Start>
一番印象的だったのは、ホームレスの自立支援とレストランを掛け合わせた、「Fare Start」です。シアトルでも多くの人が行き交う中心街にあります。とにかく、レストランが美味しくって、おしゃれで人気!ホームレス支援であるなしに関わらず「行きたいお店」として、街の人から支持されているのを感じ、驚きました。レストランの中に入ると、数々の有名企業のロゴが入ったプレートが掲げられています。こんなところからも、多くの企業や人から認められているのだなと感じ入ります。

(写真:私の右上に見えているのが、企業の名前の入ったプレート。ランチに注文したのは、サーモンソテーです!)

1階のレストランに一体となって、地下に、下ごしらえなどをする調理場、ソーシャルスキルトレーニングをする教室や団体事務所、半地下の調理場はガラス張りになっていて、外のストリートから見える状態になっています。トレーニングを受けている人も、そうでないシェフも一緒になって、一皿一皿心を込めてつくっている様子を見ることができます。

トレーニングのステップは3つ。第一ステップは、皿洗いなどのお仕事。第2ステップは、ホームレスの方々に提供する食事やフェアスタートで働くスタッフの料理の準備。スキルが上がると、スタッフのメニューもつくるようになるそうです。料理のトレーニングだけではなく、ソーシャルスキルトレーニングを受けます。レジュメ(履歴書)の書き方やコミュニケーションなど、専門に教えてくれるスタッフがいるそうです。そして第3ステップがいよいよお店の料理の提供です。店内の調理はもちろん、amazon等の企業へのケータリング、ウエディングでの料理の経験も積むそうです。そして毎週行われるゲストシェフナイトと呼ばれる、著名なシェフのディナーの場で、卒業スピーチが行われます。

CDAのプログラム外ですが、個人的にゲストシェフナイトにも参加しました。その日は一人の女性の卒業スピーチがあり、「ここに入った時は、将来が何も見えなかったけれど、今は夢を持てるようになりました」と自分のストーリーを話していました。(半分そこそこしか聞き取れていない自分を呪いたくなる(笑))そこの場には、ほぼ満席のお客様、そして支援企業の方の姿も。ジョブトレーニング中にある人にも、食事に来る人にも、寄付で社会的活動を支援する人にもよい循環システムができている!これは大きなイノベーションだと感じました。
また、このホームレス支援のプログラムは、Catalyst Kitchensというプログラムパッケージで、国内の65つにノウハウを横展開しているのだそうです
年次報告書に成果が数字でしっかり書かれていて見せ方も上手い!

自分がこれまでやってきた活動に足りていなかったかもしれないヒントがここにたくさんあるなと思いました。

(写真:フェアスタートレストランの前で。店内や取り組みを案内してくださった、クララさんと。どうしてこの仕事を?と聞いたら、「食べるのが好きだもの!」と満面の笑みで返ってきました。)

<McDonaldInternational School>

マクドナルドインターナショナルスクールは、幼稚園から小学校の子どもたちが通う、公立学校。この学校の大きな特徴は、イマージョンクラスが日本語とスペイン語で開校されていること。イマージョンとは、言語を身に付ける学習方法のひとつで、言語の習得だけではなく、その言語環境で他教科を学びその言葉に浸りきった状態(イマージョン)で学ぶことを指します。今回は、小学校5年生の日本語クラスを見学させていただきました。
授業の冒頭は子どもたちが自主的に進めます。日直が前に出て、日本語でみんなに聞きながら、今日の天気などを確認していきます。

(写真:子どもたちが悩んでいたのは、数える言葉。数える言葉も当たり前に使ってますが、よく考えると難しいですね。「ほん」か「ぽん」か「ぼん」かとか…!!)

この日は算数の授業。内容は、小数と分数の掛け算でした。この時間は、日本語でしか話していけないというルール。もし英語が聞こえると子どもたち同士で、「ニホンゴー!」と注意しあっている姿がほほえましい。
子どもたちが進行しながら冒頭を進める朝礼システムやグループでゲーム形式で問題を解くなど、アクティブラーニングとしてもとても面白い授業でした。

(写真:学校を案内してくれたのは、真ん中のるなさん。教室では、先生のアシスタントとして大活躍でした。iLEAPの卒業生で、宮城教育大学の学生さんです。)

<Bell J Consulting & Advisory  小島はるかさん>

シアトルで子育てをする親御さんのコンサルティング事業をされている、小島はるかさんとお会いしました。小島さんのお住いのBellevue学区に関する教育の仕組みなどを教えて頂きました。いくつか、日本の教育との違いとしてびっくりしたことをいくつかピックアップします。
・小学校では、保護者の支援がしっかりしているところは、課外活動が充実
・小学校では、日本のような時間割はなく、先生の裁量による部分が大きい
・中学校、高校では、ホームルームなし、担任なしで、教科クラスに学びに行く
・中学生になると、担任が個人を見ていないので、自分が何に困っていてどうしたいのか先生と交渉する力が必要
・中学校、高校は、7時間授業が終わった後、チュートリアル(30分)があり、再テストや質問などが受けられる。そこまでが、先生の役割
・高校の卒業要件として、40時間のボランティア活動(Community Service)が義務付けられている

(写真:アメリカの小、中、高校のしくみについて分かりやすく教えて頂きました!)

■プログラム中の滞在や費用について

楽しそう!行ってみたい!!と思ってもらえましたか?

でも、滞在はどうしたらいいの?費用はどれくらいかかる?と不安もあると思います。最後に、滞在や費用について、私のケースについてお話しします。
滞在先は、ホテル検索サイトで見つけましたが、Airbnbのような民泊でした。一泊70ドル+税(約9800円)で、iLEAPまで、バスで約30分と交通の便がいいところでした。

滞在中は、出来るだけ節約をとお米や調味料を持って行ってできるだけ自炊をしました。滞在中に使ったお金は約4万円。ちなみに、航空券は、経由地があって参考にならなくて申し訳ないのですが、新潟―成田―ホノルル12万円、ホノルルーシアトル(7万円)でした。

少しでも、CDAに参加してみたい!という方の参考になれば嬉しいです。
もちろん、プログラムに参加するには勇気もいるし、お金も時間も必要。でも、なにか自分に新しい風を取り込みたい、チャレンジをしたいという人には全力でお勧めしたいです。あたたかく寄り添ってくれるスタッフと、あなたの冒険を受け入れてくれるシアトルという街がいつでもそこで待っています!

【本間莉恵】

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iLEAPホームページ:http://ileap.org/ja/

Career Discoveryプログラム:http://ileap.org/ja/what-we-do/career-discovery-program/

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